中国軍のレーション
今回のロシア-ウクライナ戦争がきっかけで、一部メディアではウクライナ各都市のカタカナ読みをウクライナ語を基にしたものに変えていますね。
英語メディアがやり始めたので一部日本メディアや個人も前に倣ったのかもしれませんが、急に「キーウ」とか「ハルキウ」とか「チェルノーブリ」とかに変えられても一瞬戸惑ってしまいますね。
もし日本全体で呼称を変えるとしても、長年にわたって「キーウ(キエフ)」と書かないといけなくなりそうですね。
まあこの程度の違いならすぐに慣れるというか、多くの日本人はこの戦争がある程度収束したらウクライナの都市名なんてほぼ目にしなくなるでしょうが。。
ただ、ファーストガンダム好きとしては「オデッサ」は頻出重要ワードなので、今後「あー!オデッサってロシア語読みだ!即刻オデーサに訂正しろ!」と迫られないか心配です(苦笑)
宇宙世紀は「ニューヤーク」や「キャリフォルニア」や「ニューホンコン」がある世界線なので許して欲しいですね(笑)
では本題に入ります。
折角中国に住んでいるので、中国軍のレーションが安く手に入ったりしないかな?と思って通販サイトを試しに調べてみたらわんさか出てきました。
レーションは米軍や自衛隊の物はいくつか食した事があったので、比較の為に中国軍の物を試してみたいと思いました。
セットがお得だったので6種類セットで入手してみました。
何故か到着したのは4個でしたが、中国語でクレームつけるのも面倒なのでスルーです(苦笑)
ちなみに価格は6個セットで3500円程度でした。
日本で期限内の米軍MREを入手するよりは安いですね。
見た目や大きさは米軍MREそっくりです。
製造は2020年12月で、賞味期限は製造から2年なので余裕で期限内です。
期限内なので廃棄品ではないと思われますが、結構管理雑なんですかね。
米軍MREも以前は期限内の物が日本でも巷に溢れていた印象ですが、いつからか期限内の物はあまり見かけなくなった気がします。
横流しが酷過ぎて管理が厳しくなったんですかね。
4つ全て食べましたが、基本はどれも似たり寄ったりだったので1セットだけ記事にします。
「単兵(ダンビン)」は個人用という意味でしょう。
「自熱(ズールー)」は米軍MRE同様、水で発熱するキットが内包されている事を意味しています。
メニューは「香菇卤肉炒面套譜(シャングールーロウチャオミィエンツァンプー)」です。
「香菇」は椎茸、「卤肉」はトロトロの豚の角煮を細かく刻んだような物で、日本でも台湾料理屋等で「ルーローファン」として侵透していますね。
「炒面」は焼きそば、「套譜」はセットみたいな意味で合ってると思います。
つまり「豚と椎茸の甘辛焼きそばセット」で、日本人でも馴染めそうな料理ですね。
裏面の内容詳細を見てみます。
メニュー名の「香菇卤肉炒面」の他に、「泰皇海鮮炒飯(タイファンハイシエンチャオファン)」というメインがもうひとつ入っています。
他はサイドメニューとお菓子ですね。
泰皇海鮮炒飯は文字の通り、海鮮チャーハンですね。
熱量は全部で5250kJ、カロリーに換算すると約1250kcalです。
米軍MREも確か1000kcalは越えていたと思うので、行軍食としてはこの程度が世界共通基準なのかもしれないですね。
開封するとこんな感じになっていました。
メインの2品は水で発熱する加熱剤で温める事ができます。
食器は折り畳み式の器とスプーン、つまようじ、紙ナプキンが入っていました。
スプーンは米軍MREと同じようなプラスチック製でしたが、器は薄くて頼りない紙製で、これに盛って食べる気は起きませんでした。
水を用意し、早速温めてみます。
水を入れて1分くらいで勢いよくボコボコと沸騰して湯気が上がり始め、触れないくらい熱くなります。
説明書き通りに15分程度温めると熱々になりました。
室温20℃程度の所で温めたので充分でしたが、もしかしたら寒冷地の屋外では完全に温めるのは難しいかもしれませんね。
米軍MRE内包のヒートシステムも使った事がありますが、それより優秀な印象を受けました。
温まったところで器に盛りつけてみます。
まあ、何とも言えない見た目ですね(苦笑)
匂いは悪くなく食欲をそそります。
海鮮炒飯や焼きそばで思い浮かべるイメージとズレは無く、素直に美味しそうと思える匂いでした。
肝心の味ですが、食感は見た目通り望むべくもなく、ベチャベチャフニャフニャで何を食べてるのか分からないレベルです(笑)
少々油っぽいものの、違和感のある風味は無く素朴で若干薄味で「普通に美味しい味」でした。
メニュー名にある椎茸やルーロー、海鮮もちゃんと主張してきていて好印象でした。
柔らかく喉通りもよく、疲労した体でも食べやすく消化しやすいように工夫されているのかもしれないですね。
付属してきた「香菇醤」が特筆モノでした。
椎茸の旨味が凝縮された甘辛ソースで、これを炒飯と焼きそばに掛けると一段と美味くなりました。
日本でこれの瓶詰が売っていたら間違いなくご飯のお供として常備する程美味しかったです。
もうひとつのサイドメニューは白菜の甘酢漬けでした。
キレの良い甘みが全体を包みつつ、酸味と唐辛子の辛味が良いアクセントでこれも普通にイケました。
メインがフニャフニャ食感なので、白菜のシャキシャキ食感がサイドメニューとして良いフォローをしていると思いました。
あとはラムネとガムが入っていましたが、これらも違和感ない味で普通に食せました。
食後に清涼感を得るにはもってこいだと思います。
総じて個人的には米軍MREよりも美味しく食べやすく、食後の胃腸の負担も少なかったように感じます。
食文化が近いので当然と言えば当然でしょうか。
中国軍と聞くと漠然と西側先進国に比べて装備や技術で劣るイメージがありますが、レーションに関しては大きな差は無いのかもと感じました。
日本では中々気軽に調達できない代物だと思いますので、中国に住んでいるからこその貴重な体験ができました。
他の3つも食べましたが、結論としてはこのメニューが一番バランス取れていて美味しかったです。
何より「香菇醤」が最強過ぎました。
「香菇醤」だけでも覚えてこのページを閉じていただければ幸いです(笑)
お読みいただきありがとうございました。
2022年03月21日 Posted by 4039
at 22:42
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