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 Posted by ミリタリーブログ  at 

ボール ミサイルランチャー搭載型



もうすぐスターウォーズ マンダロリアンシーズン2が始まりますね。


マンダロリアンは現状ディズニー+でしか配信されていません。
BD等のソフト化もされていません。
おそらくディズニー+の契約者数を増やす為の施策でしょう。
シーズン1はスターウォーズ好きならば必ず観るべきというか、観ないではいられない作品でした。
キャラクター、設定、ストーリー、画の作り込み、どれを取っても高レベルでした。

初契約者は1ヵ月無料なので、シーズン1は全話配信完了してから一気見してすぐ解約したので無料で視聴しました。
次はその手は使えませんので、全話配信後に見ても1ヵ月分は課金しないといけませんね。
たかだか700円/月なので、毎週1話ずつリアルタイムで配信観ても2 or 3ヵ月課金で映画館で3D上映1本見るよりも安いですが。

映画館含め、現在映像作品を鑑賞する手段が乱立しています。
優位性を保つ為、生き残る為には仕方の無い事だと分かっていますが、「このサービスだけの独占提供」が多過ぎて嫌になりますよね。
楽しみにしていた駆逐艦映画「グレイハウンド」も諸事情で配給権が移り、映画館で上映される事無くApple TV+の独占配信になってしまいました。


一本の映画の為にいちいち入会退会手続きするのも面倒ですし、何より映画館で鑑賞したい作品でした。
キレイ事や正論だけでは社会は成り立たないのは分かっているつもりですが、この業界に限らずお互いの足を引っ張り合うというか、ユーザー目線が入っていない競争の仕方は何とかならないのかな?と思ってしまいます。
日本のエアガン業界でも時たまひどい話を耳にしますよね(苦笑)
企業同士が足を引っ張り合って一番損をするのはその企業、業界を応援しているユーザーやファンに他ならない訳ですから、なんとも寂しい話です。
まあ映像配信業界は今が隆盛期で混沌としているだけで、これから多くが淘汰洗練されて最終的にスリムで効率的な形に落ち着くのかもしれないですね。

私も分かりやすくライバルがいる業界に勤務していますので、競合他社とは足を引っ張り合うのではなく、切磋琢磨して業界全体を高め合っていきたいと思う今日この頃です。
業界全体が繁栄する事こそが自社は勿論、競合他社もユーザーも、それに関わる全ての人が豊かになれる方法だと思います。

ガンプラ作りに没頭していると、ふとこんな感じで世の中について考える事があります。
僧が仏像彫るのと近い感じなのかもしれないですね(笑)

では、そろそろ本題に入ります。
以前本体を製作し、余っていたオリジンスナイパーカスタムのミサイルランチャーをHGUCボールに装備させてみました。
思い付きで試してみたらキット内の2連装キャノン(フィフティーンキャリバー)の基部にポン付けできたので、無加工改造です(笑)






ボールは可動箇所が少ないのでポーズのつけようが無いですね(苦笑)
造形は良くできておりパーツ構成もまずまず、2機セットで量販店等なら1000円切る価格なので十分良キットだと思います。

ガンプラは買って作れば作るほど余剰パーツが発生します。
しかも私は素組みではなく、ちょっとだけ改造やミキシングをすることが多いので余計に余ります。
それらの余剰パーツを眺めながら「次は何作ろうか?」と考えるのがとても楽しいひと時です。

今回も地味ですがオリジナル機体なので、下記のような機体設定を妄想してみました。
ランチャー筐体は先行量産型ガンダムRX-79[G]の運用していたランチャーの流用で、ミノフスキー粒子散布環境下でも誘導が可能な有線ミサイルを発射します。

先行量産型ガンダムRX-79[G]用ミサイルランチャー


ミサイルの弾頭にはカメラが搭載されており、発射後は搭乗者がリアルタイムで画像を確認しながら手動操作します。
MS IGLOO重力戦線に出てきたM-101A3リジーナと同じような画像認識誘導方式です。






誘導操作中は他の一切の操縦行動が不可能なため本機は複座式となっており、操縦手と火器管制手に分かれています。
人力で誘導する特性上、人間の反応速度の限界から弾速は他兵器に比べて遅いです。
その為、MSをはじめとする小型機動兵器に対しては命中が非常に困難で実用的ではなく、原則対艦、対施設用兵器としての運用になります。
状況が揃えば、その身を危険に晒す事無く敵艦のエンジン部や艦橋をピンポイントで狙撃でき、中世代的で簡素な仕組みの兵器といえど侮れない脅威となり得ました。
ミノフスキー粒子散布下での運用が前提とされており、コスト削減の為ミノフスキー粒子に阻害される電磁波を使用した誘導方式は搭載されておらず、弾速の関係から直接照準も使い勝手が悪く、非常に限定的な状況でしか活用の場が無かった為、投入された機数は極少数にとどまりました。

自衛用の武装は何も搭載していないので、フィフティーンキャリバーを搭載した護衛機とのセット運用が原則となります。


映像作品では08小隊の第1話でシロー・アマダが搭乗した先行量産型ボールに搭載されていた武装ですね。


キットは通常の180mmキャノンとこのフィフティーンキャリバーかを選択できるようになっています。
中々ツボを突いた構成ですよね。素晴らしいです。

フィフティーンキャリバー搭載機は本体部は成形色のままでお手軽にストレート組みしました。


アーム部をはじめABSが多用されているのがちょっと難点です。
比較的旧めのキットなので仕方の無いことですね。
「ABS多用の時代もあったね」と懐かしみながら組むしかないですね。
ABS材のパーツに普通に塗料を塗ると、溶剤がABSを溶かして強度が著しく劣化してしまいます。
ガンプラはスナップフィット=基本的に部品同士が圧入されており常に力が掛かっている状態です。
その部分が溶剤で劣化すると力に負けて「パキっ」と割れてしまいます。
ABSは大抵強度と耐摩耗性が必要な関節部等に使わているので、一度破壊すると接着等で修復は難しく、完成間近のウェザリング工程で割れたりすると涙モノです。
この問題は勿論バンダイも認識しており、最近のキットは進化してABSを使わなくなり、代わりにKPSというガンプラ専用の素材が使用されています。
KPSは「強化ポリスチレン」の略称で、ガンプラの主素材のPSより軟らかく粘りがある感じで、工作時の感覚はちょっと違いますが、塗装周りは同じ扱いでOKという画期的な素材です。
リサイクル性もABSより優れている?みたいですね。

話が少し逸れましたが、このキットはKPS登場前のキットなので、アーム部がオールABSです。
しかもアーム部品同士は肉厚はそこそこですが、かなりキツキツな圧入設定なので、組んだ状態のまま塗装するのは自殺行為と判断しました。
なのでバラバラの状態でトップコート、スミ入れ、ウォッシングまで終わらせました。
スミ入れとウォッシングはクレオスのウェザリングカラーで、各工程しっかりと乾燥させてから行いました。
ウェザリングや塗装は極力組んだ状態で様子を見ながらの方が多手間も省けてバランスも取れていいのですが、致し方なしですね。

あとは基本工作は胴体、武装の合わせ目消しとパーティング処理くらいです。
フィフティーンキャリバーのフラッシュハイダーが開口しておらずそのままだと流石にかっこ悪かったので、2連装でちょっと面倒ですが開けました。




ガンプラ、特に1/144だと金型及びパーツ強度の問題から銃口が埋まっていたりするのはザラです。
ミリタリー好きとしては、架空のモビルスーツ用といえど銃器に関してはどうしても目が厳しくなってしまいます。
連邦陸戦型シリーズの最新バージョンの100mmマシンガンは、なんとトリガーガードとトリガーが省略されています。


これをすると、人差し指を突き出した「銃持ち手」の手首パーツが不要になり、ビームサーベルを持つ手首と共用できるようになるのでパーツが省略できるという寸法です。
ただこれは「マジで分かってない」というか、憤慨モノですよね。
とりわけミリタリー描写が色濃い08小隊関連のキットでやってはいけない手段だと思います。
余談ですが、同じく最新連邦陸戦型シリーズは埋め作業激ムズの構成で足裏ががっつり肉抜きされていたりして、「ケチり方」が下手だと思います。


つま先側の赤い部分を1部品で収めようとすると、金型形状とヒケ防止を考えるとこういう肉抜きになってしまいます。
足裏だけ蓋をするように別パーツにすれば、こんな不格好な肉抜きは不要です(大半のHGUCはその構成です)。
おそらく陸戦型シリーズは武装類が沢山付属してパーツ数が多いので、少しでも削減したかったのだと思います。

これ埋めるのは本当に面倒くさいです。
私の器では「こういう所がモデラ―の腕の見せ所なのさ」みたいな好意的な解釈は到底できません。
どうしてこうなった!という憤りしか湧いてこないです(笑)
100円くらい値段上がってもいいからトリガーガード追加、銃持ち手付属、足裏別パーツ化にすべきだったと思います。
どうせこのキット買う人はおっさん以上が多いでしょうから、価格より完成度重視の方が良かったのではと思います。。
まあ散々文句言ってる割りには既に我が家に3体積んであるんですけどね(笑)
年内には一個小隊組み上げたいと思っています。

ようやくボールの話に戻ります。
クリアパーツがかなり黄色っぽいグリーンで劇中の色とはイメージが違ったのですが、スプレーでいい感じの色が無くエアブラシは持っておらず、筆塗りはムラになると思ったので手を付けませんでした。
代わりに苦肉の策ですがコックピット内を青で塗る事で、透けて見た時にグリーンっぽくなるように一工夫してみました。


写真では分かりづらいですがちょっと青くなり過ぎたので、もうちょっと緑寄りの色で塗れば劇中イメージのグリーンに近づけられると思います。

以前製作したオリジン版ジムと並べてみました。


やっぱりジムと一緒が一番見栄えしますね。
程よくディテールが細かいデザインなので、ディテールみっちりオリジンジムだろうがスッキリつるつるHGUCジムだろうが、一緒に並べても違和感が無くて優秀です。

前回製作したのがオリジンザクで1/144にしては部品数多めで疲れたので、今回は息抜きのつもりで製作しましたが、思いの外よく出来ていて作っていて楽しかったです。
K型や改修型も作ってみたいのですが、中々手に入りづらいのが残念です。

お読みいただきありがとうございました。  


2020年10月28日 Posted by 4039  at 13:56Comments(0)ガンプラ

陸戦高機動改修型ザク



先日から約20年振りに遊んでいたジオニックフロントですが、無事全59ミッションSランク取得が終わりました。




達成すると、全てのシミュレータミッションで全てのキャラクターと全てのMSが自由に使えるようになります。
アムロのガンダムとシャアのザクとラルのグフを一緒に出撃させる、なんてことが可能になります。


そんな夢のコラボ部隊を編成し1、2回遊んだところで満足し、ジオニックフロントはめでたくお役御免となりました。
100円で10時間以上は楽しませてもらったので、まあコスパいい遊びでした。
次は久々に連邦VSジオン(連ジ)あたりを遊ぼうかなと思います。




これも高校生の頃発売日に買った記憶があります。
ちょうど発売日が中間テストの前日でしたが我慢できず数時間宇宙世紀に滞在し、次の日のテストがボロボロになったのは苦い思い出です(笑)
こっちで中古で100円で入手しました。

連ジはちょうど私が中学生の時にアーケードで稼働開始し、中高通じて続編のDX、Z、ZDXと、部活の無い日はゲーセンに通いつめひたすら対戦に明け暮れていました。


カプコンが開発しただけあり当たり判定の絶妙さや隙の出方等、格ゲー的な駆け引き要素が秀逸で、ある意味ではガンダムゲームの頂点だと思います。

その後もVSシリーズは人気コンテンツとして長く続きますが、私はZ DXまでで引退しました。
2対2での対人対戦がメインコンテンツですが、今のようにネット対戦は普及しておらず、4人が筐体を挟んで向かい合って対戦します。
見知らぬ人同士がリアルで顔を向かい合わせて対戦するのは、ネットには無い緊張感がありました(笑)
(実際熱くなると、大声で挑発したり怒声を浴びせられる事は結構ありました)

人気がある頃はどこのゲーセンも一番目立つ所に設置してあり、常時人だかりが出来ていました。
私の通っていた学校の制服は学ランではなく特徴的だったので、一目で識別できました。
また私&いつも一緒に組んでプレイしていた友人二人とも坊主頭で、5~10連勝を当たり前のようにしていたので、いくつかのゲーセンではちょっとした有名人でした。
全盛期は「〇〇高の坊主コンビは上手い」と、風の噂を聞いてはいい気になったものでした(笑)

ひと昔前のゲーセンは基本喫煙し放題でしたので、私自身は人生通じて一本も吸った事がありませんが制服はタバコ臭かったです。
一言も「吸ってるのか?」と聞かれた事は無かったですが、陰で親はさぞ心配していたんだろうなと、自らが親になった今となっては余計な心配を掛けて申し訳なかったと思っています(苦笑)
きっと部屋とかカバンをこっそり物色して、ライターさえ出てこなくて首を傾げてたんだと思います(笑)

今PS2で連ジをやっても、高度な駆け引きなんて一切出来ないCPU相手としかできませんのですぐに飽きると思いますが、一通り遊んで昔を懐かしもうと思います。

では本題に入ります。
オリジンHG高機動試験型ザクをベースに、陸戦用の現地改修機を妄想設定満載で製作しました。


ドムが実戦配備された当初、まだ数が不足している時期に部隊補強の為にドムの戦闘運用速度に追従できるよう現地改修された、という設定のザクです。
ドムと同様ホバー移動するので、まんま「ホバーザク」と名付けてあげました。

高機動試験型ザク(所謂アイナザク)はデザインは好きなのですが、公式設定上アイナの搭乗した1機しか存在せず、正史に矛盾しないオラ設定ができる余地が限りなく少ないのが個人的に辛いです。
以前にも書きましたが、ガンダム界隈には「オラ設定」という概念が定着しています。
「ぼくのかんがえた~」的な、個人個人の自由に想像した設定を基に、ガンプラ等の二次創作を行う行為です。
そしてオラ設定の振れ幅は十人十色です。
私自身のオラ設定のルールというか、基準は下記の通りです。
・既存の公式設定をなるべく絡め、繋がりを出す
・公式設定に対し可能な限り矛盾が無いようにする
・自分の把握している一般知識(自然法則や科学技術、ミリタリー知識等)的に「さすがにこれは無いな」とはならないようにする

今回で言うと高機動試験型ザクそのもので作ってしまうと、08小隊劇中の1話で撃破されてしまうので非常にオラ設定の余地が少ないです。
劇中仕様から色や装備を変えたり激しいウェザリングを施したいと思ったら、せいぜい「実は他にも複数機作られていた」くらいしか思いつきません。
この安直な「実はもっと機数作られていた」手法は公式設定もしばしばやっていて、ファンからは冷笑や反感を買うケースが多いです。
(プロトタイプドムが実は2機以上作られていてドムキャノンに改造された、等々)
私自身もこの「実はもっといた」設定は安易過ぎると思い、なるべく使いたくないです。

そこで、同じようなデザインで自由に妄想ができ、かつがっつり地上汚れが施せる機体が欲しくてでっちあげた次第です。


グフやドム、水陸両用MS等、様々な機体の試験の舞台であったキャリフォルニアベースには各種試作品パーツの在庫が豊富で、それらを活用してこしらえたという設定にしました。
なので脚以外はベース機体の量産型ザクのカラーで、脚はプロトタイプドムをイメージした試作機カラーです。
量産カラーは好みの問題でオリジン系ではなく正史系イメージで塗りました。

アイナザクとの大きな違いは、腰部が通常のザクのままなのとバックパックです。
アイナザク


ホバーザク


脚部は高機動試験型ザクから持ってきたので、オリジンのドム試作実験機とは微妙に形状が違いますが、試作品はいくつもパターンがあったと想像し自分の中でセーフとしました。
公式設定では、ドムのホバリング動力は各脚に搭載されている熱核ジェットエンジンから生み出されます。
しかしザクよりも脚部重量が大幅に増加し、ザクのジェネレータでは交換後の脚部を制御しきれないと考えました。
また、機体の推進は主に背面と脚部のスラスター頼みの為、ザクそのままのバックパックでは十分な推力が得られず、しかも航続距離も非常に短くなってしまいます。
そこで、補助ジェネレータと強化推進機、及び大型推進剤タンクを搭載したバックパックに換装した、という設定にしました。


開戦当初、高機動型ザクのバックパックの地上転用を検証する為に持ってきていた試験品をベースに改修したという設定です(オリジン世界では、ルウム戦役で既に高機動型ザクが実戦配備されていましたのでアリかと)。
HGUCの高機動型ザクのバックパックが家に転がっていたので、利用する為に都合の良い設定を妄想した次第です(笑)
HGUCの高機動型ザクのバックパックを使い、両側の整流版をカットしたり宙間姿勢制御用っぽいサブスラスターを削り取ったり、着艦フック?牽引用?の天面の取っ手を削り取ったりと、宇宙用っぽいディテールを省いて陸戦用っぽくしました。
さらにヒートサーベルラックを増設しました。
動力パイプはHGUC高機動型ザクの物をカットし、折り曲げ部の切り欠きをパテで埋めました(かなりやっつけで雑なのは反省点です)。

バックパックの補助ジェネレータのおかげで出力に余裕が出たので、ザク標準のヒートホークではなくドムと同型のヒートサーベルを装備しています。


しかしザクのアクチュエータではフルサイズのサーベルは取り回しが難しく、補助ジェネレータの余剰出力では発熱温度も不十分だったので、刀身を通常の3分の2程度に短縮し取り回し向上&省エネ化により実用に耐える発熱温度の確保を図っています。

主に高速移動での一撃離脱戦法で運用していたので、軽量化&右腕の武装取りまわし向上の為に右肩のシールドは外し、代わりに基地在庫の旧ザク用の肩アーマーを取り付けました。
右肩はオリジン高機動試験型ザクの物、左肩はHGUC高機動型ザクの物です。


シールドはおそらくムクの鋼板ではなく、セラミックスや繊維配合樹脂が空間を空けて積層されたような軽量構造だとは思いますが、あの大きさなのでそれなりに重いでしょうし、武装がぶつかって邪魔だったと思います。
グフ以降の後継機種は肩にシールド付けている機種は悉くありませんので、やはり重力下の対MS戦では使い勝手が悪かったのだと思われます。
ただ、逆にザクの先輩である旧ザクにも無かったことを考えると、宇宙空間での対艦戦では効果的な装備だったと考えると辻褄があってくるかもしれないですね。
元々ザクはミノフスキー粒子散布によって遠距離での精密射撃兵器を無効化し、接近戦で目視による対艦攻撃を仕掛けるというコンセプトだったはずです。
そう考えると、敵艦隊へ肉薄時の戦術柔軟性向上や経戦能力維持の観点から、HGUCキットやオリジンOVAで出てくるバズーカ弾倉や武器のラックと考えると自然かもしれませんね。




宇宙空間であれば地球に比べて、右腕の質量が増大しても戦闘行動に影響が出にくい?と思いますし。

様々な機体が開発、実験されていたキャリフォルニアベースにはジオニック社やツィマッド社等、ジオン系MSメーカーの開発関係者も常駐していたと考えます。
しかしメーカーが技術支援したとはいえ、まともな設計及び検証期間も無く現地の有りもので急ごしらえしたので、アンバランスで非常にピーキーな操縦条件の機体だったと想像しました。
その為歴戦のベテランパイロットが搭乗している設定とし、その演出として指揮官機の印である頭部ブレードアンテナを装備、スパイクアーマーに記した階級章は大尉にしました。
ブレードアンテナはオリジン形状がイマイチに感じたので、HGUC高機動型ザクから持ってきました。


パイロットは戦前に士官学校でMS操縦とMS戦術を学び、開戦時の階級は中尉。
ルウム戦役ではMS小隊長をつとめ、その後第二次降下作戦に従軍、西海岸攻略戦の功績を以て大尉に昇格したベテラン士官、といったイメージです。
ドム中心に編成されたキャリフォルニアベース所属のMS中隊を指揮し、ドムの突撃の側面援護や陽動、本隊と分離して奇襲攻撃等、高いMS操縦技量と判断力が必要な任務をこなす実戦経験豊富な指揮官です。
人的資源の乏しいジオン軍にとっては何よりも貴重な存在ですね。

ドムは操縦にクセこそありますが完成された機体だった為、ある程度経験を積んだパイロットであれば容易に機種転換できましたが、本機は熟練した操縦技術が必要なため、新鋭機ではない現地改修機ですが乗りこなせる中隊長が乗っていたという脳内設定です。
ガンダム界では隊長機が僚機より旧型の機体に乗っているケースがしばしばあり、個人的にはかなり好きなシチュエーションです。
(ランバラルの旧ザク、トップの旧ザク、ゲラートの旧ザク、ビッターのF2ザク等)

オリジン系キット可動はどれも抜群で、数年前のHGUCキットではとても出来ないポーズが出来て楽しいです。
いかにも滑走している重心配置にしても接地できて倒れなくて素晴らしいです。




旧いキットを作った後に最新ノウハウが凝縮されたオリジンキットを作ると、ガンプラの進化をひしひしと感じます。
1/144スケールはスペースが無く肉厚が取れず、強度を確保するのが非常に難しいと思います。
昔に比べたら設定画の時点でかなりプラモ化を想定したデザインになっているとは思いますが、様々な制約がある中で小学生~50過ぎのリアルタイム世代おじさんまで、誰でも作れて満足させる商品を次々と創り出すのは並大抵のことでは無いと思います。
文化的にも技術的にも日本の誇れる製品だと思います。

モノアイはレールをくり抜き、ビルダーズパーツのMSサイトレンズを嵌め込み、裏側にキット付属のホイルシールの銀色部をあてがいました。


私の中でこの工作が1/144キットのモノアイ改造の基本になりました。
MSサイトレンズはモールドがあったり中央に窪みがあったりするので、いかにも「カメラ感」が出ていい感じだと個人的には思っています。

シュツルムファウストと持ち手はHGUCの地上戦セットのザク手首を流用しています。




HGUC量産型ザクをメインに、各種武装や歩兵、ワッパ、61式戦車が付属する楽しいセットです。
中でも61式戦車が物凄い完成度で隠れた名品です。
しかも2両付属するのも嬉しいところです。


そろそろ陸戦型ガンダム&ジムに手を出そうと思っているので、その時にこの61式戦車も仕上げようと思います。
(違うセットに入っているホバートラックも絶対欲しくなりますね。。)

今回のザクはキャリフォルニアベース所属、つまり北米戦線で戦ったMSという設定にしたので、よく作っているアフリカ戦線MSとは少し違う色で汚してみました。


オリジンザクはモールドが細かくウェザリングし甲斐がありますね。
見違える程カッコよくなります。
具体的にはクレオスのグランドブラウンでスミ入れ→同グレイッシュブラウン+グランドブラウン少量で全体ウォッシング→タミヤエナメルのクロムシルバーでドライブラシ&チッピングを入れました。
いつもは手抜きでスミ入れとウォッシングを同じ工程で一緒に済ませていますが、今回は別工程で別の色でやってみました。
乾燥にプラス1日掛かりますが、待つ分の恩恵はあるなと思いました。
スミ入れ色とウォッシング色とちょっと違うだけで結構情報量が増えるものだなと、いい勉強になりました。

キットは元が優秀な構造なので、基本工作は前腕、胴体、肩アーマー、肩部の合わせ目消し、ゲート&パーティングライン処理したくらいです。
オリジンザクの前腕合わせ目は消さない作例が多い印象ですが、個人的にはモールドと取るにはデザイン上どうも気持ち悪くてしかも結構目立つので、少し手間ですが肘関節を後ハメ加工して毎回消すようにしています。


個人的にはどんなに塗りやウェザリングが上手でも、明らかに目立つ部分の合わせ目すら消していないと一気に興醒めしてしまいます(ザクのスパイクアーマーの前後分割線など)。
MSは実在しないので、製造手法は実在の工業製品等を参考にしたあくまで想像になるので明確な答えはありません。
しかし戦車模型等と同様、実在したら明らかにおかしい「プラモ然」とした要素は極力排除すべきだというのが持論です。

ちなみに実物大のガンダムが日本の各地に建っていますが、あれもあくまで「実物大の模型」なので、もし中身のある兵器として考えたら全然違う作り方になるはずなので、製造過程を見ても「プラモをリアルに仕上げる」為の参考にはなりづらいです。
でもあの大きさの立像を作る工程は非常に知的好奇心を刺激されますよね。
以前お台場にいた初代ガンダムの製作過程が下記ブログ記事で見られます。
http://laniusbucephalus.blog49.fc2.com/blog-entry-156.html

もうすぐオープンの横浜の「歩くガンダム」も非常に楽しみですね!


個人的にはそろそろどこかにザクを建立してくれてもいいのにと思いますが、ザクだとミリタリー感出過ぎてNGなんですかね。。

以前作ったオリジン旧ザク(頭はHGUC)と並べてみました。


オリジンザクは脚太腕細ミニスカートの体型バランスに違和感を感じ、更にしばしば「オリジン時空」として正史とはパラレルワールド扱いされる印象があり、HGUCキット等と並べるのは個人的に気が引けてちょっと敬遠していましたが、今回の製作を通してカッコよさを見直しました。
こんなオラ設定の変化球ではなく、ちゃんとしたザクを丁寧にストレートで作ってみたくなりました。

最後に余談ですが、漫画0083 REBELLIONではジオン残党のキンバライト基地所属機の中にドムトローペンの脚を着けたF2ザクが登場します。


同じようなコンセプトですごくシンパシーを感じました(笑)
ただビッター少将の乗機はちょっと悪趣味が過ぎ、OVA版そのままのロケットブースターF2ザクを出してくれればなと思いましたが(苦笑)

お読みいただきありがとうございました。
  


2020年10月15日 Posted by 4039  at 18:35Comments(0)ガンプラ

熱帯戦用ドム量産型



10月頭から1週間、国慶節連休だったのですが、残念なことにコロナのおかげて日本一時帰国は叶いませんでした。
日本に移動し14日間自宅待機、中国移動し14日間指定施設で強制隔離が必要なので、テレワークである程度補うとしても実質1ヵ月間自由が利かないのでは話にならないです。
中国内は大分通常運転感が出てきてはいますが、省を跨ぐ移動や宿泊はまだまだ面倒な手続きや不測のトラブルが起きる可能性が高いので遠出もせず、基本1週間自宅でのインドア遊びに終始しました。

特にこれといった予定もなく、寝たいだけ寝てゲームしたりガンプラ作ったり、なんか中学生の頃の夏休みみたいでした(笑)
余計なお金もかからず身体的にはリラックス出来たのは良かったですが、やはりいつも行かない所に出かけて普段会わない人と会って、非日常的な体験をしないとリフレッシュした感は全く足りないです。
生活にメリハリが無いと公私共にモチベーションが上がり切らず、密度の低い日々を過ごしているように感じてしまいます。
コロナで自粛気運の高い日本でも、同じような感覚に陥っている方も結構いらっしゃるかもしれませんね。

では、本題に入ります。
先日、10月6日はドムの日でした(10(とう→ド)、6(ム))。
他にも語呂合わせでザクの日(3月9日)やグフの日(9月4日)だったり、型番から来るガンダムの日(7月8日。型番RX-78より)なんてのもあるようです。
その日にちなんだMSのガンプラ等をSNSに投稿するのが一部のファンの間では習慣になっているようなので、私も乗っかってドムの日に向けてドムをこしらえてみた次第です。







今回製作したドムは「熱帯戦用ドム量産型」というもので、私の「オラ設定」機体ではなく一応公式設定で存在するものです。
公式設定は以下のような感じです。
ドムはアフリカ戦線で目覚ましい活躍をみせましたが、高温の過酷な環境ゆえメカトラブルが頻発し、現地部隊から改善要求が多数提出されました。
それを受け、プロトタイプドムをベース素体に、プロトタイプドム評価時に量産採用されなかった近距離通信アンテナ、頭部放熱パイプ、背部推進機構を差し戻す形で実装した試作機がドム トロピカルテストタイプです。


少し話逸れますが、このトロピカルドムのキットの箱絵が個人的には全ガンプラで1,2を争うくらい好きです。
ドムそのものの生き生きとしたポーズは勿論、足元で歩兵が走っていたり、シャークマウスペイントを施したマゼラトップが浮いていたり、ディテールがニク過ぎですよね。
ちなみにPS4のバトルオペレーション2でトロピカルドムが実装された際に使われたキャンペーン画像がこの箱絵オマージュで、何ともファン泣かせでした。


箱絵の隠れキャラであるシャークマウスマゼラがいれば更に良かったですね(笑)

これらのオプション装備は少しの改造で既存の量産型ドムに取り付け可能だったので、キャリフォルニアベースにて若干数の機体が改修されました。
これが所謂今回のMS-09D 熱帯戦用ドム量産型という訳です。
具体的な画稿としては唯一SDの絵でのみ存在しています。


公式で存在する絵はこの1枚のみという、絶妙なマイナーさの機体です(笑)

傑作中の傑作キットであるHGUCドムをベースに、MSVキットのトロピカルドムテストタイプの部品を移植し製作しました。
トロピカルテストタイプはかなり有名な機体なので、こちらに改造したかった所なのですが、HGUCドムを改造するにはかなりの大工事が必要で、私の腕前ではとても実現できそうになかったので諦めました。
今回作った量産型の方であればかなり簡単な工作のみで済むので、このドマイナー機体に手を出したわけです。

具体的には下記が工作内容です。
・膝関節部後ハメ加工、各部合わせ目消し、ゲート&パーティングライン処理
・背中バーニア部を削り取り、パテで埋め平面化
・背中にMSVキットのバックパック移植
・頭部にMSVキットの動力パイプ、アンテナを移植

元々のキット同士の寸法が全然違うので、バックパックから伸びる動力パイプを上手いこと口元に持ってくるのに少々苦心しました。


そのまま流用するには長さが足りず角度も合わなかったので、同色同径のランナーを接着剤で繋げ延長し、パイプを途中で一度ポキッとへし折って再接着して角度微調整しフィッティングしました。
構造上全て基本塗装をした後に、ほぼノープラン状態のぶっつけ本番でこの作業をしたので、台無しにならないか完成までヒヤヒヤし通しでした。

上手くいって喜んだのも束の間、最後のクリアコートを吹いている最中に持ち手が壊れ胴体が地面に落下し、せっかく調整したアンテナとパイプが折れ、砂が付いてぐちゃぐちゃになってしまい、まじで泣きそうになりました(苦笑)
気を取り直して何とかリカバリーしましたが、アンテナはちょっと汚れすぎな感じで不満が残る結果になりました。
一瞬の油断や不注意が取り返しのつかない事態になると、改めて気が引き締まる思いをしました。
ドム君は身を挺して私にそのような訓示を与えてくれたのでしょう。

頭部は動力パイプやらアンテナを付けて赤い十字カバーが外せなくなるので、クリアパーツのモノアイカバーは取り付けず、細い棒で直接モノアイを動かせるようにしました。
モノアイが動かないとポーズに表情が着けられず、個人的には魅力半減どころではなくなってしまいますので。
モノアイはシールを貼る部分をくり抜きシルバーに塗り、上からピンクのサイトレンズパーツを貼り付けて質感アップさせました。

カラーリングは、以前製作した先行量産型グフF2ザクと同様のテイストの砂漠カラーで統一感を出しました。


ドムは重MSで高機動を実現している反面、運用に際して部品消耗や燃料消費が激しかったと考えています。
従って補給の乏しい前線基地ではドムは温存され、ここぞという時の決戦兵器だったと想定しました。
さらに本機は新鋭機で更にオプション装備付きの贅沢仕様なので、ビッター少将やデラーズ中将のような最高指揮官が搭乗していたMSという設定にしました。
出撃機会が少なく偉い人のMSなので、先のザクやグフのようにみっともないツギハギ装甲ではなく、隅々まで整備が行き届いているイメージにしました。

武装はいかつい図体に似合うと思い、グフカスタムのガトリングシールドを持たせてみました。


意外とちゃんと保持してくれるので色々ポーズが取れて楽しいです。
個人的にはザクがバズーカとマシンガンを二丁持ちしているような重装備は好きではないのですが、ドムに関してはがっつり武装させるのも好きです。
ガトリング砲で牽制しながら距離を詰め、自慢の体重を乗せた格闘攻撃で一気に勝負をつけるといった感じですかね。
最高指揮官なのに先頭で切り込むというスタイルは現実だったら絶対やって欲しくないですが、直感的にはこの上なくカッコイイですよね。
漫画キングダムでも武闘派の武将は先陣切って戦っていますが、実際の当時の合戦はどんな感じだったんでしょうね。

この機体のメインは背面にあると言っても過言ではありません。


MSVキットの完全流用ですが、バックパックの存在感、完成度が物凄いです。
MSVキット全般に言えますが、これが40年近く前に出ていたなんて驚くしかないです。まさにオーパーツです。
バックパックにしては部品数が異常で拘り抜いていて、観れば見る程惚れ惚れします。
バーニアノズルの肉厚なんかは流石に時代を感じますので、敢えて手を加えるとしたらノズルくらいのものでしょうか。

本来はバズーカラックですが、適合するMSVキットのバズーカが現代基準では細くて小さくて貧弱な印象を受けたので却下し、代わりにシュツルムファウストを引っ掛けました。


砂漠のMS×シュツルムは定番感がありますが、0083の影響でしょうかね?
ドイツ軍が実際に使用していたパンツァーファウストをそのまま10倍に大きくしただけのデザインなのに、このMSとのしっくり感は奇跡的です。
他の銃器だったらここまで似合わないと思います。
でも本来人間が戦車に向かって撃つ為にデザインされている兵器なので、人型とはいえ歩兵とは全く違う運用をするMSが使うには不都合多くないか?とかはちょっと思います。
でもカッコいいから全てOKですね!

右手にはこれまた0083的なMMP-80を持たせています。
これだけだとこのドムにとっては軽装備過ぎる感じがしたので抜刀もさせています。


ドムのスピーディーなホバー移動の雰囲気を出そうと頑張ってポーズ付けてみましたが、難しいです。
イメージとしてはアイスホッケー選手のような体勢を取らせたいのですが、稼働範囲的に厳しいです。
HGオリジンのドム試作実験機はドムシリーズではぶっちぎりの可動範囲を誇るので、もっと躍動感のあるポーズが決められて楽しそうです。


ただデザインが今一歩好きになり切れず、まだ手を付けていません。
代わりに、オリジンザクの体にドムの足を付けた現地改修機を製作しました(このドムと同時進行で完成してます)。


この機体の詳細は次回記事にしようと思います。

最後に以前製作したリックドム君とツーショットです。


同じドムでも、色や汚し方を変えるだけで結構雰囲気が変わりますね。
HGUCドムは作り易くてプロポーション抜群で本当に良キットだと思います。
また折を見てドムにチャレンジしようと思います。

お読みいただきありがとうございました。  


2020年10月10日 Posted by 4039  at 13:48Comments(0)ガンプラ