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 Posted by ミリタリーブログ  at 

旧メカニクスグローブ2種入手(M-PACT&ORIGINAL PLUS)



先日、「スペースウォーカー」という映画を観ました。


2017年製作のロシア映画で、1965年に人類初の宇宙遊泳を達成した実話を基にした物語です。








日本ではビデオスルーなので知名度が低い作品ですが、良く出来た大作映画でした。
強烈に印象に残るような真新しい演出や映像表現はなく既視感の強い演出や展開ばかりですが、1場面1場面丁寧に作られている感じが出ていて好印象でした。
良い意味で「ハリウッド的な味付け」で、ハリウッド映画に慣れた体でもすんなり楽しむ事ができました。
一言で言えば、ロシア(ソ連)版の「アポロ13」といったところでしょうか。

T-34 レジェンド・オブ・ウォーもそうですが、最近のロシア映画は中々の良作が多いと思います。
(私が知らないだけで昔からあるのかもしれませんが)


では、本題に入ります。
実物と思われる旧型メカニクスグローブのデッドストック品を2つ手に入れました。




価格はプレミアが付くことは無く、逆に型落ち品として合わせて2000円以下という激安価格でした。
後ほど詳細見ていきますが、今回の個体は2つとも本物だと思います。
一つには盗難防止用のインクタグまで付いた状態でした。


まず一つ目ですが、M-PACTのカモフラバージョンです。




メカニクスのグローブは基本的に製品に製造年や発売年が分かる記載が無いので、パッケージ付きはとてもありがたいです。




パッケージにしっかりと2006年という表示を見つけました。


これでこの仕様は2006年には存在した事がはっきりしました。
ちなみにネットで2006年以前の情報を調べてもM-PACTという単語は見つからなかったので、2006年のこの仕様が初代M-PACTなのかもしれません。

手首部はオリジナルの同年代と同じ形式です。




2006年付近仕様のオリジナル




オリジナルに対し手の甲には樹脂が貼り付けられ、掌は生地が補強されており、いかにも耐久力が高そうな作りです。
が、古いモデルは手の甲の樹脂を貼り付けている接着剤が劣化し剥がれている個体をよく見かけます。
詳しくは後述しますが、M-PACTとほぼ同型のIMPACT PROですが、私の盟友Bucket Head氏の個体も見事に剥がれていました。


このグローブは高温多湿の所に保管するのは絶対NGですね。。
グローブは使うとすぐにボロボロになってしまうので、貧乏性の身には新品だと使うのに躊躇してしまいます。
このまま乾燥剤と一緒に完全新品の状態で密閉保管しておけば、数年後には数万円で売れるかもという誘惑に駆られます(苦笑)
まあ転売して金儲けする為にこの趣味をやっている訳ではないので、お得な買い物に感謝しつつ2000年代中期ODA装備で使い倒したいと思います。

ちなみにM-PACTも何度か仕様変更が入っています。
いい機会なので少し調べてみました。
ネットで検索を掛けると、ありがたいことに我らがWARRIORSさんのブログで変遷を追う事ができました。

2009年4月マイナーチェンジ記事
https://warriors.militaryblog.jp/e63646.html


2012年7月記事
https://warriors.militaryblog.jp/e349481.html


2015年マイナーチェンジ記事
https://warriors.militaryblog.jp/e669502.html


2018年モデルチェンジ記事
https://warriors.militaryblog.jp/e949034.html


他のソースもちょこちょこ調べてみましたが、上記の内容と符合しましたので、おそらくこの変遷で間違いないと思います。
2009年仕様がどこで切り替わったかは、仕様変更案内記事が無かったので明確な時期は不明ですが、2012年7月に新仕様の新柄発売アナウンスの記事がありましたので、この辺りだと思われます。
他のソースでも4月頃には新仕様に変わっているので、2012年の春頃には切り替わった可能性が高いです。

オリジナルでもやっている、普通では気づかないような細かい仕様変更は毎年のように入っている可能性はありますが。
WARRIORSさんの2018年の記事の仕様と、現在のメカニクス公式サイトのM-PACTの仕様は同じ物に見えるので、まだ新仕様にはなっていないようです。
現物を手にして比較したわけでは無いので、細かい所が変わっている可能性は大いにありますが。

まとめると、今回私が入手したモデルが初代で2006年発売だと仮定すると、M-PACTには少なくとも大まかに2006、2009、2012、2015、2018モデルが存在するようです。

このほかにもM-PACT2やM-PACT3があるので、オリジナルと同じく非常にややこしいモデル展開で色数も膨大で、コレクター泣かせなグローブですね(苦笑)
さらに先ほど少し触れましたが、このM-PACTにそっくりな外観のIMPACT PROというモデルも存在します。






手の甲の樹脂パーツは文字以外全く同じに見えます。
第一印象は全く同じグローブなので、めちゃくちゃややこしいですね。
解像度の悪いミリフォトでは判別激ムズだと思われます(展開しているカラーリングが判別の鍵になりそうですね)。

よく見ればIMPACT PROの方は指先に更に樹脂パーツが付いてるのと、手の甲全体の生地が違います。
掌側も当て革の配置が微妙に違いますが、大きく性能が変わりそうな感じはありません。
一応手の甲の生地の違いはそれなりに機能性が違いそうですが、立ち位置的にはほぼ同じモデルと言えるのではないでしょうか。
なので、もしかしたらCASIOのPRO TREKとPATHFINDERのように、同等モデルを地域毎に分けて展開していた可能性もあるかもですね。
だとすると、使用例をろくに見つけずに年代だけの判断で装備に取り込むと痛い目をみそうですね...。

この仕様のIMPACT PROも持っているのですが、今手元に無く詳細比較考察ができません。
両者が手元にある時に再度比較考察したいと思います。

ちなみに、IMPACT PROも2008年に大規模な仕様変更があり、これまたM-PACTと似たような樹脂パーツに変更されています。


これもWARRIORSさんが過去記事にされていました。
https://warriors.militaryblog.jp/e40734.html

こういう情報をネットの海に残してくれている事は本当に素晴らしいですね。

さらに同じ仕様と思われるコヨーテカラーも、別の店で格安(1000円以下!)だったので手を出してみました。


絶対本物だと思っていたのですが、現物が届いて触ったところこれはちょっとアヤシイ代物でした。
詳細考察を書くと非常に長くなるので、次回記事にまとめようと思います。

上記カモフラのM-PACTのお店で、同時にちょっと珍しいメカニクスグローブも手に入れました。
ORIGINAL PLUSというモデルです。










初見ですし、ミリフォトでも見た覚えはないですが、激安だったのと多分旧い仕様だと思ったので調達しました。
これもデッドストック品で、パッケージには2007という表記がありました。
何がPLUSなのかよく分かりませんが、生地の構成が複雑だったり指に滑り止めが付いていたりして、確かにノーマルよりは豪華になっています。




年代的には個人的にオイシイアイテムですし、あまり希少価値は無さそうなので上記のM-PACTより気兼ねなく使い倒せそうです(笑)
赤の挿し色もUCPのACUに合いそうですし、中々いい買い物をしました。

メカニクスのグローブは安価で大量に発売されていると思われるので、このようなデッドストック品がまだまだ世界中に埋もれているのかもしれませんね。
グローブ全般に言えますが、他の装備品と比べて消耗が激しいので、多く持っておいて損は無いと思います。
ローテーションで使えば毎回違う気分で遊べて、綺麗な状態で永く手元に置いておけますからね。

旧い年代の物も安く手に入るという理由だけで、何気なく集め始めたメカニクスグローブですが、ついにORIGINAL縛りから逸し深い沼にハマりつつあります(苦笑)
ORIGINAL含め、まだまだ解明できていない事だらけなので、今後も少しずつMechanixについて考察を深めていこうと思います。

お読みいただきありがとうございました。  


2021年06月29日 Posted by 4039  at 23:10Comments(0)装備グローブ

ニセニクス



先日、大学時代の友人の結婚式にオンライン参列しました。
本来は昨年開催予定だったのですが1年延期し、未だ収束はしていませんが感染対策をした上での開催となりました。

式場側もこの1年でインフラとノウハウを構築したようで、オンライン参列者も新郎新婦はじめ会場の方々としっかり絡める仕掛けが多数あり、予想外に楽しめました。
実際にオンライン参列してみて、コロナ後も健康的、物理的にリアル参列が難しい人向けにオンライン参列が一般的になってくるかもと思いました。

今回悩んだのは、まだ「オンライン参列の常識」が確立されていない故、服装やご祝儀をどうするかでした。
私はとりあえず襟付きのシャツ(下は寝巻き笑)で参加しましたが、男性はスーツにネクタイ、女性はドレスを着て髪もしっかりセットされている方が8割方でした。
思いっきり生活感のある部屋で正装されている映像は結構シュールでした(笑)
ご祝儀は気を遣われない程度にリアル参列よりは金額を減らして渡すべきと思いましたが、無機質にオンラインで送金するのもなんだかなあと思い、次リアルに会った時にちゃんと祝儀袋に入れて手渡ししようかなと思っています。
このあたりは今後一般的になってきたら、徐々に「常識」が形成されていくんでしょうかね。

コロナ渦になっていなかったらオンライン形式は存在せず完全に不参加になっていたと思うので、まさに不幸中の幸いでした。
悪い事ばかりの昨今ですが、ささやかでもプラスの面に目を向けていきたいですね。
いずれにせよ、なかなか貴重な経験をさせてくれた友人には感謝です。

では、本題に入ります。
以前の記事で、Mechanixオリジナルのコピー品を「ニセニクス」と称し紹介しました。


前回の物は一目でニセニクス判定出来ましたが、今回、より精巧なニセニクスを入手したので記事にしておきます。

ここは言わずと知れたコピー大国、もしかしたらと思い通販サイトで検索してみると、わんさか出てきました。


試しにどんなもんだと入手してみました。


価格はなんと送料無料で400円程度です(笑)
本物のオリジナルはこちらでも日本の相場と同じくらいで4000円前後しますので、約10分の1ですね。

届いたパッケージは写真撮り忘れましたが、ただの透明なチャック袋に入っていただけでした。
怪しさ満点ですね(笑)
手首の樹脂タグを見る限り、09年あたりに登場した仕様を模しているようですね。

(記憶が曖昧ですが本物は「THE ORIGINAL」の横に白文字で「TM」は入っていなかったような?気がします。)

他のコピー品と思われる数百円レベルの商品も全てこの09年仕様しか存在しませんでした。
なぜこの仕様を選んだのかは不明です。
自然に考えれば当時最新の仕様をコピーしたと思うので、もう10年前後この仕様で作られ続けているのかもしれませんね。
仕様の変遷については以前何度かに渡って詳細考察しています。
Mechanix ORIGINALマイナーチェンジ変遷まとめ
Mechanixグローブ 追加考察など

パッと見は、本物を触った事がある人でも本物にしか見えないと思います。
よく見ると明らかにおかしいポイントは手の甲の「Mechanix」のロゴ印刷です。




全体的に縁が滲んでおり、®にいたっては完全に穴が埋まっています。
また、上の列の小さい「GLOVES」と下の列の「Mechanix」が被ってしまっている箇所もあります。
これは実物ではありえない外観不良だと思います。
この印刷はかなりノウハウが詰まっており、簡単には真似できないのかもしれないですね。

実物


内側のタグはちゃんと再現しています。


タグに関しては文言は本物をそのままコピーして、そこいらの汎用印刷機で簡単に精巧に出来てしまうと思います。
私のようにMechanixオリジナルの年代考察をしている人間にとっては非常にいい迷惑です。
仮にネットでこの画像だけアップで見つけても、真贋判定は不可能ですからね。。

この仕様の実物を触った事が無いのでなんとも言えませんが、手首のマジックテープ部の造りが粗い気がします。


本物自体もそこまで褒められたものではないですが、部分的に縫製がかなり雑で、末端処理が甘く糸が飛び出ている箇所もいくつかありました。

ただ、着け心地自体は本家と遜色なしです。
耐久性は不明ですが、材質も本家とほぼ変わらないように思います(本家も決して高級な生地では無いと思いますしね)。
指横のベンチレーション穴もご丁寧に空けられています。


仕様年代を考えると可能性は低いですが、本物の工場で品質検査で弾かれた不良品を横流ししたか、廃棄された不良品を回収して売りさばいている可能性もあるかもしれませんね。
一時期大量に横流しして、その在庫がまだ市場に残っている的な。
味は問題無くても形のおかしい野菜や果物が弾かれるのと同じように、実用上は問題無くても外観が一定の基準を満たしていなければ破棄されるのはこのグローブでも同じ話のはずです。

普通はそういう不良品は悪用されないように破壊して破棄するのがどのメーカーも常識だと思いますが、関係者何人かがグルになって悪い事を考えれば、何とでもなってしまうでしょうからね。
無論真偽不明の私の想像でしかありませんが、少なくともちょっとそう思ってしまうくらい、今回入手したモノは完成度が高いと言えます。
少なくともサバゲ程度の使い方であれば十分機能するレベルだと思います。

我々装備好きにとって、所謂「レプリカ」とは切っても切れない縁がありますよね。
コピー品を実物と偽って売るのは完全に詐欺ですが、例え「レプリカ」と公言して売っていても、厳密に言えば黒なパターンが多いと思います。
ただ、それによって夢が叶う(実物はレア過ぎて手に入らない等)同志がいるのも事実ですので、複雑な気持ちではあります。
詭弁かもしれませんが、レプリカの存在でそのメーカーの知名度が上がる事も往々にしてあると思うので、決して害だけではないのが実際のところなのかもとも少し思います。
まあいくら言い訳をしても、自分の欲を満たす為にレプリカを買う事で、(法的に)ズルをしている人を儲けさせてしまっているという自覚は忘れてはいけないと思います。
今流行りの、悪質な転売商品に手を出すかどうか?にも感覚的には少し近い話かもしれませんね(転売行為は特に違法性は無いとは思いますが)。

ひと昔前に比べればだいぶ市民権を得てきた趣味だとは思いますが、「人殺しの真似事」だと不快に思う方が一定数は存在し、更にこういう後ろめたい事情もある界隈ですので、あまりメディア露出等で脚光を浴び過ぎないでほしいというのが個人的な気持ちです(苦笑)
うっすら日陰にいるからこそ見えない、見ようとされないから平和に過ごせている部分が多くあるはずですからね。

自分の趣味を誇りに思って世間に発信することは大賛成ですし、私自身もそうしていますが、他人からどう見られるか?は、どんな趣味であっても常に頭の片隅に置いておかなくてはいけないなと思います。
かといって最近よく聞く「誰も傷つけない〇〇」という枕詞のコンテンツもまた極端というか、人間ある程度毒気に晒されないと逆に生の悦びを感じられないんじゃないかとも思いますが。
ゼロイチで判断できない事ばかりのこの世の中、何事も「塩梅」「程度」「バランス」が殊の外大事だなと思う今日この頃です。

お読みいただきありがとうございました。  


2021年06月19日 Posted by 4039  at 12:19Comments(0)装備グローブ