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 Posted by ミリタリーブログ  at 

初期アフガンお宝映像考察 PART6



今回も初期アフガンドキュメンタリー番組「Profiles From the Front Line」の番組考察を書いていきます。
今までの記事はこちらからどうぞ。
第1回:「初期アフガンお宝映像集発見!
第2回:「初期アフガンお宝映像考察 PART1
第3回:「初期アフガンお宝映像考察 PART2
第4回:「初期アフガンお宝映像考察 PART3
第5回:「初期アフガンお宝映像考察 PART4
第6回:「初期アフガンお宝映像考察 PART5

前回に引き続き、第19特殊部隊グループのRANDY氏の装備を見ていきます。


番組映像考察に入る前に、前回記事を書いた後、また新たにRandy watt氏の写真と情報を得られたので、記載しておきます。


上記画像ですが、別のwebページで目線が外れたものと、手元の装置のアップを見つけました。



間違いなくRandy氏ですね。
何やら時限式の起爆装置の説明をしている一幕だそうです。
時限装置に使われている時計はまず間違いなくCASIOのF-91Wだと思われます。


近年「チープカシオ」として再び脚光を浴びている機種ですね。
最近では、土に20年間埋まっていたこの時計が7分ズレだけで普通に動いていたというニュースが印象に残っています。
参考URL:http://sow.blog.jp/archives/1031236863.html

この界隈では「ビンラディンの時計」としても有名ですよね。


米軍はグアンタナモ収容所において、この時計を持っている尋問者=アルカイダの爆弾製造の教育を受けている可能性が高いというマニュアルまで作っていたようです。
「安い」「信頼性が高い」という事を如実に証明しているエピソードですが、カシオが自社製品の宣伝で使うには少々過激過ぎますね(笑)
参考URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/Casio_F91W

また、前回紹介した下記写真は2002年8月24日にChapman空軍基地にて撮影されたようです。


同年8月18日から開始された「Operation Mountain Sweep」という作戦中の風景のようです。
参考URL:https://www.globalsecurity.org/military/ops/oef-mountain_sweep.htm


有名なあの写真やこの写真は、このOperation Mountain Sweep時の写真だという情報をいくつか発見しましたが、ここで書いているとまた脇道に大きく逸れてしまいそうなので、また別の機会に記事にしようと思います。
まだちゃんと整理できていませんが、ネットの情報によると、この作戦に従事した第19特殊部隊グループとして、「ODA924」「ODA986」「2nd Battalion」という記述を発見しました。
ODA924は第1大隊第ブラヴォー中隊、ODA986は第5大隊ブラヴォー中隊、2nd Battalionは第2大隊を示しているので、この作戦には全大隊が参加していた可能性があります。
ちなみに、第19特殊部隊グループの大隊は第1、第2、第5大隊の3個大隊から構成されています。
第3、4が何故欠番だったのか?現在調査中です。


それではそろそろ番組内のRANDY氏の装備を見ていこうと思います。
RANDY氏の装備は番組の粗い画像に目を凝らすことなく、前回の記事で挙げた下記写真で大部分は分かりました。


今回は写真からでは分からない部分を書いていきます。


RANDY氏は3Cのブーニーハットの他にキャップも着用しています。
色褪せたパープルというところが、また装備心をくすぐりますね。
このような資料を見ていなければ、自分の想像だけでは絶対にチョイスしない色ですよね。
細かいところですが、こういう着こなしの積み重ねが初期アフガン装備の真髄だと思い始めています。

ニーパッドを足元までずらしています。


これは他のミリフォトでも良く見る光景なので結構定番な着こなしだと思いますが、こういう感じは「現場感」が一気に増して大好きです。
RANDY氏のおかげで、私の中でニーパッド欲しい病が完全に発症してしまいました(笑)
先日友人に少し教えてもらいましたが、まだ私は「とりあえずALTAとHATCHの旧型は死ぬほど似ている」ということしか知識として持っていません。
じっくり情報収集をして、一発で然るべき仕様を調達したいと思います。

徒歩で遠足するミッションではバックパックを背負っています。



おそらくCAMELBAKのMULEのウッドランド柄と思われます。
MULEの中でも、下部のウェビングがMOLLE規格ではなく、縦ウェビングの旧仕様と思われます。


私の認識では、MULEは5仕様あり、古い順に

形そのものが現行と異なる最初期型


今回RANDY氏他、第19特殊部隊グループの面々が背負っている縦ウェビング型


ウェビングがMOLLE規格になり、2列のもの


3列のもの


今この型の出始めを一生懸命探っているのですが、不確かですが2004年製バックルが使用されている個体があるようです。
私はこの仕様を持っているのですが、初期アフ的にはギリギリOKか?瀬戸際にあるアイテムだと認識しています。

そして現行仕様がMOLLE+ベルクロ有りという認識です。


初期アフ的に確実なのは縦ウェビング仕様ですね。
ロゴ違いやウェビングテープの色等、さらに細かい仕様違いがあるのかも知れませんが、私的にはここまでの分類でとりあえずOKとしています。

腕時計はそれなりに寄りで写りましたが分かりませんでした。


下記写真と同じものだと仮定すると、おそらくG-SHOCKでは無さそうということまでは分かります。


デジタル腕時計でこのような形でG-SHOCK以外となると、カシオのスタンダード機種かTIMEXあたりでしょうか。

BALCSと56式の間に何かを挟んでいたり、ポーチのような物体が見える場合もありました。



画像が粗く詳細は分かりませんでしたが、これも普通に想像するだけでは中々思いつかない装備コーディネートですね。
あとはRANDY氏も例に漏れず、56式の後ろの紐は結んでいませんでした。
もはや逆に「結んではいけない」レベルですね。
律儀な日本人的には、そこに紐があるならどうしても結びたくなってしまうところですが、ここは合理主義のアメリカ人に成りきってワイルドにいきましょう。
丸太のような腕の大男が、乙女がエプロンを着けるように背中に手を回して蝶結びをしている所は想像したくないですしね。
大男同士で「結び合いっこ」しているのはもっと想像したくないですね(笑)

DCUを着ているシーンもあります。



ポケットに謎の袋?のようなものがひっついています。
この部分には、下写真から特徴的なベルクロ縫い付けがされているのは既に確認済みです。


従ってこの袋?はベルクロに貼ってあることは想像できますが、一体何物なのかは私には分かりませんでした。
また、前述の下写真の、56式の左側の紐付近にある物体もこれと同じもののように見えます。

謎は深まるばかりです。

あと下画像で右側に半分見切れている通訳の方ですが、


特徴的な帽子の柄から、下写真と同一人物ではないかと推測しました。


これは2002年9月4日にKhost州近郊で撮影されたODA924の写真のようです。
帽子なので、貸したりあげたりできるので別人の可能性も十分ありますが。
通訳人員はどのような配置、運用だったのか?このあたりも考察しがいがありそうですね。

あと小ネタですが、右の隊員の腰に着いている黒いポーチはおそらくGERBERのツールポーチですね。


このポーチも初期アフガン写真では頻出し、鉄板アイテムの1つだと思います。
GERBERはロゴが多岐に渡るので、選ぶ際はちょっと注意が必要かもしれません。


このあたりでRANDY氏の装備考察はひとまず終了とします。
RANDY氏の考察を通して、個人装備のみならず第19特殊部隊グループの動向を色々勉強することができ、非常に楽しかったです。
調べればまだまだ分かることは沢山ありそうなので、これからも少しずつ知識を深めていきたいところです。

お読みいただきありがとうございました。


追記:
この記事の続編は下記リンクになります。
初期アフガンお宝映像考察 PART7
初期アフガンお宝映像考察 PART8
初期アフガンお宝映像考察 PART9」  


2017年12月25日 Posted by 4039  at 20:12Comments(2)装備初期アフガンODAProfiles From The Front Line