スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上記事の更新がないブログに表示されます。
新しい記事を書くことで、こちらの広告の表示を消すことができます。  

 Posted by ミリタリーブログ  at 

初期アフミリフォト考察㉕ 官給シャツ重ね着コーディネート



今週末から10日間の旧正月休みですが、コロナ感染拡大により隣の市に移動するのもままならない状況ですので、せいぜい近所の山に登りに行ったりショッピングモールをぶらぶらするくらいで、ほぼ家の中で過ごす事になりそうです。
そこでいい機会ですので、前から気になっていたゴーストオブツシマを購入して一気に終わらせる事にしました。


鎌倉時代の元寇を舞台にしたアメリカ製のオープンワールドアクションアドベンチャーゲームです。
現在数時間プレイしていますが、ゲームとしてとても洗練されているというか、細部まで丁寧に作られていてテンポが良くプレイに没頭できる印象です。
特に感動したのは、死んでコンティニューした際やマップ上でファストトラベルを実行した際のロード時間の短さです。
「オープンワールドゲームは何かと長いロード時間がつきものだ」という先入観があったのは確かですが、それを差し引いてもびっくりするくらい短いロード時間でした。
どうしてこんなに短く出来るのかは知識が無いので分かりませんが、長いロード時間から解放されるとこんなにも気持ちが途切れず遊べるんだなと実感しました。
昔兄がネオジオCDを買い、兄弟でキングオブファイターズやサムスピを遊んでいましたが、1試合毎に1分以上のロード時間があり、お手玉をする猿の絵を延々見せつけられいまだに脳裏に焼き付いています(苦笑)


あとこのゲームが個人的に出ばなから刺さったのは、物語の導入が主人公の伯父がむさくるしい蒙古人のボスに攫われ城に閉じ込められ、それを救いに行くという硬派過ぎる展開だった事です。
蒙古のボス


囚われの伯父君


日本でよくあるゲームだったら、可憐な姫がイケメンなヴィランに攫われる展開にしそうな所ですよね。
まだ序盤なので分かりませんがヒロイン的な存在?のキャラも、伊集院光さんがラジオで「ヤングあき竹城」と評しており、思わず吹き出してしまいました。


日本のゲームやアニメによく出てくるようなザ・ヒロインとは異なる雰囲気ですよね。
実写の映画やドラマとは違い、CGは美形だろうがブサイクだろうが制作コストは同じだと思うので、どうせなら某ファイナルなファンタジーやファイヤーなエムブレムのように絶世の美男美女揃いにした方が見栄えしそうなものですが、そうしないのは確固たるデザイン思想があるんですかね。
それとも単に欧米人のアジア人に対する美意識の違いなんですかね?
無い物ねだりな感覚で、目が小さくて平たい顔であるほどエキゾチックな魅力がある的な?

個人的には何でもかんでも美男美女だらけだと感情移入しにくく苦手なので、こういうテイストの方が好みですが、そういうプレイヤーは少なくとも日本では少数派ではないかと思っています。
同じゲームCGでいうと、ミラーズエッジというパルクールFPSのアジア系女性の主人公の顔が日本では不評で、ファンがいじった画像がネットで話題になったのを覚えています。
左:実物 右:整形後


左:実物 右:整形後


もしかしたら世界全体で見たら、日本は童顔巨乳フェチだらけの変態ガラパゴス島なのかもしれないですね(苦笑)
ちなみにミラーズエッジは私の中でかなり上位に入る大好きなゲームです。


全編上画像のようなFPS視点なので、主人公の顔やおっぱいの大きさなんて気にした事ないですが(笑)

いつものように長過ぎる前置きはこの辺にして、そろそろ本題に入ります。
春~秋にちょうど良さそうな、ちょっと変化球な初期アフグリーンベレーの着こなしについて考察しておこうと思います。
トップ画像にもしましたが、黒いロンTと官給薄チョコ色Tシャツを重ね着しています。


この写真は2001年にアフガンで撮られた5th SFGの隊員のようです。
数年前から別の隊員の下の写真は認識していましたが、今回の発見で少なくとも2人は同様の着こなしをしていた事が分かりました。


ちなみに今回色々調査していたらこの方の別写真も数枚見つかりました。






ギアフェス東北ではこの着こなしをオマージュして装備を組みました。




この時はこのロンTが何者なのか見当ついていなかったので、適当なチャンピオンのロンTを着ていました。

どんな装備でもそうですが、使用例が1例なのと2例なのでは、個人的には装備の説得力というか汎用性が大きく変わる感覚があります。
例えば過去数回記事にしていますが、上ノーマル下RASのハンドガード構成のM4使用例ですが、このセットアップをしているのは今のところ1人しかいなかったのではと推測しています。






写真は数枚確認しており、顔は全て塗り潰されていて確認できていませんが、各種装備の特徴を鑑みるに全て同一人物だと考えています。
この件の詳細について気になる方は過去記事ご覧いただければと思います。
初期アフミリフォト考察㉓ 激シブセットアップM4追加確認+α

なので、もし装備合わせをした時に何人もこのM4セットアップだとなんか違和感がありますよね。
1例しかないアイテムは装備に独特の深みや味を加える事ができる反面、他の装備との組み合わせに気を付けたり、使いどころが難しいという面があるかもしれないですね。

対して逆BALCS(BALCSを前後逆に着る行為)は非常に特徴的な着こなしですが、複数名複数部隊での使用例が確認できているので、ぞろっと逆BALCS装備の人が並んでも違和感なく画になりますね。








私はそんな感覚を持っているので、今回2例目の長袖+半袖コーディネートが確認できた事は大きな収穫でした。
しかも下に着ている黒いロンTの特定ヒントも含まれていました。
写真の隊員の袖口に注目しました。




切れ目が入っていますね。
これはおそらく親指を通すサムホールです。

よく見るともう一人の隊員の袖にもありますね。




無論民生品を持ち込んだ可能性もあり、その場合は特定はお手上げですが、今回は官給品の可能性に絞って考察してみました。
このような肌着といえば真っ先に思いつくのがECWCSですね。
ECWCS:https://military-history.fandom.com/wiki/Extended_Cold_Weather_Clothing_System

初期アフグリーンベレーでECWCSと思われるフリースを着用している例は結構ありますので、ECWCSがフルセット支給されていた可能性は高いと思います。




初期アフ時期であればECWCSはGEN1+αの時期のようです。
GEN2はGEN1の一部置き換え、補完のような形で、1995年頃から各アイテムが追加されていったようです。
フリースは1999年にNSN登録されています。
今回ECWCSを改めて調べて知ったのですが、GEN1とGEN2には上記隊員が着ているヒートテックのような形状のシャツは存在せず、下写真の物がLAYER1でした。




このシャツも初期アフグリーンベレーがよく着ていますね。


余談ですが重ね着で面白いところでは、DCUの下にM65ライナーを着ているっぽい例もあります。




真冬のサバゲで真似したいですね。

ヒートテックっぽいシャツとタイツが出てくるのはGEN3からのようです。


知らずに暫くこの形状のシャツ&タイツのGEN1、2を探してネットの海を彷徨っていました(苦笑)
あとこれも今回初めて認識しましたが、GEN1、2はLAYER表記で、LEVEL表記になったのはGEN3からっぽいですね。
ECWCSはGEN1からずっとLEVEL表記だと思っていました。

初期アフ特殊部隊にはECWCSの他に、LEPという防寒重ね着システムも支給されていました。
LEP:https://ciehub.info/clothing/CW/LEP.html

こちらのLAYER1はご覧のようなヒートテック的なシャツ&タイツになります。




サムホールもばっちりあります。


私は3年程前に格安で手に入れました。




今でもたまに安く出ているのを見かけたり、新品もそれなりの頻度で見かけましたのでまだまだ市場在庫はあると思われます。
LEP LAYER1とECWCS GEN3 LEVEL1は袖口を見ると違いが分かります。
LEP


ECWCS


ECWCS GEN3 LEVEL1は2007年のNSN登録のようですので、初期アフ時の支給品であれば自動的にLEP一択で判断していいのではないかと思います。
各隊員が写真で着ている生地のテカリ具合や袖のたるみ具合、捲った時の腕への食い込み具合もLEPのそれと同じように見えますので、民生品ではなくLEP LAYER1だというのが現状の私の見立てです。

ちなみにこのシャツ、速乾とは謳ってますが現代の高機能アンダーウェアを着慣れた我々にとっては満足できる代物ではありません(苦笑)
汗をかくとべチャッと肌に貼りつき中々乾きません(無論コットンに比べればサラッとしていて乾きは早いですが)。
サバゲを快適に遊ぶには少し物足りない着心地ですが、今回のようにTシャツと重ね着したりDCUやフリースの襟元や袖元からちらりと覗かせる事で、より深みのある初期アフ装備を演出できる良アイテムだと思います。

お読みいただきありがとうございました。  


2022年01月26日 Posted by 4039  at 18:32Comments(2)初期アフガン初期アフミリフォト考察

初期アフミリフォト考察㉔ SPEAR混色使用と逆BALCS

あけましておめでとうございます。
当ブログは2017年5月から始めたので、もう5回目の新年を迎えたという事になりますね。
今年は色々と生活が激変する予定ですが、変わらず更新は続けていく所存ですので、どうぞ今年もよろしくお願いします。

では、新年一発目からニッチな考察をしていきたいと思います。
久々にこのシリーズを更新します。
個人的には今後の装備考察の幅が結構変わる発見がありましたので、記事として記録しておきます。

ちょうど前回の記事にも書きましたが、初期アフグリーンベレーで3CとウッドランドのSPEAR混色使用例は確証が持てるレベルで確認した事が無く、1色使いが原則だと考えていましたが、それを覆す1枚と出会いました。


撮影は2001年12月のカンダハルのようです。
時期的に5th SFGの隊員だと思います。
カンダハルに侵攻したのはODA574とODA583という認識で、11月に574はブラックホークで空からカンダハルの北側に侵入、583はパキスタンから陸路でカンダハルの南側から侵入したようです。

車の荷台で後ろを向いている隊員に注目しました。


ウッドランドのボディーアーマーに3CのELCSを装備しているようです。
ELCSはかなり特徴的な形状なので判別しやすいですね。


ボディーアーマーは背面のPALSテープの配置からBALCSだと考えました。


BALCSは全サイズ共通で6段のテープで写真も同様、後は肩周り腰周りの形状が判断の根拠です。
ちなみに同時期にSFGでよく運用されていたウッドランド柄のボディーアーマーにOTVもありますが、OTVは背面デザインが全く異なります。


というわけで、写真が3CのELCSとウッドランドのBALCSの組み合わせだという事はほぼ確定的でしょう。
混色使用例は一応2001年のたしか11月か12月だかに撮られたと思われるもので、ウッドランドと3CのSPEAR装備が地面に置かれている写真はどこかで見たことがありましたが、装備単体で地面にアップで映っていた写真なので信憑性が低く(エアソフターやコレクターでも簡単に再現できる構図の為)、私の中では依然として懐疑的でした。
今回の写真は出処も信憑性が高く、生半可なエアソフターでは再現が難しい構図で確認できたので、私の中で初期アフグリーンベレーのSPEAR混色使いは確信に変わりました。

この写真はODA574なのか583なのか、或いは他の増援部隊の可能性もありますが、ブラックホークから降り立ったODA574は徒歩での行軍だったと考えます。
陸路から入った583も主要幹線道路から堂々と車両で入った訳ではなく、悪路を軽装備でこっそり入ったと考えます。
従ってどちらのODAも現地勢力と接触するまでは満足な移動手段がない状態で行動する必要があったはずなので、重い防弾衣は装備していなかったと想像しています。
現地勢力の懐柔、連携及び空爆誘導が主要任務のはずだったので、その目的を考えても防弾衣の優先度は低かったのではと思います。

なので、12月にカンダハル空港を占領し輸送機による補給が行えるようになってこのBALCSを手に入れたのではと考えました。
3Cが全員分間に合わなかったのか?敢えてウッドランドを申請したのか?等、この隊員が何故ウッドランドBALCSなのかは想像が及びませんが、手前の隊員に目を移すと3Cのボディーアーマーを着用しています。


BALCSかなと思ったのですが、ポーチが縦向きに着いていますし、首回りも何かBALCSっぽくないです。
よく見るとこれはBALCSを前後逆に着用する秘技「逆BALCS」ではないでしょうか。
過去当ブログでは逆BALCS伝説をいくつか紹介してきました。








逆BALCS伝説
初期イラク?ミリフォト考察 逆BALCS伝説再来

今回の写真を逆BALCSと判断した根拠は下記です。

肩パットの根本の形状


確実にBALCSと分かっている個体の写真と比較すると同じ形状に見えます。


PALS最上段の高さ


カラビナが引っかかっているのが最上段ですね。
背中ではありますが、私の所有個体でプレートを入れて着用している写真と比較してみます。


肩パットとの位置関係が一致しています。

脇腹の接続部


BALCSは脇腹で背面パネルの上に前面パネルを重ねてベルクロ+ファステックスで接続します。
前後正しく着ている場合は下写真のようになります。


今回の写真では背中側のパネルが上に来ていますね。
よく見ると背面パネル側に付いているファステックスオスが垂れ下がっているのも確認できます。


一旦前面パネルに挟み込まれ、余りが内側から下に垂れ下がっているように見えます。

上記3点から、逆BALCSだと判断しました。
以前確認した初期アフ逆BALCS隊員は20th SFGという認識で、今回は5thの可能性が高いので、複数の初期アフSFGで逆BALCS運用されていた可能性が濃厚になりました。
装備を前後逆に着るなんて冗談みたいな話ですが、当時支給された部隊の間では結構ポピュラーだったのかもしれないですね。
こうしてみるとかなり自然に着こなしている感がありますね。
ELCS M4マガジンポーチ×3、コンパスポーチ、3連ピストルマガジンポーチはタグが見えるのでおそらくBHIの物だと思います。
空きスペースにライトとカラビナを引っ掛けていて、サバゲでも実用&映える構成で真似したくなりますね。
PTTやヘッドセットが見えないので、無線機は装備していないかもしれません。
背面に装備している可能性はありますが、全員が全員無線機を装備していた訳ではないのかもしれませんね。

ちなみにDCUの襟が見えないのですが、BALCSの下に潜り込ませているっぽいです。
肩パットから少しはみ出ていますね。


襟を出した方がBALCSと首が擦れなくて良さそうなものですが、何か理由があるんでしょうか。
それとも特に襟を気にせずBALCS被ったらこうなっただけでしょうかね。
こういう時に実際に着てみて検証したいのですが、今は手元になく口惜しいです。

下写真は同じ時に撮られたと思われるものです。


左の隊員はおそらく上の写真で背中を向けていた隊員と同一人物だと思います。


確実にウッドランドBALCSですね。
見えにくいですがELCSも装備しているように見えます。
少なくとも右腰に見えるポーチは3C ELCSのマガジンポーチでしょう。

右の方に立っている隊員もなんと逆BALCSと思われます。


3C、肩パットの形状、お腹前に見える裾のカット形状からBALCSだと判断しました。
横PALSのRBA(所謂レンジャーBALCS)を普通に着ているだけかもしれないと思いましたが、RBAの3Cは見た記憶がないので逆BALCSだと判断しました。
ELCSの3マグポーチ×2に、胸に着けているのはLC2のメディカルポーチでしょうか?
かなりシブい&サバゲ実用性が高そうな装備ですね。
ポーチ配列とヘッドギアが明らかに異なるので、最初の逆BALCS隊員とは別人物だと思います。
1日で2例も逆BALCSを発見できるとは思いもしませんでした。

同時期の沖縄やフィリピン、アフリカに駐在していたSFGで逆BALCS使用例が見つかれば、逆BALCSはワールドワイドだったという事が証明されますね(笑)

新年早々、初期アフODA装備レパートリーがぐっと拡がる中々の収穫でした。
お読みいただきありがとうございました。  


初期アフミリフォト考察㉓ 激シブセットアップM4追加確認+α



コロナのおかげで日本に全然帰れずサウナに行けないので、中国の通販網を駆使して自宅で「ととのえる」環境を整備してみました。
まずは一人用の簡易サウナです。


日本円で5000円強くらいでした。
内部は電気式の発熱板と蓄熱石が四方に配置してあり、設定としては75℃まで上がります。
頭は出ますが、15分も入っていると普通のドライサウナと同じレベルで全身ダラダラ汗が出てきます。
蒸された後、冷水シャワーを浴び体を拭き、ベランダに置いたコットに寝そべって外気浴します。


幸い高層階に住んでおり付近には同じレベルの高さの建物が無いので、周りの目は気になりません(ちゃんとアソコは隠します)。
現在の気候は日本の10月中~下旬くらいの感じで、ちょうどいいです。
ちゃんとしたサウナ+水風呂に比べれば弱いですが、3セット繰り返し無事「ととのい」ました。
これで日本でサウナに行けない鬱憤をある程度晴らせそうです。
サウナは施設利用料の1000円そこいらであの快感と体の快調さが得られるなんて、超絶コスパ高いと思います。

では本題に入ります。
久々の初期アフミリフォト考察シリーズです。
当ブログでは、初期アフODAと思われる方のM4で上がノーマルハンドガード、下がRAS(or RIS)と思われる興味深いセットアップを今まで何度か取り上げてきました。










以前の記事
初期アフM4セットアップ
初期アフミリフォト考察⑳ M4ハンドガードセットアップ

この度、また新たに写真を確認しましたので記事にしておきます。
トップ画像にしたものです。


前列一番右の方です。


今までで一番鮮明な画像です。
M4の塗装とハーレーの帽子、髭の白さから、おそらく上の2枚の写真と同一人物だと思います。
雑誌を掲げている習慣(おそらく時期の証明の為)?も同じですし同じ柄の帽子を被っている隊員が他に2人もいるので、同じODAの集合写真の可能性が高そうです。




帽子の柄は個性が強いので、初期アフに限らず米軍特殊部隊ミリフォトではかなり良い特定材料になります。
上記2枚の写真が同じODAと考えると、同一ODA内でBALCSとOTVが併用されていたと言えそうですね。
隊員個人レベルで選べたのでしょうか。

今まで考察していた通り上側がスリムなノーマルハンドガードで、下側は穴ぼこの感じからもRISかRASの下側なのは間違いなさそうです。
2本のタイラップもしっかり見えますね。
フォアグリップも今までの考察通りナイツ(かP&S)の物であると確信しました。
スリングはフロントはベルクロバンドを銃に巻くタイプの3点スリングに見えます。
この手のスリングは各メーカーから出ていたはずなので、特定は難しそうです(逆に言えば、オーパーツじゃなくて似ていれば何でもOKだと個人的には思います)。
ストックはストックエンドの一番下にスイベルらしき金具っぽいものが見えるので、もしかしたら旧型ストックではなくてエンハンスドタイプの方かもしれませんね。


旧型ストック


エンハンスドタイプ


今までは旧型だと思っていたので、新たな発見です。
ひとたびエンハンスドだと思うと、全体の形状がそう見えたり横穴があるように見えてくるから不思議です(笑)
最初は旧型付けた状態で全塗装して使っていたけど、途中で壊れてエンハンスドに交換した、とかかもしれないですね。
そう考えるとストックだけ未塗装な点が繋がります。

見れば見る程無駄が無くて現地感があってカッコいいカスタムだと思います。
しかし、数人で初期アフ合わせした時に誰かと被ると一番イタいカスタムでもありますね(苦笑)
こんなヘンテコなセットアップは少なくともミリフォトを何百枚か見る限りでは、今回言及しているおそらく同一人物と思われるこの3枚だけなので、ごく少数だったとは確実に言えると思います。
なのでこのセットアップが2人も3人も並んでいるのは不自然極まりないです。
初期アフ装備の中でも所謂「変化球、ハズし」なのは間違いないでしょう。

個人的にはファッションでも仕事でもスピーチやプレゼンでも映画でも料理でもデートでもなんでも、世の多くの事に言えますが、「変化球」や「ハズし」をキメる為には、その他の部分は基本しっかりセオリーに則っていないとうまくないと思っています。
特に意図してハズしていない部分もハズれてしまっていると、途端に全てが滑稽でダサく見えてしまいますよね。
なので私は大胆なハズしをしようと思った時ほど、それ以外の部分は無難なまとめ方をしてコントラストを出すように心がけています。

ハズしばっかりも煩いですし、かといって全てがガチガチの鉄板過ぎるのも面白みに欠けるので、何事もそのあたりの塩梅が難しくもあり個性が出る楽しいところだと思います。

以上の内容でも十分一記事になるのですが、折角なのでこの写真の他の部分も観察していきましょう。

まず気になるのは真ん中の隊員が掲げている雑誌です。


入手した写真は結構解像度が良いので詳細まで見えます。
雑誌の名前と思われる部分には「Easy r〇ders」という文字が認められます。
〇の部分は「i」で間違いないでしょう。
ハーレーの帽子を被っている隊員もいますし、バイク好きな方が多いのかもしれないですね。
これを手掛かりにググったところ、会心の発見がありました。


ミリフォトで掲げている雑誌は間違いなくこの号だと思います。
背景やフォントの色、女性の水着の色、ポーズ、大きさ、左上に写っているバイク等、全て一致しています。
雑誌の号特定=ミリフォトの時期特定に繋がりますね。
この号は2002年10月号でした。


Amazonで調べたところ、11月頭の発売日のアメリカのファッション雑誌が2021年1月号だったので、日本と同じように実際の発刊月に対して1~2ヵ月程度前倒しになる風習があるようです(この雑誌がそうかは不明ですが)。
フリースを着ている隊員がいる事から、それなりに涼しい気候だったと想像できます。
以前の同部隊と思われる集合写真でも雑誌を掲げていますし、雑誌なので定期購読していると考えるのが自然で、時期証明の為に掲げるなら無論持っている中での最新号を使うはずです。
本国で発刊されてアフガンの前線に届くまでそれなりのタイムラグはあるとは思いますが、せいぜい遅くても1ヵ月程度だと思いますので、仮に8月発刊→1ヵ月後にアフガン着だとして、少なくとも2002年内の写真である可能性が極めて高いと思います。

ちなみによく見ると、この写真で掲げている雑誌も全く同じ号だと思われます。




これで私としてはこの2枚の写真は同時期、同部隊だと確信しました。
アフガンの気候には詳しくないですがフリースもいれば半袖Tシャツ姿もいるので、冬になる前の10~11月頃だったのかもしれませんね。
そう考えると「10月号の雑誌」が最新刊という点もしっくりきます。
まあ19thの隊員さんでフリース着て半パンという謎装備写真もあり、メリケンエリート軍人さんの体感温度感は我々極東島国農耕民族の凡人とはかけ離れているかもなので、思いっきり真冬だったりするかもですが(笑)


久々に自分で自分を褒めてあげたいレベルの考察ができました。
この快感が堪らないからミリフォト考察はやめられないんですよね。
何も考えず人から教えてもらっただけでは、絶対にこの快感は得られません。

バイク全然興味ないですが、「細かすぎて伝わらない初期アフネタアイテム」としてこの号が欲しくなってきました。
某湾を見渡すと普通に何冊も出品されているので結構真面目に悩んでます(笑)
でも表紙的に下手するとポルノ扱いになってしまいそうで、なんかあると面倒くさそうです。
米アマゾンにも在庫ありましたが、日本には送れないようです。

次です。
ABA製らしきソフトアーマーを着ている隊員が何人かいます。






肩部のベルクロが特徴的ですよね。
ABA製のアーマーは有名なODA961の隊員の他、20th SFGの隊員も結構着用しているイメージです。






今回の写真のアーマーですが、それぞれ肩部のベルクロの面積が結構違いますね。
サイズ違いなのか?それともモデルが違うのか?不明です。

初期アフアイテムの中でも地味に入手難易度が高いアイテムという認識です。
体感では3CのELCSやUM21、M-RサイズのWL BALCSよりお目にかかる機会は少ないです。
入手しづらいのにミリフォトの登場は結構多いので厄介ですよね。
腐るほどあるPACAのレプリカでは代用するにも形が違いすぎますし、改造も結構大変そうです。


私は長年探した末、タンカラーのカバーを入手し染め上げました。




染めた時の記事は下記になりますので、気になる方はご覧ください。
初期アフODA御用達 ABAアーマー

まだ夏場のゲームで一度しか着ていないので、他の装備バリエーションも楽しみたいところです。




お腹のベルクロ部にM4マガジンを入れるのは憧れるのですが、おそらく上辺の縫い目を解いてカンガルーポケットのようにして突っ込んでいると思われます。

少なくとも私の持っている個体ではそうしないと不可能です。
もしかしたらモデルや仕様によってはマガジンが入るようになっているのかもしれません。
下の写真も帽子のロゴやベルト等の装備の感じから、もしかしたら同じ部隊の隊員の写真かもしれませんね。


いつか真似したい初期アフコーディネートです。
ちょうどこの記事を書いている時に何気なく某オークションを眺めてみたら、2005年製の物が出品されていました。


全快娘さんが入手されていた2001年製の個体と見比べても違いが認識できないので、まあ初期アフ装備でも問題ないと判断しました。


※愉快全快エアガン日誌より画像引用させていただきました

ちょっとボロ臭いですが滅多に出会える代物では無いですし、これも何かの縁だと思いなんとなく入札してみたらあっけなく落とせたので、現在太平洋を渡って貰っている最中です。
現状、私自身が東シナ海を渡れないので、いつ日本で会えるかは分かりませんが(苦笑)
全体的にやつれていますし、下のヒラヒラを雑に切り取ったのか解れているようなので、染めた綺麗な個体はそのままにして、こっちは先ほどのカンガルーポケットカスタムをしてしまおうかなと思います。

全快娘さんの初期アフ記事は本当に勉強になる資料的内容が多く、今でもよく拝見させていただいています。
おそらくこの記事をご覧になっている皆さんご存知だとは思いますが、当ブログなんかより数百倍面白く為になりますのでおススメです。
愉快全快エアガン日記
先日久方ぶりに更新されていましたね。

次です。
前列一番左の隊員のベストです。



ODベースに黒のバイアステープに見えますので、そうなるとSOE製品が真っ先に頭に浮かびます。
恥ずかしながら勉強不足でSOEの知識はほぼ無いですが、左胸はベルクロ式になっていてそこにパッチを貼っているのだと思います。
その特徴と全体の形状から、メジャーな?パトロールベストではないかと考えました。


同じ型か分かりませんが、同じようなSOE製のベストは2000年代初期の米軍特殊部隊でたまに着られているイメージもありますし。


ただ、パトロールベストだとすると肩パットが無くあっさりし過ぎている気がします。
本体色はODですが肩ストラップはタンカラーに見えますので、隊員が交換して使っていたのかもしれませんね。
もしくはこういうあっさり肩紐のSOEのベストが存在するのでしょうか。
真似してみたいところですが、実物はもちろんレプリカすら最近はロクに見ない印象です。
ひと昔前は激安レプリカが溢れていて、私もフロンティア91さんで買ったWLの同型ベストのレプリカを持っていました(とうの昔に手放しましたが)。
優先順位は低いですが、レプでもいいのでいつか入手しておきたいアイテムです。

ちなみにM4はノーマルハンドガード+アダプターでPEQ2直付けしていますね。
関連記事「初期アフM4 PEQ2 直付け

次です。
左上の隊員ですが、照準器はPVS-17でしょうか。


以前考察した20thと思われる隊員も付けていましたね。


エアガン用のレプリカは存在しない認識なので、再現が難しい装備です。
あってもサバゲで使いにくそうですし(苦笑)

ベストは思い当たる節が無いので早々に諦めますが、左胸のポッチが気になります。


左腹にある無線機(おそらくPRC-148)から線が延びているので、おそらくPTTだと思うのですが、初期アフ時期にこんな形のPTTがある認識が無いです。
それかPTTは脇腹付近にあり、左胸のはアーバンアサルトのようなヘッドセットをベストに巻き付けているのかも?しれないですね。
頭の片隅に置いておいて、気長にヒントを探そうと思います。

まだいくつかありますが長くなってきたので、最後に細かいが個人的に必ずチェックする所をば。
右上の隊員のBALCSのサイズですが、L-Rだと思います。
縦PALSの下端とアリススロットの間隔が判断のカギですね。


BALCSのサイズ考察は以前しつこいくらい書いたので、ご興味があれば下記リンクご覧ください。
BALCSのサイズ感
初期アフミリフォト考察⑮ BALCSサイズ分析
初期アフミリフォト考察⑯ BALCSサイズ分析 PART2
初期アフミリフォト考察⑰ BALCSサイズ分析 PART3

個人的にはBALCSは標準的な日本人男性体型であればM-RではなくL-Rがジャストだと思いますので、購入される際は是非上記記事を参考になさっていただければ幸いです。
ミリフォトでもM-RよりL-R&XL-Rの方が圧倒的に着用例が多く、オークション等で出回る個体もM-RよりL-RとXL-Rが多い印象で、入手難易度(機会、価格相場)も比較的低い認識です。
サバゲとかコスプレだったら「ちょっと小さいくらいのサイズ感の方がスタイリッシュで動きやすい」と考えますが、もし実弾飛び交う戦場に着ていくのだったら少しでも死のリスクを減らせるよう、一番デカいプレートが入るXL-Rを選ぶかもですよね。
死んじゃったらスタイリッシュどうこうの話ではないですからね(笑)
こういう時に「リアル」と「カッコイイ」のギャップを考えます。

といった感じで、久々にたった1枚の写真をネタにこれでもかと長ったらしい記事になってしまいましたが、非常に楽しく実りの多い考察になりました。
お読みいただきありがとうございました。  


2020年12月08日 Posted by 4039  at 18:34Comments(2)初期アフガン初期アフミリフォト考察

初期アフミリフォト考察㉒ そそる装備コーディネート集



先日、アマプラで「スーパーサイズミー2」というドキュメンタリー映画を観ました。


前作は12,3年前くらいに話題になった映画で、監督のモーガン・スパーロックが1日3食1ヵ月間、ひたすらマックのスーパーサイズを食べ続けるというものでした。

今回はなんとその監督が自らファーストフード店をプロデュースするという内容です。
昨今の「健康的」を謳ったファーストフード各社の戦略のウラを痛烈に切りまくっていて、大変勉強になりました。

「揚げ物は体に悪いとは思っているけど、美味しいからつい食べちゃう」というジレンマを抱えている人は非常に多いそうです(私もそうです)。
監督のお店は「揚げ」を「フライド」とは呼ばず「クリスピー」と呼びます。
そして「グリル」というヘルシーなイメージの文字を商品名に入れる為だけに、チキンをしっかり揚げた後にちょっと焼きます。
本当に焼き目を付ける程焼くと美味しくなくなるので、後から炭で焼き目を書き入れます。


その揚げ焼きチキンを、たっぷりの野菜と一緒にバンズに挟んで「グリルドクリスピーチキンサンド」という名前で売ります。


ヘルシーで健康的に見えますが、カロリーやら脂質はコテコテのフライドチキンサンドと変わりません。
このような健康志向な印象操作をする事を「健康ハロー効果」というらしいです(HelloではなくHalo(後光)です)。

監督のお店は皮肉たっぷりに、焼き目を書いている現場を敢えてガラス張りにしたりしていますが、実際のファーストフード各社も裏でやっている事は一緒だということです。
「健康に良さそう」という錯覚を生み出し、ファーストフードを食すという罪悪感、不安感を和らげるのが昨今の戦略だと言及しています。
ファーストフードという非常に身近な存在の話なのでとても興味深かったです。

養鶏業界の闇にも大胆にメスを入れており、社会勉強にもなります。

まあこの映画を見たところで、ケンタのフライドチキンをむさぼり食うのが週末の楽しみなのはなんら変わりませんが。
「好きなものを我慢する方が体に悪い」という、最強の屁理屈健康論にはかないませんね(笑)

では、本題に入ります。
ミリフォトを見ているとたまに「えっ!」と驚き、同時に胸躍る装備構成をしている隊員を見かけますよね。
初期アフもそんな奇抜なコーディネートの宝庫ですので、気が向いた際にちょっとずつ当ブログに記録していこうと思います。

それでは早速書いていきます。
まずはトップ画像にもしましたが、最近見つけたこの写真です。


正確な年数は不明ですが、7th SFGの隊員のようです。
7thだとするとアフガニスタンに派遣されたのは2002年秋のようなので、それ以降だと思われます。

なんとALICE装備全開です。
かなり短めに調整したYサスにピストルベルト+M16ポーチ、カスタムDCUをタックインしてブラックのベルト、そしてベースボールキャップともっさりヒゲ、顔は隠しましたがMフレームを掛けています。
ライフルを除けばギア自体は全て90年代前半レベルですが、小物と着こなしから初期アフ感が溢れ出ておりますね。

この写真を見つけた時、ツボに入り過ぎて数分間悶絶しました。
日本でも超お馴染みで簡単に調達できるアイテムばかりですが、着こなしひとつでここまで違って見えるんだなと感動しました。
今度絶対真似しようと思います。
しかもマガジンはまさかのトリプル連結?しているように見えるのも興味深いです。

ちなみにこの方ですが、他にもかなり味のある装備をしています。



プレキャリはカンダハルメイド品ですかね?
どうやらこの辺りの写真は2004年頃のようですので、上記のALICE装備の写真ももしかしたらその頃なのかもしれないですね。
(数回派遣されていて、時期が全然違う可能性も十分ありますが。)
ALICE装備の写真は険しい山道のようなので、非防弾で動きやすい装備を追求した結果なのかもしれませんね。
サバゲでもかなり動きやすそうです。

個人的に特に興味深かったのがこの写真です。


サバゲにこれで行ったら普通にゲーマー装備と思われそうですね。
シブすぎるAIMSカスタムに、なんとA-TACSと思しきパターンのパンツを履いています。
ちなみに上を着用している写真もあります。


私物なのかテスト投入品なのか分かりませんが、現場でA-TACSを着ている隊員を初めてみました。
サバゲ業界でもすっかり着ている人を見かけなくなったA-TACSですが、1着くらいとっておくと後から良い事あるかもと思いました。

ちなみにAIMSカスタムのアップの写真もありました。


いかにも「特殊部隊のAK」感があってかっこいいですね!
エアガンでも簡単に再現できそうな構成なのも有難いですね。
前回の記事でも少し触れましたが、米軍特殊部隊にAIMSは人気だったのでしょうか。
(もしかしたら東独のMPi-KMS-72かもしれませんが)

腕時計はもしかしたらですが、G-SHOCKのMTG-1000あたりかもしれません。


メタルと樹脂のコンポジットバンドと9時側の出っ張り形状、ベゼル12時側にある刻印(おそらくG-SHOCK)から判断しました。
MTG-1000の後継機種(1100や1500)もほぼ同じような形状なのでそちらかもしれません。
ちなみにMTG-1000が2007年末発売です。
A-TACSが出てきたのは2010年頃でしたっけ?
そのあたりから鑑みるに、この写真は2010年代初頭かもしれませんね。

この方についてはおそらく所属されていたODAまで判明したので、コツコツと調査続行しようと思います。

次です。


初期アフグリーンベレーのBHIのチェストリグ、OTVの使用例としてよく見る写真ですよね。
右の隊員がチェストリグの下に潜り込ませるように、BALCSにELCSのマガジンポーチを配置してしています。


M4であればチェストリグだけで10本以上マガジンが入るのに、どれだけ弾を持ちたいんでしょうか(笑)
しかも膨らみ方から、ちゃんとマガジンが入っているように見えます。
装備は全部持っていますので今度実際に着てみて、ここにポーチを配置した時の使い勝手を確かめてみようと思います。
定番アイテムの組み合わせではありますが、普通に考えたら思いつかない配置構成であり、地味ですが興味深いです。

あと細かい所ですが、M4のスリングがあまり体に食い込んでいないように見えます。
もしかしたら右腰にウエポンキャッチを着けていて、そこにM4を引っ掛けているのかもしれませんね。

また、この写真については左の方にも新たな発見がありました。
先日、初期アフM4の珍セットアップについて記事を書きました。
初期アフミリフォト考察⑳ M4ハンドガードセットアップ

その記事を書いている際に気づいたのですが、M4の特徴から、下記2写真の黒フリースを着ている隊員は同一人物ではないか?と考察しました。




先ほどの写真で被っている帽子に注目です。


色はグリーンで、ロゴはハーレーのものと思われます。
先日考察した写真と比較します。


帽子の特徴が一致します。
プレーンなOTVを着ている点も共通です。
柄は違いますが、シュマグの巻き方も似ている感じがします。
あと一部露出しているもみあげと髭の色、密度が近い感じがします。

根拠としてはやや弱いかもしれませんが、同一人物の可能性は十分あると思います。
惜しむらくは、この3枚の写真がいずれも部隊、時期、地域が不明な事です。
どれかひとつ判明すれば芋づる式に他の2枚の素性が分かるので、是非とも突き止めたいところです。

次です。


一番左の隊員がBALCSにM12を着けて「胸ホルスター」していますね。


CIRAS等が登場した頃以降のグリーンベレーでは、各社のMOLLEプラットフォームを使用した「胸ホルスター」は一般的ですよね。




初期アフではチェストリグに差す「お腹ホルスター」の例はいくつか発見していました。




ふと思ったのですが、胸ホルスターは銃口管理的には問題にされなかったんですかね?
万一暴発したら周りへの被害リスクが高そうです。
実際一時期以降はほぼ見ない印象ですし、もしかしたらどこかの時点で軍内で禁止になったりしたのかもしれませんね。
BALCS+M12なんて思いっきり銃口が横向いていますから、正直ちょっと一緒にいたくないですよね(苦笑)
エアガンですら、サバゲ場のセーフティゾーンで銃口を向けられると相当なストレスを感じますからね。

数年後の胸ホルスターの流行りようを鑑みるに、初期アフ期のグリーンベレーのBALCS+M12はもっと使用例があってもよさそうな感じはするのですが、私はこの一枚しか見た記憶がないです。
私はM12はブラックしか持っていないので、そろそろODを手に入れたいところです。
初期アフグリーンベレーのM12の使用例は他にもたくさんありますしね。




しかもM12は安いです。
10年前の半額以下で手に入りますよね。
しょっちゅう投げ売りされているレッグストラップを着けてレッグホルスター化もできますし、一粒で3度美味しいですね(胸、腰、太腿)


さらに左右切り替え可能機能付きです。
頻繁にハンドガンを抜く方には向きませんが、基本飾りで携帯する人にとっては厚手のフラップでしっかり銃を保護してくれるので、優秀なホルスターだと思います。
野暮野暮しいデザインを上手く活かしたいですね。

年始のギアフリークスゲームでMUNAGE先生がM12レッグホルスター運用をしており、一本取られました。
素晴らしいの一言に尽きます。


ホルスターは既に各社いくつも持っており、M12はブラックですが既に持っているので、ODの調達優先順位がなかなか上がりませんが、そろそろ手に入れ時かなと思っています。

まだまだ初期アフ面白コーディネートは沢山ありますが、今回はこのくらいにしようと思います。
また気が向いたら書いていこうと思います。

実際の隊員達が文字通り十人十色の装備をしていたので、「想像の余白、ひいては「初期アフ」という括りの許容範囲が広い」のが初期アフ装備の良いところだと思います。
BALCSを逆に着たって「リアル」と言えますからね(笑)


とはいえ何でもアリではなく、特にオーパーツ(その年代には存在していないアイテム)には気を付けなければいけません。
このオーパーツ問題が高めのハードルと思われるかもしれませんが、当時と全く同じ物が今でも普通に造られていたり、当時よりかなり安くなっているアイテムもたくさんあります。
上記のM12ホルスターや、G-SHOCKのDW-6900-1VやDW-5600Eあたりは良い例だと思います。




なかなか手に入らない物は潔く諦めるというか、長い目でじっくり腰を据えて探すようにして、難易度の低い物から手を付けていけばいいと思います。
簡単(買える機会多、価格相場低)に手に入るものだけでも、十分リアルで味のある装備は構成できます。
今回のトップ写真はまさにいい例だと思いますが、DCU含めておそらく2万円もかからず超絶シブくてミリフォトに忠実で、しかも個性的な初期アフ装備が一式揃います。
(DCUにTLBVやレプBALCSに56式弾帯というのも、安い・簡単・リアルですが、誰でも思いつき過ぎてちょっと味気ない感はありますよね。。)

要はその発想に至る為の知識があるかないかの差だと思います。
そして身につけられる知識の質と量は、特別なセンスや才能ではなく、熱意と時間に比例するので誰にも平等です。
これは装備趣味だけではなく、あらゆる事においてもそうですよね。

ただし時間は無限ではありませんので、どう有効に使うかを考えるのも大事ですよね。
読んだのはもう20年以上前ですが、今でもよく思い出す印象的な一コマです。


こんな駄文を書いている私も読んでいる皆様も、この瞬間もゴオゴオと無常の時は過ぎていきますので、この辺で終わりにしようと思います(笑)
お読みいただきありがとうございました。  


2020年06月01日 Posted by 4039  at 20:28Comments(2)初期アフガンODAミリフォト初期アフミリフォト考察

初期アフミリフォト考察㉑ RISなのかRASなのか問題



日本から持ってきた香港回線のプリペイドSIMが期限切れになり、PS4でオンラインゲームが実質不可能になってしまいました。
大陸回線でも一応繋がりますが、私の契約回線が悪いのか、上り速度が遅すぎて全くお話にならないラグです。
下りは日本にいる時と変わらない速度なので、ダウンロードは早いのですが。

なので、今までやろうと思って後回しにしていたオフ専で遊べるゲームをやり始めました。
第一弾は「SEKIRO」です。


数々の賞を受賞して話題になったゲームですね。
フロム・ソフトウェアのお家芸?である超難易度で有名です。
類似システムである同社の「ダークソウル」シリーズに勝るとも劣らない歯ごたえです。


攻略サイトの類は一切見ていないので全体の進捗は分かりませんが、現在10時間強くらいプレイしています。
3時間程度プレイして操作やゲームシステムに慣れて、思い通りに立ち回れるようになってくると病みつきになりますね。
軒並み即死レベルの攻撃を繰り出してくる各面のボスキャラですが、ただ理不尽に難しい訳ではなく、動きをよく観察して攻撃を見切れば、正々堂々と正面から対峙して綺麗に倒せるようになっています。
なるほどこれが方々で絶賛される「絶妙なゲームバランス」なんだと思いました。
何回も殺されてリトライして、自分なりに攻略法を見出して、やっと倒せた時の達成感は得も言われません。

また、このゲームに関しては難易度設定が無いのも良い点だと思いました。
これがメーカーがベストに調整した、「ユーザーに遊んで欲しい」難易度なわけです。
何というか、メニューひとつで調味料も一切卓に置いていないラーメン屋のような感じですかね(笑)

やはりオフ専ゲームは、攻略サイト等は見ずにやるのが至上の体験だと思います。
どんな「神ゲー」でも、攻略サイトを読んでしまった時点で、ただの「作業ゲー」に成り下がってしまうというのが持論です。
逆にオンラインゲーム(対人対戦)は、他のプレイヤーに打ち勝つのがゲームの目的なので、攻略サイト等で可能な限り情報を集めないと同じ土俵にすら立てませんよね。

昔はお金を出して「攻略本」を買わないと攻略情報は手に入らなかったですが、今ではネットで無料で簡単に攻略情報が手に入ります。
非常に便利ですが、使いようによっては、至極のゲーム体験を自らの手でただの作業ゲーに貶めてしまう諸刃の剣です。
オフ専ゲームをプレイする目的は専ら「全面クリア」や「トロフィーコンプリート」な訳ですが、そこに至る「過程」をいかに楽しむかが、ゲームの本質だと思います。

ゲームに限った話でなく、何事も目的の為に手段を選ばないと、自ずと得られる結果は変わってきますよね。
「何の為にこれをしているのか?」を、常に頭に置いて判断する事が大切ですよね。
SEKIROのような激ムズゲームをやっていると、攻略サイトへの誘惑に負けない精神力が鍛えられるような気がします(笑)


それでは、そろそろ本題に入ります。
今まで「似てるからどっちでもいいや」と、後回しにしていた問題にそろそろメスを入れようと思いました。
「初期アフの時期のSOPMOD M4のレイルはRISなのかRASなのか?」問題です。

「何を今更そんな常識を」と思われる方も多いかもしれませんが、恥ずかしながら私は今までなおざりにして、ちゃんと意識していませんでした。
実物RASを買ってしまっているので、「調べてみたら実はRASなんて使われてなかった」という事実に直面してしまった場合、立ち直れないという逃げ腰姿勢もありました(笑)
しかも実物RISは入手難易度が高い印象ですので、間違っても「欲しい」と思わないよう、目を逸らしてきました。
「知らぬが仏、知るは地獄の門出」なわけで、今まで敢えてうやむやにしていたきらいはあります。

とはいえSOPMOD M4は21世紀の米軍特殊部隊装備では避けて通れぬ存在ですので、そろそろ自分なりに整理をつけておこうと思った次第です。


初期アフミリフォトでは、大半の隊員のM4にレイルシステムが装備されています。






しかし、RISとRASは外観が酷似している為、これらがRISなのかRASなのか判別できる写真は少ないです。
今回は数少ないながらも判別できた写真と、RISとRASについての情報を少し掘り下げ考察をしてみました。

まずは兎にも角にも、RISとRASを見分けるポイントを整理しておきます。
比較情報はネットに沢山ありますので、ここではミリフォト上で見分けられるポイントだけ書いておきます。
いくつも相違点はありますが、初期アフミリフォトレベルの解像度で見分けられるのは、レイル上面のネジの箇所くらいだと思います。


上がRIS、下がRASです。
RISはフロントサイトのすぐ後ろにネジがあり、RASはデルタリング前にネジがあります。
この一点に絞ってなるべく解像度が高く、レイル上面が映っている写真を探します。









惜しい写真はいくつもあるのですが、ものの見事にアクセサリやカバー、スリングで隠れていたり、露出していても解像度が低く判別不能だったりして非常に歯がゆいです。

そんな中、確認できた数少ない写真をご紹介します。


この写真を確認した時、思わず奥の隊員と同じくバンザイが出ました。
手前の隊員のM4です。


デルタリングのすぐ前にネジがあるのがはっきり確認できますので、これはRASで間違いなさそうです。
ちなみにこの写真は2002年のODA961の写真だと認識しています。
おそらく同じ時に撮られたと思われる写真はいくつかあります。




ストックにVELKETで医療キット?を巻いている印象的な写真ですよね。

初期アフODAのアイコンともいえるODA961の隊員のM4にRASが付いていたとなれば、「初期アフでRASはOK」と言っても問題ないのではないでしょうか。
少なくとも私の中ではOKになりましたので、所有している実物RASが無駄にならず一安心です(笑)

ちなみに米軍で支給されているRASはKAC製とP&S製があるようで、初期アフ時期はKAC製だと思います。
残念ながら私はP&S製ですが、裏側を見ないと判別はほぼ不可能なので妥協しています。
少し調べたら、両社で色味が微妙に違うという情報が散見されますが(KAC製の方が薄い)、所詮アルマイト(アルミニウムの染色手法)は工程上色のバラつきが大きい上に、紫外線で退色しやすいので、個体差が大きいと私は思っています。
なので、数個レベルの個体同士を見比べて「KAC製の方が色が薄い」と断言するのは早計では?と思います。
KAC製の方が先に支給されている=経年で退色している個体が多い可能性は高そうですし。

アルマイトは塗装と違い、所謂「染めもの」です。
染料の濃さや配合、液の温度、電流値、浸漬時間等の複数の条件が色に影響し、一般的に塗装より色バラつきが大きいです。
生半可なメーカーの処理だと、処理した季節によって色が変わるレベルです。
RASは装飾品ではなく実用軍用品なので、色バラつきに対する品質管理は厳しくなかったと想像できます。
また、アルマイトの色は顔料ではなく染料なので、耐候性が低く日光で色褪せしやすいです。

よくMk18のRIS2の独特なFDE色について、実とレプを並べて比較していたりしますが、上記のように製法上どちらも個体差の大きい製品のはずなので、これもあまり神経質にならない方がいいのではないかな?と思います。
色味が全然違ったり、製法が違う(塗装等)レプはさすがに論外ですが、色の濃い薄いくらいは多少の差があっても個体差と捉え、あまり気にしない方が精神衛生上よろしいかと思います。

少し話が逸れましたが、更にもうひとつ判別できた写真を発見しました。




これもデルタリング前にネジが見えるのでRASでしょう。
2002年夏の3rd SFGの隊員という認識です。
この時撮られたと思われる写真は大量に存在します。




また、この部隊はDiscoveryチャンネルに密着もされていました。




このあたりの詳細は過去記事にまとめてありますので、よろしければご覧ください。
過去記事「初期アフ映像考察 Discoveryチャンネル編 PART1

19th(ODA961)に続き、3rd SFGの隊員のM4にもRAS装備が確認できました。
これなら胸を張って初期アフグリーンベレー装備でRASを着けられますね!

RASはエアガンで沢山レプリカがあるので助かりますよね。
(現行品でRIS着きM4トイガンはVFC電動くらいでしょうか?)
天下のマルイ様の次世代SOPMODでOKですね(ストックはダメですが)。
実物も、実物レイルの中であればかなり安価な相場です(P&S製ならば)。

逆にRISの使用例は無いのか?調べを進めてみました。
いつのどこの部隊か分かりませんが、下記写真が目につきました。


DCUにタクティカルベスト&アーマーの重ね着、UM21を背負っているので2000年台前半のアフガンかイラクだとは思います。
右の隊員のベストにグロック?と思われる拳銃をさしているのと、左の隊員のM4の銃身が短いので、前二例よりも少し後で、グリーンベレーではないかもしれませんが、少なくとも米軍特殊部隊だとは思います
真ん中の方は女性のようで、見た感じ取材に来たジャーナリストか何かでしょうか。

そんな不明な点の多い写真ですが、左の隊員のM4のレイル上面はしっかり見えます。
フロントサイトすぐ後ろにネジらしきものがありますね。


という事はRISのようです。
先ほどのRAS使用例よりも後と思われる写真でも、RIS使用例らしき写真を発見できました。
もしかしたら「ある時期のCQBRはRIS」のような事があったりするのかもしれませんね。
SOPMOD周りは非常に複雑なので嫌になりますよね(苦笑)
いずれにしても、RASが存在して以降もRISの使用例はありそうです。

ちゃんと見れば識別できる写真ももっとあるのかも知れませんが、この時点で「初期アフODAはRAS使ってた」という結論は導けたので、ひとまず満足です。

さらに、せっかくなのでちょっと各種年代を深堀りしてみました。
ちょっと調べたら、英語版wikipediaのSOPMODのページにがっつり資料がありました。
https://web.archive.org/web/20140913045158/http://www.dtic.mil/ndia/2006smallarms/taylor.pdf

National Defense Industrial Association Small Arms SymposiumというシンポジウムでNSWCが発表した資料?っぽいです。
この資料によると、SOPMOD BLOCK1は1995年から運用開始されていたようです。


また、RISのNSNは1005-01-416-1089のようです。
この番号で検索したところ、1995年に登録されているようです。
SOPMOD運用開始と同時期のようですね。
1995年頃からSOPMOD運用開始と同時にRISは投入され、各種隊員のM4に装着されていたと考えられますね。

ちなみに、マルイが初代電動M4A1を発売したのは1998年、M4A1 R.I.Sが発売されたのは1999年です。


当時はただ邪魔臭いとしか思わなかったですが、今見るとPAQ4型のバッテリーケースは味があって中々いいですね。


サードパーティー製も、モスキートモールドが1999年に発売したRISが走りのようです。


当時の米軍ファンは、採用から4年待たされてようやくM4とRISを手に出来たという事になるんですね。
今はメディア露出したらすぐに実物やレプリカが市場に登場しますので、つくづくいい時代ですね。

私がRISの存在を認識したのは、マルイがM4A1 R.I.Sを発売した際にアームズマガジンで記事を読んだ時でした。
当時中学生だった私はRISのフルネームを暗記して、友人に「レイル・インターフェイス・システムの略なんだよ?知ってる?」と得意げに自慢していたのを覚えています(笑)

RASは1998年にNSNに登録されているようです(No.1005-01-452-3527)。
初回に導入されたSOPMOD M4は5年間運用されて更新されたようですので、そこで一気にRISからRASになったのかもしれませんね。
全くの情報不足で完全な想像ですが、1996、1997年あたりに支給されたM4であれば、更新を待たずに9.11が起こり、RISが装備されたままアフガンに行った個体もあったかもしれませんね。

いずれにせよ初期アフグリーンベレー装備では、現在では実レプ共に入手難易度が高いRISを着けなくても大丈夫で、考証的にもむしろRASの方が無難、というのが今回私が得られた結論です。
RASはRISの完全な上位互換装置な訳ですし、よくありがちな「わざわざ旧型を好んで使っていた」という想像もちょっと無理がありますしね。
何かしらの強い拘りが無ければ、わざわざ初期アフグリーンベレー装備のM4でRISを着ける必要性は無いのかなと思われます。

お読みいただきありがとうございました。  


2020年05月04日 Posted by 4039  at 20:19Comments(2)ミリフォト初期アフミリフォト考察