初期アフガンお宝映像考察 PART5

初期アフガンお宝映像考察 PART5

前回に引き続き、2003年に放送された初期アフガンドキュメンタリー番組「Profiles From The Front Line」の考察記事です。
過去の記事は下記になります。
第1回:「初期アフガンお宝映像集発見!
第2回:「初期アフガンお宝映像考察 PART1
第3回:「初期アフガンお宝映像考察 PART2
第4回:「初期アフガンお宝映像考察 PART3
第5回:「初期アフガンお宝映像考察 PART4

今回から考察対象の部隊が変わり、第19特殊部隊グループになります。

トップバッターはMajor(少佐)のRANDY氏です。
初期アフガンお宝映像考察 PART5

「Company Commander」とあるので中隊長ということですね。
この方は有名なようで、Wikipediaで出てきました。
URL:https://en.wikipedia.org/wiki/Randy_Watt
本名はRandy Watt氏で、当時少佐で2015年に大佐として引退されたようです。

氏のWikipediaを少し読んでみたところ、2002年に当時15歳のカナダ人で、父親がアルカイダであるOmar Khadr(オマー・カダー)氏を、Ayub Kheylという村での戦闘で拘束したという文章がありました。
(ちなみに後述するLayne Morris軍曹のWikipedia内に、この戦闘は7月27日だという記載がありました。)

Omar Khadr氏はその際の戦闘で手榴弾で米軍衛生兵のChristopher Speer軍曹を殺害、グリーンベレー隊員のLayne Morris軍曹に片目を失明させる負傷を負わせたとして、戦争犯罪者として有罪となり、収容されていたそうです。
しかし当時拷問に近い非人道的な取調べが行われた事が発覚し、今年の7月にカナダ政府がOmar Khadr氏に謝罪し、1050万ドルの補償金を支払ったそうです。
テロリストとされる人間に税金を削って多額のお金を支払い、頭を下げた政府の行動は賛否あるようです。
参考URL:http://www.v-shinpo.com/canadanews/3865-canadanews170706-4

ちなみに負傷されたLayne Morris軍曹をネットで画像検索すると、下記人物という事が判明しました。
初期アフガンお宝映像考察 PART5
初期アフガンお宝映像考察 PART5

初期アフガン装備好きの方なら、1度ならず2度3度見かけたことがあろう有名な写真ですね。
思わぬところで部隊特定が出来ました。
ミリフォトの「年代」と「部隊」は非常に有益な情報ですので、ありがたいところです。
今までの情報から、上記写真は「2001年10月~2002年7月27日の間の第19特殊部隊グループの写真」ということが推測できますね。
更に言うとアフガンの気候は勉強不足で確証はありませんが、半袖なのでおそらく冬ではなく、北半球なので2002年の4~7月あたりでしょうか?
Layne Morris氏もWikipediaがありましたので、URLを貼っておきます。
URL:https://en.wikipedia.org/wiki/Layne_Morris


Randy Watt氏に話を戻します。
番組映像に入る前に、Randy Watt氏はネット上に写真が結構落ちていたのでご紹介します。

まずはTOP画像の全身バージョンです。
番組中の装備と同じように見えますね。
初期アフガンお宝映像考察 PART5

いつも見ている全面モザイクのような画質に比べると、まさに天と地の差ですね!
ウッドランドの縦BALCSの胸元にはICOM用ポーチが付いています。
私は前々回のVショーで1500円で入手しました。
初期アフガンお宝映像考察 PART5

初期アフガン写真では度々登場していますね。
初期アフガンお宝映像考察 PART5
(ちなみにこの写真はある洋書を輸入して読んだ結果、年代とODA名が判明しました。本をしっかり解読した後、記事にしようと思います。)

このポーチは「Soldier Intercom」という1995年に開始された(グリーンベレー導入は1998年)、分隊内の通信強化プログラムのキットに入っているそうです。
初期アフガンお宝映像考察 PART5

ちなみにポーチの中身はアイコム社のIC-F3Sのようです。
初期アフガンお宝映像考察 PART5

これまた日本製品の登場ですね!

H-250ハンドセットも56式に引っ掛けていることからMBITRも携帯し、分隊外との通信はそちらでするのでしょう。
鉄板の56式弾帯ですが、着けている位置が超低いのが特徴的ですね。
このあたりも着こなしの参考になりますね。
光学サイトはEOTechの551のように見えます。
ライトはSUREFIRE 6Pでしょうか。先端にローレットが入っているのでボディにロゴなしの「レーザープロダクツ」時代の物かもしれませんね。
ホルスターはBHIかEAGLEのどちらかでしょうか。いずれにせよ、ファステックスがないので相当古いタイプでしょう。
ニーパッドはALTAかHATCHあたりでしょうか。勉強不足で私には分かりません。
靴は普通のデザートブーツですね。
・・・なんか番組を見てもこの画像以上の事はもうわからない気がしてきました(笑)
番組の映像は主に背面に注視しようと思います。


次です。
初期アフガンお宝映像考察 PART5

指令所かどこかで打ち合わせをしている風景だそうです。
Rany氏のカスタムDCUのベルクロが特徴的ですね。
10年以上前にCryeのコンシャツGEN3を先取りしていますね(笑)

あとは手前の隊員のナイトビジョンマウントと丸太のような立派な二の腕に目が行きがちですが、私は一番奥の隊員に釘付けになりました。
初期アフガンお宝映像考察 PART5
初期アフガンお宝映像考察 PART5

顔立ち、ヒゲの具合、帽子の色形、シュマグの柄&巻き方等から、この3枚は同一人物だと推測しました。
そうなると一緒に打ち合わせしているところから、この方も第19特殊部隊グループのRandy Watt中隊長隷下の隊員という可能性が高そうですね。
上2枚は超メジャーな初期アフガンミリフォトと認識していますので、少しですが手がかりが掴めて嬉しいところです。
以前もブログに書きましたが、この方のチェストリグ問題はまだ解決できていませんので、まだまだこの方への興味は尽きません。


この写真も有名ですね。
初期アフガンお宝映像考察 PART5

写真の日付を信じるならば、2002年5月8日です。
右側の方がRandy氏と思われます。
正直顔では判断が付かなかったのですが、M4の塗装パターンがトップ画像のM4と全く一緒なので、Randy氏と確信しました。
M4の塗装やV1ベストが剥げが無くピカピカなので、アフガニスタンに派遣されたばかりの頃なのでしょうか?
Wikipediaによれば、2002年12月にアフガニスタンから帰還しているようですので、5月に派遣されてきていれば約半年の任期だったということになりますね。
中隊長だけ別で来て帰るということはなさそうなので、Randy氏の中隊は少なくとも2002年5月にはアフガニスタンに入っており、2002年12月には帰還したということが推測できます。
Randy氏がどの大隊のどの中隊の中隊長だったのか?ちょっと調べただけではわかりませんでしたが、もし第2大隊チャーリー中隊であれば、私が大好きなODA961の中隊長ということになるので嬉しいのですが。


最後の写真です。
初期アフガンお宝映像考察 PART5

会議中なのにニーパッドを着けていてなんか面白いですね(笑)
サバゲでの実用性はともかく、このニーパッドも鉄板アイテムのひとつですので、そろそろ調達しておきたい次第です。


番組的にはまだ第19特殊部隊グループのチャプター開始10秒後のRANDY氏登場の場面ですが、すでに結構な内容量になってしまったので残りは次回にします(笑)
本当に噛めば噛むほど味の出てくる素晴らしい番組ですね。
この番組を考察している間にも、また新しいドキュメンタリーを発見しているので、映像の考察を通して初期アフガン偏差値がメキメキ上がりそうでワクワクしてきますね!

来週には今年最後のサバゲも控えておりますので、怪我だけはしないよう、2017年のミリタリーライフを良い流れのまま幕を引ければと願うばかりです。
お読みいただきありがとうございました。


追記:
この記事の続編は下記リンクになります。
初期アフガンお宝映像考察 PART6
初期アフガンお宝映像考察 PART7
初期アフガンお宝映像考察 PART8
初期アフガンお宝映像考察 PART9




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2017年12月21日 Posted by 4039  at 20:35 │Comments(0)初期アフガンProfiles From The Front LineODA

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