グフ先行量産型 現地改修機

グフ先行量産型 現地改修機

ガンプラ復帰後、初の陸戦MSを作りました。
ジオンMSはドム、ザクと作ってきたので、そろそろグフが作りたくなるのが人情というものですね。
ということでHGUCのグフ(リバイブ版)に挑戦しました。
バンダイ公式サイトの見本作例は下写真です。
グフ先行量産型 現地改修機

ノーマルグフも中々いい感じですが、折角陸戦MSを作るので設定も埃臭くしたいと思い、色々想像を巡らせながら少し手を加えてみました。
グフ先行量産型 現地改修機

グフ先行量産型 現地改修機

グフ先行量産型 現地改修機

グフ先行量産型 現地改修機

本記事を途中まで書いていて思いましたが、前記事のジムスナイパーカスタムに比べて文章の熱量が段違いなのが自分でもわかります(笑)
やっぱり自分はジオン軍の方が好きなんだなあと、改めて自覚しました。
以下、長年頭の中で熟成された一年戦争妄想が爆発しておりますので、ご注意ください。

イメージとしては、月のグラナダ工廠で生産された初期量産型(A型)で、0079年3月の第三次降下作戦でキリマンジャロ基地攻略戦に参加、その後は周辺地域の前線基地に配備され、大事に整備されながら使われていた個体、といった感じです。
A型なので一般的なグフの特徴であるブレ―ドアンテナや指バルカン、ヒートロッドは装備されていませんが、後から一部ヒートロッド機構などの後期量産型(B型)の部品に換装されていたりもします。

遮蔽物が少なく比較的交戦距離が長い戦闘が多い地域に配備されているので、格闘能力を削ぎ射撃戦に適応させています。
有効射程距離が短く継戦能力の低い左手指バルカンは装備せず通常のマニピュレータとし、汎用武器を扱えるようにしています。
グフ先行量産型 現地改修機

スパイクアーマーは重量削減&被視認性低減&肩に担ぐ武装を取り扱う際に邪魔なので外し、他のMSの為の予備品に回しています。
代わりに左肩にはスパイクを外したザクⅡのアーマーを装備し、防御力を維持しています。
グフ先行量産型 現地改修機

グフとしては頭にアンテナの無い珍しい仕様ですので、遠距離から敵にザクと誤認させる効果も狙っています(一応公式設定では、ツノ無しのA型は32機しか作られていません)。
敵機を見誤るのは時として致命傷になりますので、欺瞞性も兵器の大事な要素だと思います。
かの「大空のサムライ」こと零戦パイロットの坂井三郎氏も、米海軍機の後部銃座付きのSBDドーントレスを単座のF4Fワイルドキャットと誤認し、油断して後ろに付いた時に反撃を食らって重傷を負ったのは有名な話ですよね。
「白い悪魔」と畏れられたガンダムのように、超目立つシルエットやカラーも両軍の士気に影響を与えられますが、地味にグフをザクと見間違えさせるのも敵に自戦力を過小評価させ、戦いを有利に運べると考えました。

右肩はバズーカを担いだり、射撃兵装使用時の衝撃を吸収する「ショルダーショックアブソーバー」を現地のメカニックが余剰パーツで製作、取り付けています。
グフ先行量産型 現地改修機

ここでこのアブソーバーの開発経緯妄想として、グフの部品補給について考えました。
グフは北米西海岸のキャリフォルニアベースと月のグラナダで製造されていた、というのが公式設定のようです。
なので、アフリカへのグフ部品補給ルートは下記2通りと考察しました。
1.キャリフォルニアベースで製造し、輸送機(ファットアンクル等)でニューヤークやオデッサを経由しキリマンジャロ基地に集積、その後各前線基地に配給
2.グラナダで製造し、HLV等でキリマンジャロ基地へ投下、その後各前線基地に配給

北米東海岸が連邦の手に落ちた後は、1.のルートは絶望的だったと思います。
残すは2.の宇宙からの投下になりますが、大気圏突入直前は無防備となり、連邦軍の迎撃等トラブルのリスクが高く、物資、人的資源消費も激しく潤沢な補給が期待できるルートでは無かったと思います。

という感じで、東海岸陥落後はアフリカやヨーロッパの前線基地でグフを維持するのは容易では無かったと考えました。
グフはザクと40%しか部品共用できなかったようですし(公式設定より)。
こんな感じの裏付けのもと、少しでも部品損耗を抑える為の現場の涙ぐましい対応としてショルダーショックアブソーバーが開発された、という妄想経緯です。

ザクやグフの肩アーマージョイント基部は、スパイクでタックルしたりシールドで敵弾を受けたりするので、衝撃を受ける前提の構造のはずです(緩衝機構や交換整備性が高い)。
対して、腕と胴体のジョイントは射撃や斬撃の精度を司る部分で、摩耗による誤差拡大は避けたいですし、交換するには腕を外なければいけないので結構な重作業だと思います。
なので、バズーカを担いでの運搬時の負荷や、射撃による衝撃を腕ジョイントに直接ではなく、肩アーマーのジョイントに受け流す、という設定の部品です。
正直、この部品を思い付いて作りたくて今回グフを作ったようなものです(笑)

左前腕にはヒートロッド射出機構を改造したグレネードランチャーを装備しています。
グフ先行量産型 現地改修機

B型の量産が始まり、B型部品が補給された際に換装しています。
ザクマシンガン(MMP-78)のアンダーバレルグレネードの弾を撃てる設定です。
グフ先行量産型 現地改修機

HEAT弾や榴弾、散弾、スモーク弾、閃光弾等、場面によって装填する弾種を選べるよう、分割式弾倉が腕内部に内蔵されています。
ヒートロッドのような長大な代物が収納されていたり、指バルカンの弾倉が内蔵されていた訳ですから、グフの前腕内部は結構な空きスペースがあると想像しました。
なので数発くらいのグレネード弾は入ると思いました。
グフの前腕の内部設定画を探したのですが、ネットでは見つかりませんでした。
MGの説明書とかにはあるのかもしれませんね。
また、通常ヒートロッド射出機は右腕に設置されていますが、射撃武器使用時に邪魔になるのでこのグフは左腕に設置しています。

対MSとの格闘戦では、ヒートロッドはまさに「必殺技」だったと思います。
対してグレネードは多彩な弾種で近~中距離での戦術の幅を大きく拡げられる強みがあり、ヒートロッドに負けず劣らずメリットはあったと想像します。

総じてこのグフは、グフ本来のウリである格闘戦能力が低下してしまっていますが、ザクよりもパワー、機動性、積載重量等、総合性能が高く、強化された汎用性を活かしてザクの上位互換機として幅広い運用を可能にしています。
ザクでは扱えないジャイアントバズ等の重装備運用や、軽装備で機動性を活かしての奇襲等で活躍した、と妄想しています。
ザクが地球でジャイバズ担いでいる所は映像作品やゲーム、漫画に至るまでほぼ見たことがないですが、グフは正史である初代劇場版で担いでいるシーンがあります。
グフ先行量産型 現地改修機

なので、ジャイバズ担げるというのが汎用強化改修グフのアイデンティティだったと考えると、裏付けとして結構しっくりきます。
同じくジャイバズ担げるドムは強力ですが配備数は多くなく、燃費悪くてメンテも大変、おまけにデカい図体とホバーで目立つので、補給体制が整っていない前線基地ではドムは決戦兵器として温存され、何かと使い勝手の良いこのような現地改修の汎用性強化グフが重宝されていた、という妄想裏付けも付け加えておきます。

MSVの設定とかが超好きなので、この手の妄想を一度考え出すと気づいたら小一時間経ってます(苦笑)

また、このグフはロールアウト当初は砂漠色に塗装してありましたが、一部ノーマルカラーの部分があります。
グフ先行量産型 現地改修機

右斜め前から陸戦型ジムの100mmマシンガンの斉射を受け、右スネ、右腿、右前部スカートアーマー、右前腕に被弾しており、右腿、スカートアーマーは装甲のみ新品に交換、右前腕は大破したので、二の腕から下を丸ごと新品に交換しています。
交換部品は塗装する手間暇が無く、ノーマルカラーのまま使われています。
小破で留まった装甲はそのまま継続使用しているので、弾痕が残っています。
グフ先行量産型 現地改修機

また、胸~頭部に掛けても、上空からフライマンタの30mm機関砲の一斉射を受けています。
グフ先行量産型 現地改修機

フライマンタの踏み込みが甘かったおかげでダメージは軽微で、そのまま継続使用されています。
フライマンタの機関砲は30mmが2門という公式情報は見つけたのですが、間隔や連射速度は分からなかったので完全雰囲気です。
ガンプラは雰囲気重視の方が逆にリアルっぽくなる場合も多いので、知識優先であまり頭でっかちにならないようバランスには気をつけています。

動力パイプの外甲は、ぶつかったり破片が当たったりでいくつか脱落し、交換されています。
この部品はザクと共用という設定とし、量産ザクカラーとなっています。

という感じで、実際に小中学生の頃に部屋でガンプラごっこしていた時の妄想を爆発させてみました(笑)
当時は潤沢なお小遣いも技術も無かったので脳内妄想で終わっていましたが、20年の時を経てカタチにできました。

下記、工作内容です。
キットはHGUCのリバイブ版グフです。
このキットは頭部が2種類組めます(本キット用と、R35グフの余剰品)。
悩んだ末、R35グフを本命としました。
アンテナを接着した後根本から切断し、隙間をパテで埋めました。

モノアイはビルダーズパーツの「MSサイトレンズ」のピンクを使い、モノアイ基部に穴を空け嵌めました。
裏側からキット付属のシールの銀色部を裏打ちし、反射を強めています。
元のシールからすると、かなりイケメンな目つきになったと思います。
グフ先行量産型 現地改修機

ショルダーアブソーバーは、以前作ったオリジン旧ザクの余り部品の肩パーツと、RGザクの肩アーマージョイントを繋げた感じです。
オリジンHG旧ザクの肩パーツは、いつか何かに使えると思って取っておいた次第です。
グフ先行量産型 現地改修機

グフの肩の方が旧ザクより厚く、そのままでは入らなかったので一度プロテクターを切断し、間にプラ板(ランナータグ切り出し)を挟んで数mm厚みを増しました。
あとはランナー端材を使って適当に盛り付け、部分塗装やデカールを貼り「らしく」なるように整えました。
グフ先行量産型 現地改修機

左肩アーマーはRGザクの物を合わせ目消してシンプルにし、スパイクは付けず空いた穴にはバーニア部品を嵌めてそれっぽくしました。
グフ先行量産型 現地改修機

グレネードランチャーの砲口には、ランナーの先端をやすりで適当に丸めて金色に塗った弾頭を作り、接着しました。
グフ先行量産型 現地改修機

プラモは見えない箇所はとことん手を抜く事が大事だと思います。

あとは腿部と前腕を後ハメ加工、各部合わせ目消し、パーティングライン処理した程度です。
ガンプラ復帰後、初のバトルダメージを施しました。
アッパーレシーバーだけ支給されたちぐはぐな色合いの米特殊部隊のM4 CQBRやBLOCK2がツボで、その感じをガンプラでやりたかったので、ストーリーを考えるとダメージ表現は今回避けて通れませんでした。
「被弾し交換した部品は塗装が間に合っていない」という、まあよくありがちな設定ですが、「現場感」の演出には効果的だと思いました。

小学生の頃、旧キットの1/144ジムにダメージを付けようと思い、家の自転車小屋でライターで燃やした時の事を今でも鮮明に覚えています。
前腕に着火し、二の腕に掛けて燃やしたのですが、黒い煙がモウモウと上がり、ポスカで白く塗ったジムに煤がこびりつき、非常にいい感じにウェザリングが出来て大喜びしました。
その時の臭いや溶け落ちたプラスチックの残骸、飴細工のようになったジムの腕等、昨日の事のように覚えています。
しばらく大のお気に入りで毎日引っ張り出して遊んでいましたが、最後どうやってお別れしたかは覚えてないです。
その後しょっちゅう庭で「ガンプラ燃やしウェザリング」していた時期がありました(笑)

そんな筋金入りのバトルダメージ大好き人間なのですが、失うものの怖さを知った大人になると加工するのにビビッてしまい、復帰後はやれていませんでした。
今回は勇気を出してやってみました。

被弾した状況や敵兵器の種類等をイメージし、ピンバイスやナイフ等でガリゴリやりました。
弾の入射角を考えていると、ジオンMSは連邦MSに比べて曲面球面が多く、避弾経始が良く出来ているなと思いました。
連邦の61式戦車の徹甲弾やMSのマシンガン系はかなり跳弾させられて、相性悪かったんじゃないかと思います。

基本塗装、ウォッシングまで終わった後、エナメル塗料やパステルを使い弾痕を仕上げました。
グフ先行量産型 現地改修機

グフ先行量産型 現地改修機

まだまだ表現力に乏しいですが、一応弾痕とは分かってもらえるかな?程度には何とかできました。
ダメージ表現は奥が深いので、じっくり勉強して技術力を醸成したいです。

あとは砂漠で戦っている陸戦MSなので、足元は砂土汚れを多めに盛りました。

最後に製作経過写真を載せておきます。
上から仮組→基本塗装完了→ウェザリング完了、です。
グフ先行量産型 現地改修機

グフ先行量産型 現地改修機

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ガンプラは単純に素組みしているだけでも楽しいですが、簡単な道具とちょっとした技術で十人十色の個性が出せるのが魅力だと思います。
加えて、ガンダム界には「オラ設定」という概念が定着しています(「オラ」は「オッス、オラ悟空」のオラ)。
いわば今回のグフのような「ぼくのかんがえたさいきょうのもびるすーつ」的な、自由な発想が広く許容される文化があります。
この寛容な器によって、個人個人が自由なガンプラ改造や二次創作をし、それを互いに貶めたりせず称え合う土壌が成熟しており、本当に素晴らしいと思います。

対してミリタリー界隈は実在するものがベースにあり、ファンタジーのガンダムとは根本的に性質が異なるので仕方ないとは思いますが、変に飛躍した考証考察や想像は基本否定されがちな印象を私は持っています。
それはそれで正確な知識や考察を深める事ができて、また違う面白さや魅力がありますが、ライト層の参入が難しい一因になっているのかなとは思います。

グフはヒートロッドや指バルカン、カラーリング等、ちょっとびっくりメカ過ぎてミリタリー感が乏しく、個人的には世間の人気ほど好きではないMSです(ランバ・ラル大好きなクセに)。
しかし今回、色々妄想を詰め込んでミリタリーチックに仕上げてみたら、とてもお気に入りになりました。
実はHGUCグフカスタムも既に入手済で積んでいますので、近いうちにこの調子でグフカスにもトライしてみたいと思います。

ガンプラ復帰してから2ヵ月間、ほぼ毎日ひたすら作り続けていますが、まだまだガンプラ熱は冷めそうにありません。
色々映画も見たいしGhost of Tsushimaとかゲームもやりたいんですが、全っ然時間が足りません(苦笑)

お読みいただきありがとうございました。




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2020年08月06日 Posted by 4039  at 19:00 │Comments(0)ガンプラ

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