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 Posted by ミリタリーブログ  at 

ASOLO FSN95 旧タグ品



2月に日本に帰った際に、ebayで購入して実家に届けていたASOLO FSN95を現物確認できました。
FSN95は2足目です。
同じ靴を2足持っているのは皆さん結構「装備あるある」だと思いますがどうでしょう(笑)

FSN95相場としてはかなり安価に調達できました。
この靴はたまにびっくりするくらい安い値段で出品されますよね。
おそらくミリタリー的な価値を知らない方が「ただの古い靴」として出品しているのだと思います。
GARMINのハンディGPS Foretrex101等も同様の感じで恐ろしく安い値段で出る事が稀にあります。

コンディションは比較的良好で、多少ソール減りはあるものの一番心配なソール剥がれは無く、手で引っ張ったり履いて屈伸等する程度では大丈夫でした。
アッパーも大きなスレやほつれ等は無く綺麗めです。






ソール剥がれに関しては実際にサバゲレベルの負荷が掛かった時にどうなるかは分からず、まだ安心はできません。
今回大変安かったのもありますが、個人的にはそれよりも大事な購入動機がありました。
タグです。
FSN95には2種類タグは存在する認識です。
前回入手した個体のタグ(便宜上後期型と呼称します)




コンパスの絵が描いてあるタイプで、web等で検索すると基本このタグバージョンの画像しか出てきません。

今回入手した個体のタグ(前期型と呼称します)


ASOLOの文字はほぼ同じですが、方角の記号が書いてあり、下に「FUSION 95 GTX」というもう1枚の小タグが付いています。

今までの考察で、FSN95は2001年9月には存在している=初期アフ時から適合というのは認識していました。
過去記事:「ASOLO FSN95 GTX

この時点でもタグにバリエーションがあるのは認識していましたが、詳細についてはまだ考察していませんでした。
靴ひもやパンツの裾で隠れてほぼ見えないので、そこまで気にしていなかった為です。

今回幸運にも前期型タグ品を手に入れられたので、この機会にタグの切り替わった時期を少し調べてみました。
まずは以前確認したバックパッカー誌2001年4月号のFSN95の受賞記事の写真です。




見事に靴紐が被っておりほぼ見えませんが、かろうじて下部の黒い小タグが見えます。


この写真から、発売当初は今回入手した前期型タグデザインであったと思われます。
次に、2002年12月号に載っていた写真です。


これも大部分靴紐が被っていますが、前述の小タグ、および縁の形と模様から前期型と判断できます。
古い個体サンプルを撮ったり、以前撮った写真を使い回している可能性もありますが、2002年末頃はまだ後期型タグに切り替わっていなかった可能性が高そうです。

ネットを徘徊していると、スペイン語のとあるアウトドア用品掲示板に写真がありました。


2006年8月にアップされた画像です。
有難いことに靴紐が無く、明らかに後期型タグと判断できますね。
という事で、2006年夏には既に後期型タグに切り替わっていたと考えます。

今回はここまでで力尽きました。
今回の考察結果としては、タグデザインの切り替えは2002年末~2006年夏の間のどこか、といったところです。
なので、2000年代中頃までの装備を再現するには前期型タグの方が確実と思われます。
2000年代後半以降であれば後期型で何も問題はなさそうですね。
FSN95に関しては特にタグ新旧で相場は変わらないようなので、年代に拘るのであれば旧タグ品が出てくるのを待った方が良いかもしれませんね。
ソールの状態に関しては経った年数よりも保管状態の方が効いてきますし、ほぼすべての個体は遅かれ早かれリソールが必要になると思います。
それなりに金額は掛かりデザインも無視できないレベルで変わってしまいますが、ただモンベルに持ちこみさえすれば気軽にリソールできて実用性が復活できるのは大変ありがたいですよね。
性能そのものは特殊部隊お墨付きの事はあり素晴らしいので、ただのコスプレ用品として温存して靴箱で眠らせるより、いっそのことリソールしてバンバン履いてあげた方が結果として得かもしれませんね。

余談ですが、前回入手したFSN95のソールが少し剥がれが出たので、補修を試みました。
使用したのはボンドくつピタという商品です。


剥がれた部分を手でこじ開けながら隙間に塗り込み、貼り合わせて乾燥させます。
乾燥後は柔軟性のあるゴム状になり、可動部でも剥がれず追従していました。


FSN95の写真を撮り忘れてしまったので、上写真はこれまた年代物のトレッキングシューズである初代カメレオンです。


これも全体的に綺麗なのですが、ソールとアッパーの間を指で強く開くとメリっと剥がれたので、塗ってみました。

これで剥がれた部分から亀裂のように剥がれが進行する事は防げそうですが、おそらくソール内部の接着剤も劣化しているはずなので、外側だけ補強しても中から剥がれてしまう恐れはあります。
接着式ソールのトレッキングシューズは本当に厄介ですよね。
完全な状態を求めるならメーカーが復刻してくれるのを祈るしかありません。
(メレルはたまに復刻モデル出しているイメージありますし、初代カメレオンならデザイン的にも歴史的にもワンチャン復刻ありそうな気がするのですが。)
FSN95は絶版になったのかなっていないのかイマイチはっきりしませんが、もし再販されたとしても品薄でプレミア価格になりそうですね。

2000年代装備の靴周りは手堅くいくならば下手に接着式ソールシューズには手を出さず、安心安定のデザートブーツの良コンディション&ベストサイズ個体を探した方がいいかもしれませんね。


おしゃれは足元からではありませんが、靴はその装備への拘り度合いが如実に表れる箇所のひとつだと思っています。
今回書いたような劣化問題をクリアし、自分に合ったサイズで何種類もあるカラバリからお目当ての個体と巡り合うには根気と時間が必要です。
今後も靴周りはしっかり研究していきたいところです。

お読みいただきありがとうございました。  


2021年03月30日 Posted by 4039  at 21:11Comments(0)フットウェア

コンバットハイカーを履いたグリーンベレー



ダナーのコンバットハイカーですが、日本国内でも定期的に雑誌等で取り上げられたりして、ミリタリー趣味だけでなくファッション方面でも結構有名なブーツだと思います。


どの紹介記事でも必ず「アフガンに展開した米軍の要望で作られた」と出てきますよね。
個人調達ではなく支給品のはずですが、実際ミリフォトでの使用例は私はあまり見たことがないです。
「コンバットハイカーの使用例」でパッと思いつくのは下記写真くらいです。


ミリタリー系ショップのコンバットハイカーの商品紹介でもよく使われているイメージです。
この写真は至る所でレンジャーと言われており、個人的にもレンジャーと認識しています。
Crye ACと思われる上下と、プレキャリとポーチ類がRLCSを塗装しているものに見える為です。

コンバットハイカーは日本にも相当数入ってきていて、街履きにはちょっとツラいレベルの状態の個体であれば比較的安価に容易に調達できる印象です。
ダナー製なので頑丈だと思いますし、ソール剥がれの話は聞いたことはないので、いい感じのODAでの使用例を確認できれば欲しいとは常々思っていました。

陸軍に支給されていたのは確実なはずなので、当然ODAも履いていてもおかしくないとは思っていたのですが、この度ようやく明確な使用例と思われる写真を発見できました。


下記記事によると、20th SFGのあるODAの集合写真のようです。
https://sofrep.com/news/technology-hurts-special-forces-mission/

プロが書いている記事のようなので、そこいらのフォーラムや掲示板にあるような記述より信憑性は高いと思います。
ちなみに記事の内容は超斜め読みですが、ざっくり「戦争はハイテク兵器投入するだけじゃなくて、グリーンベレーのように現地で泥臭く活躍している部隊がいるんだよ」的な内容だと思います。
この写真の前列左から2番目のM14EBRを持っている隊員がコンバットハイカーを履いていると思われます。


ソールとつま先を覆うラバーの色差、ラバー部とシューホールとの位置関係から当靴だと判断しました。
以上から、この写真がODAでのコンバットハイカーの使用例であると判断しました。

次に、大事な年代分析です。
記事自体は2016年の物ですが、写真はもっと古い物だと思います。
全体的にウッドランドにSFLCS中心の装備を着ており、よく見るとマルチカムのポーチを着ている隊員がいたり、M4もガチガチのBlock2な事から、おそらく2000年代終わり~2010年代頭くらいだと思います。
私がグリーンベレー装備に本格的に興味を持ち始めたのはこの頃に近く、当時はウッドランド+カーキ装備と言えばこの写真のようなグリーンベレーが代名詞だったと思います。
なので憧れの装備ではあるのですが、今では「ウッドランドと言えばMARSOC」になってしまったので、差別化の為に初期アフ装備以外ではUCPやマルチカムを着がちです。
近年ではMARSOCはマルチカムも着ているので、どんどん混同していきますね(苦笑)

一方で、コンバットハイカーはいつ頃から登場したか?調べてみました。
いつものように、Google先生の期間指定検索を実施しました。
お店や個人のブログを調べる限り、日本で普通に小売店で入手できるようになったのは2010年初夏頃のようです。

もうひとつ気になる記事を発見しました。
URL:https://www.just-style.com/news/lacrosse-footwear-wins-20m-army-boot-order_id102557.aspx

「ダナー(の親会社?のラクロス)が200万ドルで陸軍ブーツの受注を勝ち取った」という見出しです。

会員登録しないと読めない記事ですが、かろうじて読める本文最初の2行を読む限り「コンバットハイカーブーツを2009年第1四半期に大部分を納入する予定」とあります。
文中の「コンバットハイカー」がダナーの商品固有名詞を指しているのか?ブーツの一種類としての表現なのかは明確ではありません。

2020/11/19追記
ブラウザだと読めなかったのですが、スマホだとなぜか普通に記事全文読めました。
どうやら文中の「Combat Hiker」は「軍用行軍靴」的な広義の意味合いではなく、ダナーの商品固有名詞を指しているっぽいですね。
ビブラムソール採用という記載等も実際の製品仕様と矛盾していないです。


仮にコンバットハイカーそのものだとすると、米軍納品と同時に市販できる契約だったと考えると、米軍初期納入分を生産後、民間向けに生産し米国で販売開始、その後日本人が存在を知って輸入し始め、一般的なファッション誌等が取り上げ始めたのが2010年春過ぎ頃。
と考えると上記のGoogle検索結果と辻褄が合ってくるかなと思います。
従って米軍でコンバットハイカーが使われ始めたのは上記の記事にもある通り、2009年前半からと考察しました。
今回見つけた20th SFGと思われる写真も、上述したように装備的に2010年前後と思われるので、ここも矛盾しません。

というわけで、私の中で2010年以降であればグリーンベレー装備でコンバットハイカーは有り、となりました。
グリーンベレーかどうか分かりませんが、明らかにこの数年後と思われる写真でも履いていると思しき写真があるので、2012年にダナーが倒産したタイミングでおそらく廃版にはなったのだとは思いますが、結構息が長いアイテムと言えるかもしれません。




2010年以降は私の中ではストライクゾーンから若干外れているので入手優先度は高くないですが、チャンスがあったら調達しておきたいアイテムです。
でも支給品なのに履いている人をあまり見かけないのは、余程支給量が少なかった(コスト高い、メーカー経営要因等)か、現場で不評で皆他の靴を選んでいたか、といったところでしょうか。
仮に一足2万円で納品されたとすると、初契約の200万ドル=約2億円で、単純に1万足程度は納品された計算になります。
2011年頃はアフガンだけで10万人規模派遣されていたようなので、もし後続ロットが無ければそれなりに希少な靴だったのかもしれないですね。
いずれにせよ、有名で日本でも現在入手はしやすいですが、米陸軍特殊部隊装備の鉄板とは言い難い靴なのかなとは思います。

お読みいただきありがとうございました。  


2020年11月18日 Posted by 4039  at 18:34Comments(2)ミリフォトフットウェア

ASOLO FSN95 GTX



今更感MAXですが、先日、長年欲しかったASOLO FSN95をようやく手に入れたので記事にしようと思います。
今回は初期アフ以外の時期で、しかもグリーンベレー以外の方にも参考になるかもしれない内容です。
当ブログでは大変珍しいですね。まあニッチなのは変わりはありませんが(笑)

この靴がどれほど米軍特殊部隊ファンにとって大切な存在なのかは、ネットで調べていただければ偉大な先人方が沢山説明や使用例を挙げてくれていますので、ここでは詳細説明は省きます。
TMCからレプリカも出ちゃうくらい「皆欲しいよね!」な靴ですよね。



とりあえず「だいぶ前から最近まで、あらゆる米軍特殊部隊が使ってる」という認識で間違いはないと思います。
先月号のコンマガでもグリーンベレー特集で紹介されていましたね。

非常につぶしが利くマスターピースなのでずっと欲しかったのですが、靴はサイズとの巡り合わせがあり、サイズが合っても躊躇する価格だったり、あとは痛ましい加水分解の惨状報告や「ソール交換の悲劇」を何件も目の当たりにしており、調達に二の足を踏んでいました。
ところが先日ふらっと彼の地の海岸を巡回していると、サイズOK、ソール状態も写真では問題なさそうな個体が、渡航費入れても諭吉さんが出動せずに済む価格で出品されておりました。


ほぼ脊椎反射的にBUY IT NOW!!!でした。

そして先日無事に届きました。


金具が少し錆びていたり、


一部綻んでいたり、


後ろにマジックで何か書かれてしまっていますが、


ソールの劣化に関しては問題なさそうです。
落書き含め全体的なやつれ具合は私にとってはむしろ「プラス」です(笑)

試しに夜中にこんなゴツい靴を履いて近所を急にダッシュしたりストップしたり、急にしゃがんだりジャンプしたり、ターンしたりスキップしながらニヤニヤ顔で徘徊しましたが、ソール含め全く問題なしでした。
もし誰かに目撃されていたら、今後のご近所付き合いには問題ありですが(笑)

サバゲはさらに過酷な負荷が掛かるのでまだ安心はできませんが、ひとまず「箸にも棒にも掛からない」状態ではなかったです。
先日のギアレボでちょうどMUNAGEさんがFSN95を履いていたので話を聞きましたが、MUNAGEさんの個体は入手当時「インソールに指がズブッと入る」状態だったそうです(苦笑)



そしてモンベルでソール張替えを行い、つま先のASOLO刻印が消えソールの色が一部変わるという世にも恐ろしい「アゾロあるある」を体験されていました。
この恐怖体験はFAT4さんもしておられ、以前ブログに綴られております。
ASOLO FSN 95 GTX TAN vol.1
ASOLO FSN 95 GTX vol.2

ちなみに盟友Bucket Head氏もFSN95を長年愛用していますが、彼の個体はガタひとつ来ていないそうです。
入手前含めた保管状態の差が大きいと思いますが、製造時期等によって品質自体にバラつきもあるのかもしれませんね。


ここまではまあどなたも「そんなの知ってる。」「ああ、あるある。」な内容だと思います。
ここから先は「おお」と思ってくれる方も数名はいらっしゃるかな?と思います。

今回、私は2004,5年以降のODA装備用にこの靴を調達しましたが、「一体いつから発売されたんだろう。ひょっとしたら初期アフでもあり?」とふと疑問に思いました。
そこでGoogle先生のもとを訪ね調べてみると、密林のFSN95の製品ページに「2001年にFusion 95の名で発売開始。同年米雑誌「BACKPACKER」にて受賞されました。以来名称を「FSN」に変更し改良を加えながら現在もトレッキングの定番ブーツとして販売が続けられています。」とあります。
この時点で「初期アフいけるのか!」と嬉しく思いましたが、同時に「ひょっとしたら同じ製品でも年代で仕様変わってるんじゃね?」という疑問も噴出しました。
これはもう旧装備好きの職業病ですね(苦笑)
ちなみに、「FSN」は「Fusion」の略だったんですね。
これを覚えておけば、「あれ?FNSだっけ?いやそりゃフジテレビか」という不毛なセルフツッコミをしなくて済みますね(笑)

次に、Amazonの説明文で手に入れた「2001年にBACKPACKERで受賞した」というのを手がかりにGoogle先生を再訪しました。
するとなんと、まさに説明文にあった「BACKPACKERの受賞記事」そのものを見つけることができました。


BACKPACKERの2001年4月号にこの記事が載っていました。


これはもう「動かぬ証拠」ですね!
FSN95は2001年4月以前に存在していたというわけなので、9.11以降のFSN95の「オーパーツかどうか問題」に関しては何も心配無しという結論でいいと思います。

この記事の写真から見る限り、今回私の入手した個体と当時の個体でははっきりした仕様の違いは確認できませんでした。
この記事をご覧になっている方でFSN95を持っている方がいましたら、是非お手持ちの個体と写真を見比べていただければと思います。
どこか違う場合はコメント等いただけるととても嬉しいです。

正直初期アフ(個人的には、~2002年いっぱいくらい)ではオーパーツで使えないと思っていたので、まさか余裕で存在していたとはまさに「棚からぼた餅」状態です。
期せずして初期アフ靴コレクションが増えました。

履き心地も足全体が程よい締め付けで包まれる具合が相当良く、重さもサバゲ使いでも十分許容範囲で、無事に超お気に入りになりました。
彼には永く現役でいてもらう為に特別アンチエイジング部屋を用意しようと思います(後日記事にしようと思います)。
また、万が一の場合は微妙に変わってはしまいますがソール張替えができ、実用性は保てるのも保険が効いていると思えば嬉しいところです。
張替えによるロゴ消失と部分的に色が変わる問題に対しては先手を打って、ロゴ部を型取りして複製等が出来るかや塗装手法等の検討を進めておきたいと思います。

あとはゲームに投入して一発で「バリッ」と行かないことを祈るのみです。


ちなみに今回「BACKPACKER」の2001年4月号は全紙面を確認することができたので、他のページも見てみると色々ミリオタ知識として貴重な情報がありました。
GERBERの広告ページがあり、この時期のロゴが確認できたり、


CAMELBAKやORのロゴも確認できたり、


MERRELLのカメレオンの当時のモデルが分かったり、


(たしか以前morizoさんがコレ履いていたと思います。すごい!)

DANNER等の当時のモデルを確認できたり、


同じく米軍御用達のPetzlのTikkaも受賞していて特集されていたりします。


思いの外当時のアウトドア雑誌から得られた情報が有用で、1ページ1ページ捲るのがとてつもなく興奮しました。
中学生の頃、友達から「ふたりエッチ」の10巻を貸してもらって読んだ時と同レベルです(笑)

もっと興奮したいので、昔のアウトドア雑誌をかき集めてみようかなと思いはじめました。
各メーカーのロゴの変遷とかも分かってくるかもしれないので、研究しがいがありそうです。
先日の記事でも書きましたが、実はネットでは簡単に入手できないような情報が書籍には沢山眠っている良例だと思いました。
今後また何か判明しましたら都度記事で紹介していこうと思います。

お読みいただきありがとうございました。  


2018年10月27日 Posted by 4039  at 21:29Comments(2)フットウェア

初期アフミリフォト考察② James Michael Mauldwin氏



長期シリーズ化を目論んでいる考察シリーズの第2弾を書きます。
新たにカテゴリを作りましたので、前回記事をご覧になりたい方はカテゴリ「初期アフミリフォト考察」からお願いします。

前回同様、ある特定人物の考察を軸に書いていきます。
今回はトップの写真の方です。

James Michael Mauldwinという方です。
BALCSへのVELKET装着例や、DCUとWL BDUのセットアップ等見所が多く有名な写真ですよね。
私もこの写真を参考にして先日Budweiser Racingのキャップを手に入れました。



過去記事:「あの初期アフおじさんの帽子とか

2002年当時は7th SFGに所属しアフガニスタンへ派遣されていたようです。
Mauldwin氏と思われる写真は他にも何枚か出てきます。



ボリュームのある口ひげが特徴的ですね。
カウボーイハットが印象的です。
出身等は調べがついていませんが、7th SFGは本拠地がフォートブラッグのようなので、北カリフォルニアの牧場の若旦那あたりだったのかもしれませんね。

一枚ずつ写真を考察していこうと思います。
まずはトップ画像にした、氏の一番有名と思われる写真です。


上がDCU、下がウッドランドのBDUを着用しています。
前回の記事で書きましたが、上下BDUの着用の理由のひとつとして「現地軍がウッドランドなので、紛れ込む為にBDUを着用した」とありました。
しかしこの理由だと「下だけ」の理由としては説得力に欠けます。
上はウッドランドのBALCS着てるからいいやと思ったのか?DCUパンツの洗濯が間に合わなかっただけなのか?ご飯こぼして汚しちゃったから着替えたのか?真相は謎です。

グローブも非常に特徴的です。
手の甲の部分で絞りをアジャストする構造のようです。
何か専門的な用途に特化したものだと思われますが、思いつく節がありません。
帽子の趣味から、モータースポーツ系のグローブなのでしょうか?


次です。


顔付きに加え、前の写真と同じBudweiser Racingの帽子を被っている所でMaudwin氏と判断しました。
MP5を携えていますね。
残念ながらロアの仕様もハンドガードも、SDなのかどうかも分かりません。
左胸のポケットからなにやら線が伸びています。
おそらくポケットの中に無線機が入っており、そのマイクか何かだと思われます。
アイウェアはMフレームですね。
真正面で近いので、レンズの形状がよく分かり参考になります。


次です。


めちゃめちゃシブイお顔です。

絵に描いたような見事なカウボーイハットを被っています。
わざわざアメリカから持ってきたのでしょうか。
何かを主張するために被っているのでしょうか。
それとも意外とアフガンの気候に合っていて実用的だったりするんでしょうかね?
広いツバで砂漠や山岳等の日陰のない地域での日差しもしっかりガードし、通気性抜群で高い気温でも快適、高い耐久性と、実際にカウボーイハットが生まれた(?)西部開拓時代のアメリカとアフガンは共通する要素が多いのかもしれませんね。
我々で言ったら陸自迷彩の戦闘服に手ぬぐい巻いて麦藁帽子を被るみたいな感じでしょうか。
全くもって画になりませんね(笑)

BALCSにはやたら蛍光色の強いサイリュームが差さっています。
支給品でこんな色があったのでしょうか?残念ながら知識が足りず分かりません。
サイリュームも生産時期やメーカーによって仕様が多岐に渡り、使い方も色によって色々ありそうなので、MOLLEコマが寂しいからと言って安易に適当なモノを差すのは危険かもしれません。
特に旧い装備では要注意ですね。
まあそんな細かいところまで人の装備を見ている人はまずいないでしょうから、完全なる自己満の境地ですね(笑)
百均のオタ芸用のケミカルライトを差していても、まずバレないんじゃないでしょうか。

後ろにいる隊員も負けず劣らずの濃ゆいお顔立ちです。
ヘッドセットはRACALのアーバンでしょう。
よく似たTASC1とは、マイクとPTTへ伸びる線の位置で判別できますね。

アイウェアはWILEY XのSG-1に見えますが、この頃から存在したのか?あったとして現行と仕様が異なるのか?勉強不足で分かりません。
SG-1は過去持っていましたが、密閉性が高すぎ曇りまくるため手放してしまいました。

襟元をよく見るとDCUのボタン穴におそらくINOVAのマイクロライトを着けていますね。


この装着方法は結構メジャーらしく、有名なODA961の写真でも見られます。



このライトは現行仕様と旧仕様の存在を確認しています。
上が旧仕様、下が現行仕様です。



写真は裏側が見えているようで、スライドスイッチが見えるので旧仕様と思われます(現行仕様はスライドスイッチはありません)。
詳細は過去2回に渡って記事にしていますので、参照いただければと思います。
過去記事:「初期アフガン小物 INOVA MICROLIGHT」「INOVA MICROLIGHT 旧モデル入手

現行モデルは現状どこでも手に入りますが、旧仕様は当たり前ですがもう生産されていないので、見つかり次第確保しておいた方がよいかと思います。
性能は圧倒的に現行仕様の方が上ですが、旧仕様の方がプレミアついて高い場合が多いです(苦笑)
わざわざ高い金を出してボロくて低性能のモノを買うのは旧装備好きの宿命ですね(笑)


次です。


ホルスターと拳銃の詳細がよく分かるありがたい写真です。
ホルスターはサファリランドの6004でしょう。
当たり前ですが穴周りがモッコリしていない旧型ですね。
初期アフグリーンベレーのマストアイテムですね。
相場が安定していない印象で、高い安い両方で「嘘だろ!?」と思うような価格でたまに取引されていたりします。
レッグパネル部にナイフを差しています。
レッグホルスター周りにナイフやツール、マガジンポーチ等を付けるのはいいアクセントになりますよね。

拳銃はM9でしょう。
いつになったら初期アフグリーンベレーでのグロックや1911の使用例を確認できるのでしょうか。
旅路は長そうです。。

左後ろにいる隊員の靴ですが、もしかしたらL.L.BEANのビーン・ブーツかもしれません。



足の甲までカバーする特徴的なラバー部のように見えます。
これまた特徴的なラバー部の縦筋も入っているように見えます。
確か「ホース・ソルジャー」でもL.L.BEANの靴を買っていったという記述があったと思いますし、もしかしたらもしかするかもしれませんね。
100年以上前から基本デザインは変わっていないようなので、現行品でも20年前の仕様とほぼ変わらない可能性もありますし、そうなると劣化知らずで新品で手に入る貴重な初期アフ靴ということになりますね!
個人的にどうしても「お風呂スリッパ」が頭を掠めてしまいイマイチ好きになれないんですが(苦笑)


ちょっと年代やモデル詳細等を調べてみようと思います。
そして調べているといつの間にか好きになって買っちゃうパターンのやつですね(笑)


次です。


小休止中に葉巻を吸っている場面でしょうか?シブイです。
葉巻を小道具として持てばシブさ超UPできそうですね。

ニーパッドを横にずらしています。
おそらくALTAのものだと思われ、ロック方式はALTAロックのもののようです。
ALTAニーパッドは同時期に3パターンのロック方式が存在していたようです。
以前中野のWhite Rookさんでパッケージ入りの旧型ALTAニーパッドを見せていただいた際に、パッケージに記載がありました。



先日ブログ更新されていましたが、ALTA刻印無しの仕様で09年製が存在するようです。
かなり長い間同じ仕様で造られていたようですね。

腕ポケットのベルクロに小さな四角いものが見えます。
おそらくIRパッチと思われます。
氏はベルクロでスマートに装着しているようですが、安全ピンで荒々しく取り付けている隊員も見受けられます。



個人的にはこういう感じは大好物なので、過去100均材料で真似しました。



過去記事:「IRリフレクターモドキ初期アフ風 安全ピンを添えて

300円もあれば誰でも簡単に作れますのでお勧めです。


あとは画像が荒くて確信はありませんが、この写真のカウボーイハットを被っている隊員も氏と推測します。


ハットの色形、ピストルマガジンポーチの特徴的な配置、ホルスターのやや前寄りの着け方、レッグポーチ、ニーパッド等の装備品から氏と推測しました。
集合写真は結構部隊名や時期の情報が出てきやすいので、この写真あたりを取っ掛かりにもっと詳細を深堀りできればいいなと思います。

ちなみに氏はテキサスで2015年にSYNERUSというIT系のコンサル会社?を立ち上げたようです。
グリーンベレーにはなんと27年も在籍されていたそうです。


グリーンベレー入隊前も軍歴があるはずなので、大ベテランの職業軍人だったのですね。
今でも精力的に働かれているようで、バイタリティあふれるお方ですね。ステキです。

こうして記事を書いていると、今までパッと見ていた写真を改めて凝視するきっかけになり、新たな発見がいくつもありました。
そういう意味でも中々有意義なシリーズになりそうなので、細く長く続けていきたいと思います。

お読みいただきありがとうございました。  


初期アフのくつ トレッキングシューズ編



前回に引き続き、初期アフガンにおける米軍特殊部隊員の靴を見ていきたいと思います。

前回は官給品であるデザートブーツについて書きました。
しかし、ミリフォトを見ているとデザートブーツと同じくらいか、むしろ多いくらいの割合でトレッキングシューズを履いている写真を見かけます。















ちなみに上写真ですが、よく見ると手前の隊員は「ホース・ソルジャー」のミッチ・ネルソン大尉のモデルのMark Nutsch氏っぽいですね。


顔や髪形だけでなく、シュマグと靴も同じに見えますので、ほぼ間違いなさそうです。


ご覧のように、デザートブーツを除くと履いている靴は十人十色千差万別です。
トップ画の集合写真が良い例ですね。てんでんばらばらです。

おそらくシールズと思われますが、例外的に皆お揃いの靴を履いている写真を見つけました。


オークリーのMフレームがみんな同じ色というケースもありましたが、靴も部隊単位でまとめて調達するというケースがあったのでしょうかね?

上記のようにアップで細部まで確認できる写真もいくつかありますが、それでもモデル特定は至難の業です。
例え分かっても、それが自分に合うサイズで手に入るかは非常に疑わしく、苦労の割に実りが少ない可能性が高いです。
色々見て調べてみて、私の出した結論は「オーパーツじゃなきゃなんでもいいや」です(笑)

ただ私自身も経験していますが、参考にしようと装備紹介記事を読み進めたのに詳細解説はなく、「適当で大丈夫」というような曖昧で何も得るものがない内容だった時の、落胆というか肩透かし感はあまり好きではありません。
このままではこの記事もその類になってしまいますので、少しでも緩和すべく、現状私の揃えた「初期アフ装備でOK?な靴」をご紹介したいと思います。
上述しましたが、私の中での「OK」は、2001年当時に発売されており、おそらく当時のアメリカで一般的に購入できたであろうと思われる物をいいます。

それでは順に紹介していきます。
まずは当ブログで何度も書いており、絶賛愛用中のモデルです。


NIKEのACGというブランドのものです。
モデル名は以前ハシモーさんに「ZION」と教えていただきました。
かなり似ている形状の別モデル?もいくつか出ているようです。

日本でも大人気ブランドのNIKEですので、ACGも例に漏れず今日でも90年代のモデルの流通在庫は多いです。
価格はピンキリですが、価格は主にコレクター目線の希少性で決まっているっぽいです。
少なくとも「初期アフ装備でサバゲで使う」なんて目線で品定めしている人は、広い世の中を探しても私くらいだと思います(笑)
相場と自分の価値観がずれている買い物は掘り出し物が出る可能性が高く、大変探し甲斐があって楽しいです。
概して地味で汚くくたびれて、外観状態の良くないモデルは安くなっていますが、初期アフ的にはそういう品が「ドストライク!」な訳で、イイ感じのモデルが格安でゴロゴロしています。

このモデルは96年製ですが、最近のトレッキングシューズと遜色ない使用感で、違和感無くゲームで使用できます。
更にありがたい事に、ソールと本体は縫製で結合されていますので、接着剤の劣化によるソール剥がれの心配は皆無です。

デザイン、使用感、価格共にかなり気に入ったので、予備も手に入れました(笑)


どちらも凡リーマンが1回飲み会を我慢すればお釣りが出る位の価格で入手できました。

タグを見る限り、製造日は一ヶ月しか違いませんが、結構細部の作りが違います。



個人的に一番衝撃的だったのはサイズ表記です。
サイズはUS9とUS9.5ですが、数字の大きいUS9.5の方が明らかに小さいです...。
モデルが違うのか?仕向け地によって変えているのか?工場の足型の都合なのか?分かりませんが、同じメーカーの同じ製造年の靴同士で、サイズ表記と実際の大きさが逆転しているのは非常に驚きました。
NIKE界ではあるあるの話だったりするんですかね?
もしくはどっちかがニセモノとか...??

まあいずれにせよ、いかつ過ぎず、スニーカーっぽ過ぎず、初期アフODAのラフな装備に合う丁度良いデザインがとても気に入っています。


次です。
皆さんご存知のMERRELLの靴です。


これもネットオークションで、高級めなランチを一回我慢すれば賄える程度の価格で入手しました。
「Slickrock Granite」という名前のモデルです。

発売年が分からなかったので、MERRELLの日本販売元である丸紅フットウェアにメールで問い合わせしてみました。
回答としては「当社が確認できる範囲では、97年春夏モデルのカタログに載っている」との事でした。
97年より前はMERRELLの代理店は丸紅フットウェアでは無かったそうで、96年以前の記録は無いとのことでした。
ちなみに、問い合わせのメールを出してから3時間で懇切丁寧な回答が来て感動した事もここに書き記しておきます。
ステキ丸紅フットウェア!

97年時点で存在していたという事が分かっただけで、初期アフ的には万々歳ですね。
さすがは代理店、貴重な情報をいただけて非常に助かりました。

側面には「45°」というマークがあります。


このマークは97年発売のMERRELLの代表機種で、数年前にはリバイバルモデルまで出たことのある「ジャングルランナー」にも付いています。


「45°斜面でもグリップする」というコンセプトを象徴したマークのようです。
確かに少し履いた感じはグリップ感は申し分なく、分厚い生地のおかげで足全体が程よく圧迫され一体感が強いです。
履き心地でいったら上述のNIKEを上回るかもしれません。
デザインもいい感じに地味で、装備に溶け込みます。
NIKE君ばかり出ずっぱりでまだこのSlickrock君はサバゲデビューできていないので、次あたりそろそろ彼にも出陣してもらおうと思います。

全体的に劣化や解れ破れは見られませんが、やはりソールは心配です。



縫製ではなく接着タイプなので、いざサバゲで激しい動きをしたら一発で「ベリッ」と逝く可能性はあります。
玄関先でしゃがんだり手で引っ張ってみたりする分には大丈夫そうですが、実戦投入してみるまでは安心できません。

上にも少し書きましたが、ジャングルランナーのような古いモデルがリバイバルされたり、NIKEもACGの古いモデルを過去リバイバルしていますので、復刻版の情報には常にアンテナを張っておこうと思っています。

次です。
HAWKINSの本革ブーツです。


モデル名と思われる表記が裏側に「GT 4761」とありますが、ネットで調べても出てきません。


映画一回見るのを我慢する程度の価格で入手しましたが、出品者によれば95年製とのことでした。
どこにその情報があるのかは私には不明ですが、安かったですし明らかに古そうなのでまあ良しとしています。
造り自体はトラディショナルな印象で、非常に頑丈です。
若干劣化は見られますが、本体、ソール共にがっしりしており安心感があります。


履き心地は若干硬く重く、サバゲにはあまり向いていない傾向です。
装備重視の時に履いてみたいと思います。


上記、どれもネットオークションで入手しました。
NIKEは「NIKE ACG」でワード検索し、カテゴリをシューズでフィルタをかければ、1つずつチェックできる数まで大体絞れます。
他には「トレッキングシューズ ヴィンテージ」や、単に「トレッキングシューズ」で価格の安い順に並べて、予算に合った価格帯を見ていくのもありです。
ミリタリー物品に限りませんが、具体的な商品名が無い状態でネットオークションで探し物をするのはちょっとしたコツが必要ですよね。

私は人の装備を見るとき、いつも銃よりも先に靴を見ている気がします。
私だけでなく靴を見る人は結構多いと思っていますので、靴は個人的には結構力を入れる装備です。

靴は消耗劣化し易く少量多品種な性格で、さらにモデルチェンジも激しい上、余程メジャーな物でない限り詳細情報が少ないのでハードルが高い分、工夫をする余地が多いのも面白いと思えるところです。

お読みいただきありがとうございました。

<後日追記>
この記事を書いた後、新たな発見をしておりますので、言及している記事のリンクを貼っておきます。
ちなみに特殊部隊の靴で有名なASOLO FSN95は9.11時点で既に発売されており、初期アフODAと思われる写真でも使用例多数あります。
参考記事
初期アフミリフォト考察② James Michael Mauldwin氏
ASOLO FSN95 GTX

他にも細々と色んな記事で初期アフ靴に関して書いていますので、気が向いたら本記事のアップデート版を書こうと思います。
  


2018年06月20日 Posted by 4039  at 22:34Comments(4)初期アフガンフットウェア