初期アフリストコンパス 加工編



先日、下写真のCowboy氏が腕に巻いているリストコンパスを私なりに特定しました。
前回の記事はこちら「初期アフ リストコンパス問題

外装が酷似しているSUUNTOのM9を改造して「Silva風」にしてしまおうという計画を立てましたが、今回はその実践編になります。

Cowboy氏が着用していたと思われるSilva製コンパス



SUUNTO M9


それでは先日手に入れたばかりの新型M9を使って、早速改造開始です。
といきたいところですが、せっかくなので既に所有している旧型と記念撮影です。


これが最初で最後の記念撮影です(笑)

ロクに比較検証もせず、新型をバラし始めます。
後述しますが新型の方がデザイン的にSilvaに寄せやすい上、旧型は今やプレミア化しているので都合が良かったです。

まずは分解の経緯をまとめます。

ストラップを抜き取り、まずは黒いベゼルとコンパス部分を分離します。


裏側を見ると、時計でいう3時と9時の部分にある2箇所の突起でコンパスの底面を支えているようでした。


ベゼルを曲げながらコンパス部を押し出せば外せると思ったのですが、意外にベゼルの剛性が高く、無理に曲げて折ってしまうのが怖かったので、突起を一箇所ナイフで削り落とし、コンパス部を取り出しました。


突起が「かえし」のようになっていて、組み立てるときは圧入しやすく、一度圧入したら外せない所謂「嵌め殺し」構造なのかと思っていましたが、パッと見でそのような突起形状ではなさそうです。
SUUNTOでの製造工程はどのようにしているのか?興味深いところです。

何はともあれ分解できましたので、次はコンパス本体の分解です。
まずは中の液体(油?)を抜きます。
おそらく風防を組み付け→側面の穴から液体を注入→穴を封止という工程で作られていると想像しました。
分解はその逆を踏んでいきます。

封止したと思われる部分がこんもり樹脂を盛った跡があったので、ここにドリルで穴を空け、中の液体を抜きました。



液体が抜けましたので、次は風防の分解です。
これも分解は想定されていない設計のようで、風防とケースは接着されているようでした。
境目にデザインナイフを入れてグリグリすると、「パカッ」と風防が外れました。


耐候性、耐衝撃性が求められる用途、質感、触感、傷つきやすさ等から鑑みるに、本体材質はポリカーボネートだと思われます。
(一応樹脂を使った製品を設計開発するお仕事でご飯を食べています)

なんとかほぼ原型を保ったまま、文字板まで分解できました。

次に改造です。
改造レシピは下記になります。
・風防部の印刷を除去
・風防部にライン描きこみ
・文字板改造

風防改造
風防の内側にある印刷を除去し、変わりに白いラインを描きこみます。
M9の風防にもともと入っている赤い三角と3本のラインを除去し、


白いラインを描き込みます。


まずは除去です。
スクレーパーでこそげ落とし、仕上げにラッカー塗料用のうすめ液で拭き取りましたが、見事にスクレーパーで擦った跡が残ってしまいました。。
最初から根気よくうすめ液攻撃のみにしておけば良かったと、早速失敗です。

脱脂した後、ラインを描き込んでいきます。
タミヤのエナメル塗料を筆塗りします。
エナメル塗料は伸びがよく、筆塗りでもムラになりづらい特長があります。発色も良いです。
単純な幾何学模様ゆえ、逆にフリーハンドでは難しいです。
なのでマスキングテープを切り貼りしライン部をかたどり、筆でべた塗りしました。


乾燥後マスキングテープを剥がし、はみ出た部分を微修正し風防部は完了です。


文字板
文字板の改造は脱脂した後、下記手順で進めました。
1.中央部マスキング
2.黒スプレー塗装
3.白矢印描き込み
4.NEWS文字描き込み

1.中央部マスキング
外周部の目盛りと数字はM9をそのまま流用するので、中央部分のみ丸く空けた状態でマスクし、ラッカースプレーで黒く塗りつぶします。
ちなみに外周部の目盛りが旧M9より新M9の方がSilvaの物に近いデザインのため、新M9の方が改造ベースに向いていると判断しました。

マスキングテープを丸く切り抜くために100均にお世話になりました。
「コンパスカッター」なるツールです。


コンパスのような構造で、片側が鉛筆でなくカッターになっているものです。

この道具のおかげでマスキングテープを非常に簡単にきれいに丸く切り抜けました。


一応工具箱に保管しましたが、次使う機会がいつ来るかは謎です。。
このような一発屋工具を揃えるのに100均は本当にありがたいですよね。

2.黒スプレー塗装
切り抜いたテープで文字板をマスクし、黒いスプレーで塗装します。


気がはやったため、ムラ気泡が入りかなり残念な仕上がりになってしまいました。
やはり模型工作で焦りは禁物ですね。大反省です。

3.白矢印描き込み
風防と同じ要領で矢印型にマスクし、白エナメル塗料を筆塗りします。
乾燥後マスクを除去、微修正します。

4.NEWS文字描き込み
フリーハンドの筆書きで文字を描いていきます。
これも焦って描いたため精彩を欠き、まあまあ残念な感じになってしまいました(笑)


実際は矢印、文字共に黒印刷が抜かれているので、外周部と同じく文字板成形色(淡いグリーン(蓄光練りこみ樹脂))の色が正のはずです。
よりリアルを目指すのであれば調色必須ですね。

とにかくも、これでコンパス部の改造は終了です。
組みなおしてベゼルに組み付けます。
ベゼルにも「Silva」というロゴをフリーハンドで描きます。


完成です!


本物


あとは汚し塗装をしてアラをできるだけ隠しました。
「3m離れて薄目で見れば、まあ見える」程度にはなったと思います(笑)


個人的にはオリジナルのジョークグッズ(レプリカというにはおこがましい)ができましたので、満足しています。

今回は何もかも手探りでの作業でしたので、色々改善点が浮き彫りになりました。
なので本機はXM177のように「examination」の意味を込めて「XM9 Silva-ish」と名づけ、しばし試験運用することにします。
また改めてM9コンパスを手に入れ、今回の反省点を活かし「1m先でパッチリ目でもまあ見える」程度のモノを造り、正式に「M9 Silva-ish」と命名したいと思います。
(その前に本物が見つかれば御の字ですが)

最後に自らの備忘録のため、今回の製作を通じて分かったこと、改善にあたっての検証項目をまとめておきます。

分かったこと
・風防部は一箇所起点を作れば簡単に外れる
・風防、ケース材質はおそらくポリカ
・中の液体(おそらく油)は中性洗剤で脱脂可能
・ラッカー塗料、エナメル塗料共に問題なく乗る感じ
・フリーハンドでこのサイズ、フォントの「NEWS」を書くのはキビシイ

改善検証項目
・ラッカー、エナメル塗料共にこの液体に浸しても溶けないか?今回抜いた液体を使い評価試験実施する
・文字板矢印、「NEWS」はCAD等でPC上で描画したものを印刷しマスキング出来ないか?試作する
・矢印、「NEWS」文字色を調色し外周部の成形色に合わせる
・液体の再充填手法、器具調達(注射器?)
・風防用接着剤、封止剤選定

上記を踏まえて焦らずじっくり準備し、いつの日かリベンジしたいと思います。

お読みいただきありがとうございました。





タグ :SUUNTOM9Silva

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2017年11月19日 Posted by 4039  at 21:03 │Comments(0)装備初期アフガンODA自作,DIY100均

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