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 Posted by ミリタリーブログ  at 

コンバットハイカーを履いたグリーンベレー



ダナーのコンバットハイカーですが、日本国内でも定期的に雑誌等で取り上げられたりして、ミリタリー趣味だけでなくファッション方面でも結構有名なブーツだと思います。


どの紹介記事でも必ず「アフガンに展開した米軍の要望で作られた」と出てきますよね。
個人調達ではなく支給品のはずですが、実際ミリフォトでの使用例は私はあまり見たことがないです。
「コンバットハイカーの使用例」でパッと思いつくのは下記写真くらいです。


ミリタリー系ショップのコンバットハイカーの商品紹介でもよく使われているイメージです。
この写真は至る所でレンジャーと言われており、個人的にもレンジャーと認識しています。
Crye ACと思われる上下と、プレキャリとポーチ類がRLCSを塗装しているものに見える為です。

コンバットハイカーは日本にも相当数入ってきていて、街履きにはちょっとツラいレベルの状態の個体であれば比較的安価に容易に調達できる印象です。
ダナー製なので頑丈だと思いますし、ソール剥がれの話は聞いたことはないので、いい感じのODAでの使用例を確認できれば欲しいとは常々思っていました。

陸軍に支給されていたのは確実なはずなので、当然ODAも履いていてもおかしくないとは思っていたのですが、この度ようやく明確な使用例と思われる写真を発見できました。


下記記事によると、20th SFGのあるODAの集合写真のようです。
https://sofrep.com/news/technology-hurts-special-forces-mission/

プロが書いている記事のようなので、そこいらのフォーラムや掲示板にあるような記述より信憑性は高いと思います。
ちなみに記事の内容は超斜め読みですが、ざっくり「戦争はハイテク兵器投入するだけじゃなくて、グリーンベレーのように現地で泥臭く活躍している部隊がいるんだよ」的な内容だと思います。
この写真の前列左から2番目のM14EBRを持っている隊員がコンバットハイカーを履いていると思われます。


ソールとつま先を覆うラバーの色差、ラバー部とシューホールとの位置関係から当靴だと判断しました。
以上から、この写真がODAでのコンバットハイカーの使用例であると判断しました。

次に、大事な年代分析です。
記事自体は2016年の物ですが、写真はもっと古い物だと思います。
全体的にウッドランドにSFLCS中心の装備を着ており、よく見るとマルチカムのポーチを着ている隊員がいたり、M4もガチガチのBlock2な事から、おそらく2000年代終わり~2010年代頭くらいだと思います。
私がグリーンベレー装備に本格的に興味を持ち始めたのはこの頃に近く、当時はウッドランド+カーキ装備と言えばこの写真のようなグリーンベレーが代名詞だったと思います。
なので憧れの装備ではあるのですが、今では「ウッドランドと言えばMARSOC」になってしまったので、差別化の為に初期アフ装備以外ではUCPやマルチカムを着がちです。
近年ではMARSOCはマルチカムも着ているので、どんどん混同していきますね(苦笑)

一方で、コンバットハイカーはいつ頃から登場したか?調べてみました。
いつものように、Google先生の期間指定検索を実施しました。
お店や個人のブログを調べる限り、日本で普通に小売店で入手できるようになったのは2010年初夏頃のようです。

もうひとつ気になる記事を発見しました。
URL:https://www.just-style.com/news/lacrosse-footwear-wins-20m-army-boot-order_id102557.aspx

「ダナー(の親会社?のラクロス)が200万ドルで陸軍ブーツの受注を勝ち取った」という見出しです。

会員登録しないと読めない記事ですが、かろうじて読める本文最初の2行を読む限り「コンバットハイカーブーツを2009年第1四半期に大部分を納入する予定」とあります。
文中の「コンバットハイカー」がダナーの商品固有名詞を指しているのか?ブーツの一種類としての表現なのかは明確ではありません。

2020/11/19追記
ブラウザだと読めなかったのですが、スマホだとなぜか普通に記事全文読めました。
どうやら文中の「Combat Hiker」は「軍用行軍靴」的な広義の意味合いではなく、ダナーの商品固有名詞を指しているっぽいですね。
ビブラムソール採用という記載等も実際の製品仕様と矛盾していないです。


仮にコンバットハイカーそのものだとすると、米軍納品と同時に市販できる契約だったと考えると、米軍初期納入分を生産後、民間向けに生産し米国で販売開始、その後日本人が存在を知って輸入し始め、一般的なファッション誌等が取り上げ始めたのが2010年春過ぎ頃。
と考えると上記のGoogle検索結果と辻褄が合ってくるかなと思います。
従って米軍でコンバットハイカーが使われ始めたのは上記の記事にもある通り、2009年前半からと考察しました。
今回見つけた20th SFGと思われる写真も、上述したように装備的に2010年前後と思われるので、ここも矛盾しません。

というわけで、私の中で2010年以降であればグリーンベレー装備でコンバットハイカーは有り、となりました。
グリーンベレーかどうか分かりませんが、明らかにこの数年後と思われる写真でも履いていると思しき写真があるので、2012年にダナーが倒産したタイミングでおそらく廃版にはなったのだとは思いますが、結構息が長いアイテムと言えるかもしれません。




2010年以降は私の中ではストライクゾーンから若干外れているので入手優先度は高くないですが、チャンスがあったら調達しておきたいアイテムです。
でも支給品なのに履いている人をあまり見かけないのは、余程支給量が少なかった(コスト高い、メーカー経営要因等)か、現場で不評で皆他の靴を選んでいたか、といったところでしょうか。
仮に一足2万円で納品されたとすると、初契約の200万ドル=約2億円で、単純に1万足程度は納品された計算になります。
2011年頃はアフガンだけで10万人規模派遣されていたようなので、もし後続ロットが無ければそれなりに希少な靴だったのかもしれないですね。
いずれにせよ、有名で日本でも現在入手はしやすいですが、米陸軍特殊部隊装備の鉄板とは言い難い靴なのかなとは思います。

お読みいただきありがとうございました。  


2020年11月18日 Posted by 4039  at 18:34Comments(2)ミリフォトフットウェア

初期イラク?ミリフォト考察 逆BALCS伝説再来



ガンプラ熱もちょっとひと段落してきて、また徐々にミリ熱が上がって来たので、久々にミリフォト考察します。

今回のお題はトップ画にした写真です。
まあぱっと見で2000年代初頭の中東あたりの米軍特殊部隊だという目星は付きますよね。
全員ウッドランドのBALCSを着用しており、ほぼ全員縦PALSのSF仕様に見受けられます。


となると考えられるのはSEALかグリーンベレーあたりになると思います。
DCUに交じってウッドランドBDUを着た隊員がいたり、LCのポーチを使っていたり、隊員同士の装備の被り方だったり、全員14.5インチのM4だったり、全体的に若さの無いポーズ等の印象から、SEALではなくグリーンベレーだと判断しました。
この年代はSEALとグリーンベレーが結構使っているアイテムが似ている印象です。
その際、いつも直感的にSEALかグリーンベレーか判断するのですが、答え合わせするとまず正解しています。
ただ、自分でもどこをどう見てどうやって判断しているのかちゃんと理解できていません(苦笑)
日本人と韓国人と中国人をぱっと見で判断するような感覚に近いです。

次にここはどこか?気になりました。
そこで、後ろの建物に書いてある文字に注目しました。


画像が不鮮明で全文写っていないので不安定ではありましたが、Googleカメラ翻訳してみたら「アル・〇〇さんのバー」みたいな感じでした。
ちょっと調べたら「アル」という冠詞があるのはアラビア語のようです。
アフガニスタンの公用語はパシュトー語でペルシア語系のようで、イラクはアラビア語なので、この写真はイラクの可能性が高いのかな?と思います。
中国語でGoogle翻訳掛けるとかなりの割合で謎翻訳連発しますからあまり信用ならないですし、ペルシア語とアラビア語が全然違う言語という事すら今回知ったレベルの超絶素人の分析ですので、大間違いしている可能性は大いにあります。
また、仮に言語と翻訳が合っていたとしても、看板がアラビア語なだけで場所がイラクと決まった訳ではないですしね。
日本にある飲食店だって、看板が英語のハンバーガー屋やイタリア語のイタ飯屋やインド語のカレー屋はゴロゴロある訳ですしね。
もしなんて書いてあるか分かる方がいらっしゃったら、コメントいただけると幸いです。

仮にイラクだとすると、RAVもCIRASも着ている隊員が一人もいないので、おそらく2003年だと思います。
2004年以降のイラクでのこのような集合写真では、必ずと言っていいほどRAVかCIRASを着用している隊員がいる印象です。
(あくまで印象ですが)

では、かなり精度の低い場所&年代当てをしたところで、各隊員の装備の気になった点を考察していきます。
まずは題名にもしましたが、中央で足を組んでいる隊員です。


全面横PALSのウッドランド柄のプレキャリを着ているように見えます。
肩部が見えないので断定しづらいですが、形状とPALS配置からして、BALCSを前後逆に着ているのではと考えました。
BALCSの後ろ姿はこんな感じです。


PALSは6段(全サイズ共通)でミリフォトと一致しています。
ドラッグハンドル無し、下部にアリススロット無しなので、SF仕様のバックパネルだと思われます。
所謂レンジャー仕様(正式名称RBA)の方はドラッグハンドル有り、アリススロット有りです。
左がRBA、右がSF BALCS


というかRBAだったらわざわざ前後逆に着ないですよね(笑)

下部のPALS無くプレートも入っていない余白部はおそらく裏側のどこかに紐を通して、前面のPALSに引っ掛けて吊り上げているように見えます。


体の動きに干渉して邪魔だったのかもしれないですね。
中々興味深い着こなしですね。

ちなみに胸に付いているポーチはおそらくTHALESのラジオポーチだと思います。


下部のゴムバンドが特徴的ですね。

右腰はLC-1か2のM16マガジンポーチでしょうか。




左腰にもおそらく同様のポーチがあり、グレネード収納部のひらひらにカラビナを掛けているように見えます。
カラビナは形状的にこのタイプだと思います。


過去、全快娘さんが非常に為になる記事を書いてくださっています。
「ODA961御用達の官給品カラビナ!」

この記事を見た時はまさに目からウロコでした。

このポーチは体に対してかなり垂れ下がっているので、休憩中か何かでベルトのバックルを外しているのだと思います。
靴はパナマソールの官給デザートブーツに見受けられますね。

貴重な「逆BALCS伝説」と思しき一例を新たに発見できて嬉しい限りです。
BALCSを前後逆に着ている事例は過去当ブログでも記事にしていますので、もし興味がありましたらご覧になってください。
逆BALCS伝説





次にBALCS繋がりで車上の左の隊員を見てみます。


お腹あたりにマガジンポーチらしきものを縦向きで付けているように見えます。
画像が不鮮明ですが、胸元のPALSも横向きに見えます。
肩部の形状はBALCSのそれなので、RBAのフロントパネルと判断しました。


バックパネルはSF仕様のままかもしれないですが、この写真からでは判断不可能ですね。
以前記事にしましたが、ドキュメンタリー番組でイラクのグリーンベレーと思われる隊員もRBAと思われる装備をしていました。


この隊員は後ろ姿も見せてくれたので、後ろもRBAであることがわかりました。


2002年頃の初期アフグリーンベレーではRBAパネル装備はまず見たことがないので、この事からもイラクかな?と思います。
初期イラクグリーンベレーだとRBAフロントの着用事例は結構出てきますしね。


次です。
左から2番目のウッドランドBDUを着た隊員のラジオポーチが気になりました。


これもTHALESのポーチでPRC-148が入っていると思いますが、どうやったらこんな向きになるんでしょうかね?
実物のPRC-148を持ったことがないので分かりませんが、バッテリーボックスが底部にあるので重心は底部寄りにあるはずで、BALCSの右列のPALSにアリスクリップを引っ掛けるだけだとこんなきれいな横向きにはならないと思います。
おそらくBALCSのサイドバックルのストラップも活用しているのでは?と思います。
サイドバックルストラップの付け根とラジオポーチ背面のアリススロットをパラコードかタイラップで結んでいるのかもしれないです。
どちらも所有はしているのですが遠く離れた日本の家にあるので、現物で検証できず歯がゆいです。
この向きでしっかり固定できるのであれば、特徴的かつ案外利便性の良い配置が実現できるかもしれないですね。

ちなみに通話機はH250だと思います。


左手を乗せているのはこれまたM16ポーチと思われます。
M16ポーチ大人気ですね。
未だに日本国内でもどこでも安価に手に入るポーチなので、使用例はありがたいですね。
おそらくBALCS下部のアリススロットの一番左端に装着しているのだと思います。

M4のスリングは良く見えませんが、フロントサイトポストの三角窓にパラコードを通して接続しているように見えます。


サイドスイベルを使わずこの部分にスリングを通す例はいくつか見かけた事があるのですが、理由はサイドスイベルだとスイッチしづらかったりして使わなかったという事なんでしょうかね?
ちなみに右から2番目の隊員も同じくフロントサイトポストに通しているように見えます。


M4繋がりで右から4番目の隊員のM4ですが、レイル右側面が何やら見慣れない感じです。


他の隊員のようにPEQ2ではない事は確実のようですが、何が着いているのかさっぱり分かりません。。
M203を着けていないので照準器の類ではないでしょうし、見当もつきません。

この隊員も右腰にLC-1or2 M16ポーチのようなポーチを着けていますが、ウッドランドに見えなくもなく、フラップ側面の角度も急に見えるので、もしかしたらELCSのポーチの方かもしれませんね。




ニーパッドはBijan'sのウッドランドの物と思われます。




昔はめちゃめちゃ安く売っていた印象ですが、最近はめっきり見なくなって地味にレア化していますね。
個人的には同じ時期のメジャーニーパッドであるALTAの物よりもフィット感が良く走ってもズレにくく、サバゲユースではこっちの方が優れていると思います。

とりあえず以上が今回この写真で気になった点です。

たまにSNS等で「なんで皆低解像度のミリフォト見て「これは何年の何処のどの部隊で、こんな装備してる」って分かるの??」という疑問をつぶやいている方を見かけますので、今回考察の過程を細かく書いてみました。
注意しなければいけないのは、例えば今回私が考察した内容は私の推測や想像で補完している部分が多く含まれますが、これを見た誰かが他の所で「これは2003年のイラクのグリーンベレー」と、確定的な情報として発信してしまう事があるということです。
ソースを探れれば真否を判断できますが、深く考えずその情報を鵜呑みにしてしまうと間違った知識を蓄えてしまい、最悪その間違った知識をこれまた確定的な情報としてさらに発信してしまう恐れがありますよね。
なので、私はSNS等で断定的な表現をしてある場合でも、自分の知識と照らし合わせて矛盾が無いかや、画像検索を掛けたりして他の所で異なる言及がされていないか?等を必ず調べるようにしています。

これは何もミリフォトに限った話ではないですよね。
テレビのニュースやワイドショー等も、基本的にはある物事をある側面からしか報道、紹介していないわけですから、しっかり自分なりに見極めないといけないと思います。
特に自分にとって都合の良い、耳触りの良い情報については鵜呑みにしがちなので、特に冷静に見極めるように努めています。
ただ、考え過ぎたり変に穿った見方をして「情報の一部を意図的に隠蔽して事実をねじ曲げて発信しているから、これは某国の陰謀だ!!」みたいに飛躍する必要はないと思いますが(苦笑)

SNSを見ていると、お互い都合の良い側面しか見ていない同士が延々と平行線で論争をして、揚げ足を必死になって取り合っている不毛な場面がしょっちゅうありますよね。
劇的に情報を入手しやすくなった今の時代だからこそ、その情報の「品質」について今まで以上に一人一人がよく考え、吟味していかなければいけないのかもしれないですね。

お読みいただきありがとうございました。  


2020年11月16日 Posted by 4039  at 18:32Comments(0)ミリフォト

初期アフミリフォト考察㉒ そそる装備コーディネート集



先日、アマプラで「スーパーサイズミー2」というドキュメンタリー映画を観ました。


前作は12,3年前くらいに話題になった映画で、監督のモーガン・スパーロックが1日3食1ヵ月間、ひたすらマックのスーパーサイズを食べ続けるというものでした。

今回はなんとその監督が自らファーストフード店をプロデュースするという内容です。
昨今の「健康的」を謳ったファーストフード各社の戦略のウラを痛烈に切りまくっていて、大変勉強になりました。

「揚げ物は体に悪いとは思っているけど、美味しいからつい食べちゃう」というジレンマを抱えている人は非常に多いそうです(私もそうです)。
監督のお店は「揚げ」を「フライド」とは呼ばず「クリスピー」と呼びます。
そして「グリル」というヘルシーなイメージの文字を商品名に入れる為だけに、チキンをしっかり揚げた後にちょっと焼きます。
本当に焼き目を付ける程焼くと美味しくなくなるので、後から炭で焼き目を書き入れます。


その揚げ焼きチキンを、たっぷりの野菜と一緒にバンズに挟んで「グリルドクリスピーチキンサンド」という名前で売ります。


ヘルシーで健康的に見えますが、カロリーやら脂質はコテコテのフライドチキンサンドと変わりません。
このような健康志向な印象操作をする事を「健康ハロー効果」というらしいです(HelloではなくHalo(後光)です)。

監督のお店は皮肉たっぷりに、焼き目を書いている現場を敢えてガラス張りにしたりしていますが、実際のファーストフード各社も裏でやっている事は一緒だということです。
「健康に良さそう」という錯覚を生み出し、ファーストフードを食すという罪悪感、不安感を和らげるのが昨今の戦略だと言及しています。
ファーストフードという非常に身近な存在の話なのでとても興味深かったです。

養鶏業界の闇にも大胆にメスを入れており、社会勉強にもなります。

まあこの映画を見たところで、ケンタのフライドチキンをむさぼり食うのが週末の楽しみなのはなんら変わりませんが。
「好きなものを我慢する方が体に悪い」という、最強の屁理屈健康論にはかないませんね(笑)

では、本題に入ります。
ミリフォトを見ているとたまに「えっ!」と驚き、同時に胸躍る装備構成をしている隊員を見かけますよね。
初期アフもそんな奇抜なコーディネートの宝庫ですので、気が向いた際にちょっとずつ当ブログに記録していこうと思います。

それでは早速書いていきます。
まずはトップ画像にもしましたが、最近見つけたこの写真です。


正確な年数は不明ですが、7th SFGの隊員のようです。
7thだとするとアフガニスタンに派遣されたのは2002年秋のようなので、それ以降だと思われます。

なんとALICE装備全開です。
かなり短めに調整したYサスにピストルベルト+M16ポーチ、カスタムDCUをタックインしてブラックのベルト、そしてベースボールキャップともっさりヒゲ、顔は隠しましたがMフレームを掛けています。
ライフルを除けばギア自体は全て90年代前半レベルですが、小物と着こなしから初期アフ感が溢れ出ておりますね。

この写真を見つけた時、ツボに入り過ぎて数分間悶絶しました。
日本でも超お馴染みで簡単に調達できるアイテムばかりですが、着こなしひとつでここまで違って見えるんだなと感動しました。
今度絶対真似しようと思います。
しかもマガジンはまさかのトリプル連結?しているように見えるのも興味深いです。

ちなみにこの方ですが、他にもかなり味のある装備をしています。



プレキャリはカンダハルメイド品ですかね?
どうやらこの辺りの写真は2004年頃のようですので、上記のALICE装備の写真ももしかしたらその頃なのかもしれないですね。
(数回派遣されていて、時期が全然違う可能性も十分ありますが。)
ALICE装備の写真は険しい山道のようなので、非防弾で動きやすい装備を追求した結果なのかもしれませんね。
サバゲでもかなり動きやすそうです。

個人的に特に興味深かったのがこの写真です。


サバゲにこれで行ったら普通にゲーマー装備と思われそうですね。
シブすぎるAIMSカスタムに、なんとA-TACSと思しきパターンのパンツを履いています。
ちなみに上を着用している写真もあります。


私物なのかテスト投入品なのか分かりませんが、現場でA-TACSを着ている隊員を初めてみました。
サバゲ業界でもすっかり着ている人を見かけなくなったA-TACSですが、1着くらいとっておくと後から良い事あるかもと思いました。

ちなみにAIMSカスタムのアップの写真もありました。


いかにも「特殊部隊のAK」感があってかっこいいですね!
エアガンでも簡単に再現できそうな構成なのも有難いですね。
前回の記事でも少し触れましたが、米軍特殊部隊にAIMSは人気だったのでしょうか。
(もしかしたら東独のMPi-KMS-72かもしれませんが)

腕時計はもしかしたらですが、G-SHOCKのMTG-1000あたりかもしれません。


メタルと樹脂のコンポジットバンドと9時側の出っ張り形状、ベゼル12時側にある刻印(おそらくG-SHOCK)から判断しました。
MTG-1000の後継機種(1100や1500)もほぼ同じような形状なのでそちらかもしれません。
ちなみにMTG-1000が2007年末発売です。
A-TACSが出てきたのは2010年頃でしたっけ?
そのあたりから鑑みるに、この写真は2010年代初頭かもしれませんね。

この方についてはおそらく所属されていたODAまで判明したので、コツコツと調査続行しようと思います。

次です。


初期アフグリーンベレーのBHIのチェストリグ、OTVの使用例としてよく見る写真ですよね。
右の隊員がチェストリグの下に潜り込ませるように、BALCSにELCSのマガジンポーチを配置してしています。


M4であればチェストリグだけで10本以上マガジンが入るのに、どれだけ弾を持ちたいんでしょうか(笑)
しかも膨らみ方から、ちゃんとマガジンが入っているように見えます。
装備は全部持っていますので今度実際に着てみて、ここにポーチを配置した時の使い勝手を確かめてみようと思います。
定番アイテムの組み合わせではありますが、普通に考えたら思いつかない配置構成であり、地味ですが興味深いです。

あと細かい所ですが、M4のスリングがあまり体に食い込んでいないように見えます。
もしかしたら右腰にウエポンキャッチを着けていて、そこにM4を引っ掛けているのかもしれませんね。

また、この写真については左の方にも新たな発見がありました。
先日、初期アフM4の珍セットアップについて記事を書きました。
初期アフミリフォト考察⑳ M4ハンドガードセットアップ

その記事を書いている際に気づいたのですが、M4の特徴から、下記2写真の黒フリースを着ている隊員は同一人物ではないか?と考察しました。




先ほどの写真で被っている帽子に注目です。


色はグリーンで、ロゴはハーレーのものと思われます。
先日考察した写真と比較します。


帽子の特徴が一致します。
プレーンなOTVを着ている点も共通です。
柄は違いますが、シュマグの巻き方も似ている感じがします。
あと一部露出しているもみあげと髭の色、密度が近い感じがします。

根拠としてはやや弱いかもしれませんが、同一人物の可能性は十分あると思います。
惜しむらくは、この3枚の写真がいずれも部隊、時期、地域が不明な事です。
どれかひとつ判明すれば芋づる式に他の2枚の素性が分かるので、是非とも突き止めたいところです。

次です。


一番左の隊員がBALCSにM12を着けて「胸ホルスター」していますね。


CIRAS等が登場した頃以降のグリーンベレーでは、各社のMOLLEプラットフォームを使用した「胸ホルスター」は一般的ですよね。




初期アフではチェストリグに差す「お腹ホルスター」の例はいくつか発見していました。




ふと思ったのですが、胸ホルスターは銃口管理的には問題にされなかったんですかね?
万一暴発したら周りへの被害リスクが高そうです。
実際一時期以降はほぼ見ない印象ですし、もしかしたらどこかの時点で軍内で禁止になったりしたのかもしれませんね。
BALCS+M12なんて思いっきり銃口が横向いていますから、正直ちょっと一緒にいたくないですよね(苦笑)
エアガンですら、サバゲ場のセーフティゾーンで銃口を向けられると相当なストレスを感じますからね。

数年後の胸ホルスターの流行りようを鑑みるに、初期アフ期のグリーンベレーのBALCS+M12はもっと使用例があってもよさそうな感じはするのですが、私はこの一枚しか見た記憶がないです。
私はM12はブラックしか持っていないので、そろそろODを手に入れたいところです。
初期アフグリーンベレーのM12の使用例は他にもたくさんありますしね。




しかもM12は安いです。
10年前の半額以下で手に入りますよね。
しょっちゅう投げ売りされているレッグストラップを着けてレッグホルスター化もできますし、一粒で3度美味しいですね(胸、腰、太腿)


さらに左右切り替え可能機能付きです。
頻繁にハンドガンを抜く方には向きませんが、基本飾りで携帯する人にとっては厚手のフラップでしっかり銃を保護してくれるので、優秀なホルスターだと思います。
野暮野暮しいデザインを上手く活かしたいですね。

年始のギアフリークスゲームでMUNAGE先生がM12レッグホルスター運用をしており、一本取られました。
素晴らしいの一言に尽きます。


ホルスターは既に各社いくつも持っており、M12はブラックですが既に持っているので、ODの調達優先順位がなかなか上がりませんが、そろそろ手に入れ時かなと思っています。

まだまだ初期アフ面白コーディネートは沢山ありますが、今回はこのくらいにしようと思います。
また気が向いたら書いていこうと思います。

実際の隊員達が文字通り十人十色の装備をしていたので、「想像の余白、ひいては「初期アフ」という括りの許容範囲が広い」のが初期アフ装備の良いところだと思います。
BALCSを逆に着たって「リアル」と言えますからね(笑)


とはいえ何でもアリではなく、特にオーパーツ(その年代には存在していないアイテム)には気を付けなければいけません。
このオーパーツ問題が高めのハードルと思われるかもしれませんが、当時と全く同じ物が今でも普通に造られていたり、当時よりかなり安くなっているアイテムもたくさんあります。
上記のM12ホルスターや、G-SHOCKのDW-6900-1VやDW-5600Eあたりは良い例だと思います。




なかなか手に入らない物は潔く諦めるというか、長い目でじっくり腰を据えて探すようにして、難易度の低い物から手を付けていけばいいと思います。
簡単(買える機会多、価格相場低)に手に入るものだけでも、十分リアルで味のある装備は構成できます。
今回のトップ写真はまさにいい例だと思いますが、DCU含めておそらく2万円もかからず超絶シブくてミリフォトに忠実で、しかも個性的な初期アフ装備が一式揃います。
(DCUにTLBVやレプBALCSに56式弾帯というのも、安い・簡単・リアルですが、誰でも思いつき過ぎてちょっと味気ない感はありますよね。。)

要はその発想に至る為の知識があるかないかの差だと思います。
そして身につけられる知識の質と量は、特別なセンスや才能ではなく、熱意と時間に比例するので誰にも平等です。
これは装備趣味だけではなく、あらゆる事においてもそうですよね。

ただし時間は無限ではありませんので、どう有効に使うかを考えるのも大事ですよね。
読んだのはもう20年以上前ですが、今でもよく思い出す印象的な一コマです。


こんな駄文を書いている私も読んでいる皆様も、この瞬間もゴオゴオと無常の時は過ぎていきますので、この辺で終わりにしようと思います(笑)
お読みいただきありがとうございました。  


2020年06月01日 Posted by 4039  at 20:28Comments(2)初期アフガンODAミリフォト初期アフミリフォト考察

初期アフミリフォト考察㉑ RISなのかRASなのか問題



日本から持ってきた香港回線のプリペイドSIMが期限切れになり、PS4でオンラインゲームが実質不可能になってしまいました。
大陸回線でも一応繋がりますが、私の契約回線が悪いのか、上り速度が遅すぎて全くお話にならないラグです。
下りは日本にいる時と変わらない速度なので、ダウンロードは早いのですが。

なので、今までやろうと思って後回しにしていたオフ専で遊べるゲームをやり始めました。
第一弾は「SEKIRO」です。


数々の賞を受賞して話題になったゲームですね。
フロム・ソフトウェアのお家芸?である超難易度で有名です。
類似システムである同社の「ダークソウル」シリーズに勝るとも劣らない歯ごたえです。


攻略サイトの類は一切見ていないので全体の進捗は分かりませんが、現在10時間強くらいプレイしています。
3時間程度プレイして操作やゲームシステムに慣れて、思い通りに立ち回れるようになってくると病みつきになりますね。
軒並み即死レベルの攻撃を繰り出してくる各面のボスキャラですが、ただ理不尽に難しい訳ではなく、動きをよく観察して攻撃を見切れば、正々堂々と正面から対峙して綺麗に倒せるようになっています。
なるほどこれが方々で絶賛される「絶妙なゲームバランス」なんだと思いました。
何回も殺されてリトライして、自分なりに攻略法を見出して、やっと倒せた時の達成感は得も言われません。

また、このゲームに関しては難易度設定が無いのも良い点だと思いました。
これがメーカーがベストに調整した、「ユーザーに遊んで欲しい」難易度なわけです。
何というか、メニューひとつで調味料も一切卓に置いていないラーメン屋のような感じですかね(笑)

やはりオフ専ゲームは、攻略サイト等は見ずにやるのが至上の体験だと思います。
どんな「神ゲー」でも、攻略サイトを読んでしまった時点で、ただの「作業ゲー」に成り下がってしまうというのが持論です。
逆にオンラインゲーム(対人対戦)は、他のプレイヤーに打ち勝つのがゲームの目的なので、攻略サイト等で可能な限り情報を集めないと同じ土俵にすら立てませんよね。

昔はお金を出して「攻略本」を買わないと攻略情報は手に入らなかったですが、今ではネットで無料で簡単に攻略情報が手に入ります。
非常に便利ですが、使いようによっては、至極のゲーム体験を自らの手でただの作業ゲーに貶めてしまう諸刃の剣です。
オフ専ゲームをプレイする目的は専ら「全面クリア」や「トロフィーコンプリート」な訳ですが、そこに至る「過程」をいかに楽しむかが、ゲームの本質だと思います。

ゲームに限った話でなく、何事も目的の為に手段を選ばないと、自ずと得られる結果は変わってきますよね。
「何の為にこれをしているのか?」を、常に頭に置いて判断する事が大切ですよね。
SEKIROのような激ムズゲームをやっていると、攻略サイトへの誘惑に負けない精神力が鍛えられるような気がします(笑)


それでは、そろそろ本題に入ります。
今まで「似てるからどっちでもいいや」と、後回しにしていた問題にそろそろメスを入れようと思いました。
「初期アフの時期のSOPMOD M4のレイルはRISなのかRASなのか?」問題です。

「何を今更そんな常識を」と思われる方も多いかもしれませんが、恥ずかしながら私は今までなおざりにして、ちゃんと意識していませんでした。
実物RASを買ってしまっているので、「調べてみたら実はRASなんて使われてなかった」という事実に直面してしまった場合、立ち直れないという逃げ腰姿勢もありました(笑)
しかも実物RISは入手難易度が高い印象ですので、間違っても「欲しい」と思わないよう、目を逸らしてきました。
「知らぬが仏、知るは地獄の門出」なわけで、今まで敢えてうやむやにしていたきらいはあります。

とはいえSOPMOD M4は21世紀の米軍特殊部隊装備では避けて通れぬ存在ですので、そろそろ自分なりに整理をつけておこうと思った次第です。


初期アフミリフォトでは、大半の隊員のM4にレイルシステムが装備されています。






しかし、RISとRASは外観が酷似している為、これらがRISなのかRASなのか判別できる写真は少ないです。
今回は数少ないながらも判別できた写真と、RISとRASについての情報を少し掘り下げ考察をしてみました。

まずは兎にも角にも、RISとRASを見分けるポイントを整理しておきます。
比較情報はネットに沢山ありますので、ここではミリフォト上で見分けられるポイントだけ書いておきます。
いくつも相違点はありますが、初期アフミリフォトレベルの解像度で見分けられるのは、レイル上面のネジの箇所くらいだと思います。


上がRIS、下がRASです。
RISはフロントサイトのすぐ後ろにネジがあり、RASはデルタリング前にネジがあります。
この一点に絞ってなるべく解像度が高く、レイル上面が映っている写真を探します。









惜しい写真はいくつもあるのですが、ものの見事にアクセサリやカバー、スリングで隠れていたり、露出していても解像度が低く判別不能だったりして非常に歯がゆいです。

そんな中、確認できた数少ない写真をご紹介します。


この写真を確認した時、思わず奥の隊員と同じくバンザイが出ました。
手前の隊員のM4です。


デルタリングのすぐ前にネジがあるのがはっきり確認できますので、これはRASで間違いなさそうです。
ちなみにこの写真は2002年のODA961の写真だと認識しています。
おそらく同じ時に撮られたと思われる写真はいくつかあります。




ストックにVELKETで医療キット?を巻いている印象的な写真ですよね。

初期アフODAのアイコンともいえるODA961の隊員のM4にRASが付いていたとなれば、「初期アフでRASはOK」と言っても問題ないのではないでしょうか。
少なくとも私の中ではOKになりましたので、所有している実物RASが無駄にならず一安心です(笑)

ちなみに米軍で支給されているRASはKAC製とP&S製があるようで、初期アフ時期はKAC製だと思います。
残念ながら私はP&S製ですが、裏側を見ないと判別はほぼ不可能なので妥協しています。
少し調べたら、両社で色味が微妙に違うという情報が散見されますが(KAC製の方が薄い)、所詮アルマイト(アルミニウムの染色手法)は工程上色のバラつきが大きい上に、紫外線で退色しやすいので、個体差が大きいと私は思っています。
なので、数個レベルの個体同士を見比べて「KAC製の方が色が薄い」と断言するのは早計では?と思います。
KAC製の方が先に支給されている=経年で退色している個体が多い可能性は高そうですし。

アルマイトは塗装と違い、所謂「染めもの」です。
染料の濃さや配合、液の温度、電流値、浸漬時間等の複数の条件が色に影響し、一般的に塗装より色バラつきが大きいです。
生半可なメーカーの処理だと、処理した季節によって色が変わるレベルです。
RASは装飾品ではなく実用軍用品なので、色バラつきに対する品質管理は厳しくなかったと想像できます。
また、アルマイトの色は顔料ではなく染料なので、耐候性が低く日光で色褪せしやすいです。

よくMk18のRIS2の独特なFDE色について、実とレプを並べて比較していたりしますが、上記のように製法上どちらも個体差の大きい製品のはずなので、これもあまり神経質にならない方がいいのではないかな?と思います。
色味が全然違ったり、製法が違う(塗装等)レプはさすがに論外ですが、色の濃い薄いくらいは多少の差があっても個体差と捉え、あまり気にしない方が精神衛生上よろしいかと思います。

少し話が逸れましたが、更にもうひとつ判別できた写真を発見しました。




これもデルタリング前にネジが見えるのでRASでしょう。
2002年夏の3rd SFGの隊員という認識です。
この時撮られたと思われる写真は大量に存在します。




また、この部隊はDiscoveryチャンネルに密着もされていました。




このあたりの詳細は過去記事にまとめてありますので、よろしければご覧ください。
過去記事「初期アフ映像考察 Discoveryチャンネル編 PART1

19th(ODA961)に続き、3rd SFGの隊員のM4にもRAS装備が確認できました。
これなら胸を張って初期アフグリーンベレー装備でRASを着けられますね!

RASはエアガンで沢山レプリカがあるので助かりますよね。
(現行品でRIS着きM4トイガンはVFC電動くらいでしょうか?)
天下のマルイ様の次世代SOPMODでOKですね(ストックはダメですが)。
実物も、実物レイルの中であればかなり安価な相場です(P&S製ならば)。

逆にRISの使用例は無いのか?調べを進めてみました。
いつのどこの部隊か分かりませんが、下記写真が目につきました。


DCUにタクティカルベスト&アーマーの重ね着、UM21を背負っているので2000年台前半のアフガンかイラクだとは思います。
右の隊員のベストにグロック?と思われる拳銃をさしているのと、左の隊員のM4の銃身が短いので、前二例よりも少し後で、グリーンベレーではないかもしれませんが、少なくとも米軍特殊部隊だとは思います
真ん中の方は女性のようで、見た感じ取材に来たジャーナリストか何かでしょうか。

そんな不明な点の多い写真ですが、左の隊員のM4のレイル上面はしっかり見えます。
フロントサイトすぐ後ろにネジらしきものがありますね。


という事はRISのようです。
先ほどのRAS使用例よりも後と思われる写真でも、RIS使用例らしき写真を発見できました。
もしかしたら「ある時期のCQBRはRIS」のような事があったりするのかもしれませんね。
SOPMOD周りは非常に複雑なので嫌になりますよね(苦笑)
いずれにしても、RASが存在して以降もRISの使用例はありそうです。

ちゃんと見れば識別できる写真ももっとあるのかも知れませんが、この時点で「初期アフODAはRAS使ってた」という結論は導けたので、ひとまず満足です。

さらに、せっかくなのでちょっと各種年代を深堀りしてみました。
ちょっと調べたら、英語版wikipediaのSOPMODのページにがっつり資料がありました。
https://web.archive.org/web/20140913045158/http://www.dtic.mil/ndia/2006smallarms/taylor.pdf

National Defense Industrial Association Small Arms SymposiumというシンポジウムでNSWCが発表した資料?っぽいです。
この資料によると、SOPMOD BLOCK1は1995年から運用開始されていたようです。


また、RISのNSNは1005-01-416-1089のようです。
この番号で検索したところ、1995年に登録されているようです。
SOPMOD運用開始と同時期のようですね。
1995年頃からSOPMOD運用開始と同時にRISは投入され、各種隊員のM4に装着されていたと考えられますね。

ちなみに、マルイが初代電動M4A1を発売したのは1998年、M4A1 R.I.Sが発売されたのは1999年です。


当時はただ邪魔臭いとしか思わなかったですが、今見るとPAQ4型のバッテリーケースは味があって中々いいですね。


サードパーティー製も、モスキートモールドが1999年に発売したRISが走りのようです。


当時の米軍ファンは、採用から4年待たされてようやくM4とRISを手に出来たという事になるんですね。
今はメディア露出したらすぐに実物やレプリカが市場に登場しますので、つくづくいい時代ですね。

私がRISの存在を認識したのは、マルイがM4A1 R.I.Sを発売した際にアームズマガジンで記事を読んだ時でした。
当時中学生だった私はRISのフルネームを暗記して、友人に「レイル・インターフェイス・システムの略なんだよ?知ってる?」と得意げに自慢していたのを覚えています(笑)

RASは1998年にNSNに登録されているようです(No.1005-01-452-3527)。
初回に導入されたSOPMOD M4は5年間運用されて更新されたようですので、そこで一気にRISからRASになったのかもしれませんね。
全くの情報不足で完全な想像ですが、1996、1997年あたりに支給されたM4であれば、更新を待たずに9.11が起こり、RISが装備されたままアフガンに行った個体もあったかもしれませんね。

いずれにせよ初期アフグリーンベレー装備では、現在では実レプ共に入手難易度が高いRISを着けなくても大丈夫で、考証的にもむしろRASの方が無難、というのが今回私が得られた結論です。
RASはRISの完全な上位互換装置な訳ですし、よくありがちな「わざわざ旧型を好んで使っていた」という想像もちょっと無理がありますしね。
何かしらの強い拘りが無ければ、わざわざ初期アフグリーンベレー装備のM4でRISを着ける必要性は無いのかなと思われます。

お読みいただきありがとうございました。  


2020年05月04日 Posted by 4039  at 20:19Comments(2)ミリフォト初期アフミリフォト考察

初期アフミリフォト考察⑳ M4ハンドガードセットアップ



最近、サウナにフォーカスしたテレビ番組が増えているように感じます。
昨年「サ道」のドラマがテレ東でやっていましたが、今はBSテレ朝で「サウナを愛でたい」、WOWOWで「サウナーーーズ」という番組がやっています。






どちらの番組も、芸能人が各地のサウナに入ってご飯食べて、「ととのったぁ~」とか言って気持ちよくなっている様子を見るだけの番組なんですが、何故かついつい見てしまいます。
私がサウナに興味を持ったのはごくごく最近ですが、とてつもなく気持ちいいですね。
残念ながらこちらではサウナに入れる環境が無いので、帰国した際の大きな楽しみのひとつになっています。
早くコロナが収まって、普通にサウナに入れる日が来てほしいですね。

ちょっと最近ぷよぷよな弾を飛ばすショットガンにうつつを抜かし過ぎたので、そろそろ当ブログらしくニッチな目線で初期アフミリフォトを考察しておきます。
今回はミリフォトあるあるな、「何度も見たことあるけどいまさら気づいたシリーズ」です。

先日、初期アフ56式弾帯の使用例として、WARRIORSさんのブログで下記写真が掲載されていました。


PVS-7の使用例としても有名な写真ですよね。
何度となく見ていた写真ですが、この度また新たな発見があったので記事にしておこうと思います。

今回、左の隊員のM4に目がいきました。


ノーマルハンドガードに見えますね。
よく見ると黒いタイラップが前後に2本巻いてあります。


そしてさらによく見るとハンドガード下側のギザギザと、拘束者の頭のちょうど後ろあたりにフォアグリップらしき物がわずかに見えています。


根本の形からおそらくKACの物だと思います。

ちなみにこの構成、どこかで見たことがありますね。


下段の真ん中にいる、OTVを着た隊員のM4と同じ特徴をしています。


以前この写真を発見した際、おそらく上はノーマルハンドガード、下はRISかRASのレイルを付けてタイラップで強引に固定しているのだと書きました。
過去記事:「初期アフM4セットアップ

実際に次世代M4(G&Pデルタリング換装)に実物ハンドガードと実物RASで真似してみましたが、かなりしっかり固定できゲーム実用性も高かったです。






「やった、使用例第2号を発見できた!」と喜んでいたのですが、改めて両者の写真をじっくり見てあることに気づきました。
両者のM4ですが、よく見ると塗装の色、剥げ方が一致しているように見えます。




人差し指の斜め上あたりのマグウェル側面の剥げ方が分かりやすいですね。
また、フォアグリップの取り付け位置も同じ場所だと思います。
照準器(おそらくTA01)も、キルフラッシュの有無の違いはありますが、色味と装着位置は同じです。
また、人差し指の置き方、銃の傾け方のクセが全く同じように見えます。
スリングも同じような3点スリングですね。
ストックは両者とも未塗装に見えます。

これはもしかしたら同一人物かもしれませんね。
ハンドガード、およびボルトフォアードアシストノブの剥がれ具合が集合写真より拘束写真の方が大きいので、おそらく後者の写真の方が後から撮られたものだと思われます。


M4の塗装は十人十色で、剥がれ具合で今回のように時系列が整理できたりするので、かなり考察のヒントになる事が多いと思っています。
ふと思いついたところから、深堀りしてみたら思わぬ新考察が生まれ嬉しい限りです。

さらに2人並んでいる写真の右の隊員も、集合写真の右下の隊員とM4の特徴が一致しているように見えます。




見えている側面が違うので想像の部分が多くなりますが、全体的な色味、照準器の色の繋がり、レイル右側面にPEQ2と思われる装置が付いている点から、同一M4の可能性を感じます。
なのでこれも同一人物の可能性がありますね。

ただ、このヘンテコハンドガードセットアップM4の所持者が2枚の写真で同一人物となると、使用例としては私の中では依然として1例扱いのままです。
使用例の数が1例か2例かでは、「当時の隊員はこういう事をしていた」という説得力が雲泥の差だと私は感じています。

「使用例」という言葉もこの界隈では常用ワードですが、結構な曖昧さを含んでいるというか、個人個人で水準というか拘りのバラつきが大きいですよね。

所謂「価値観」が自分自身と合わない人はいて当然な訳ですが、お互いを理解しようとせず、否定し合っているのをSNS等でもよく見かけます。
これは装備話に限ったことでは無く、色々なケースで発生していますよね。

おそらく潜在的には「理解できない、許容できない事象に対する怯えを解消したい」的な欲求が源だとは思いますが、解消の方法が理解や譲歩ではなく排除する方向で動くので、結果傷付け合うだけの非生産的なやり取りが非常に多いのだと思います。
人同士が価値観を合わせるのは、お互いかなりの忍耐と犠牲を要する事で、大変なパワーを使います。
長年愛し合った恋人同士、夫婦でさえ互いの限度を越え、別れてしまうのはよくあることですよね。

なので、余程お近づきになりたいと想ったり、仕事等で致し方なく付き合う相手などでもなければ、価値観の合わない人には中途半端につっかかったり相手にせず、非干渉でいるのが一番だと思います。
感情はマイナスよりもゼロの方が、自分の世界から対象を排除できているという事になります。
マイナスの感情は、その対象を「想っている」証拠に他なりませんもんね。
非干渉でいれば自ずと関心は薄れ、やがて感情はゼロになり、傷つく事も傷つけることも無く自分の中から排除出来ます。
逆に価値観を合わせるならば、じっくり腰を据え痛みを覚悟し、相手と向き合う必要がありますよね。

人は人を否定したり叱っている時、脳内には快感を得る成分が分泌されているそうです。
しかしその時、相手は確実に不快感、ストレスを感じています。
なので、否定されたり叱られる理由が正当なものであると感じられない限り、そこで必ず軋轢が生まれます。

人は自然体では基本的には楽な方、気持ちの良い方に流れようとします。
自分のその場での行動がその後にどういう影響を生むかを、可能な限り常に理性的に判断するよう努める事が、社会の一員としての責任ですし、所謂「処世術」をわきまえているか否かに繋がると私は思っています。
タイムリーなところでは「不要不急の外出」という言葉にどう向き合うかが、理性的な判断を問われる場面でしょうか。

クソ真面目にこんな事を書いているくせに、何の役にも立たないナイロンやBB弾散布機を本能が快楽を求めるままに搔き集めている時点で、私は全く理性的な判断はできていない訳ですが(笑)

見事にブーメランがきまったところで、そろそろ本題に戻ります。
旧型ストックにTA01、ナイツフォアグリップのみという超あっさりセットアップは、サバゲでかなり使いやすいです。
3点スリングは恥ずかしながらどこの何かさっぱり分かりません。
スリング知識収集は後回し後回しになってしまっているので、どこかで一念発起して勉強しないととは思っているのですが。

米軍特殊部隊のM4は各部隊、各年代毎の特徴はありますが、その特徴を捉えつつ、かつ個性を出すのは意外と難しいので、こういう個性の強いセットアップ例はいい参考になりますし魅力的ですよね。
プライマリウエポンは装備の中でも間違いなくメインキャラの一員ですので、これからもしっかり研究していこうと思います。

お読みいただきありがとうございました。  


2020年04月27日 Posted by 4039  at 20:44Comments(0)初期アフガンミリフォト初期アフミリフォト考察