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 Posted by ミリタリーブログ  at 

TCA PRC-148起動!



前回まで記事にした各種加工によって、アンテナを付けてあらゆる操作をしても電波が発射されなくなった事を確認できましたので、ついに起動してみました。
前回までの記事
TCA PRC-148可動レプリカ
TCA PRC-148可動レプリカ 受信専用加工続き
TCA PRC-148可動レプリカ 受信専用加工 ファイナル

立ち上げ画面は下のネット画像で見るようにデカデカとTCAのロゴが出ると思っていたのですが、私の持っている個体はトップ画像のようにTHALESのロゴが出てきました。


ちなみに上画像TCAロゴ立ち上げの個体は2019年に入手したもののようです。
私の個体は説明書の日付が2020年1月と書いてあったので、それ以降に造られたものだと思われます。
なので現在の仕様はTHALESロゴなのかもしれません。
もしくは輸出先の国によって変えてたりしてるかもですね。

オプションで供給電圧の表示か、自分で設定した英数字のメッセージを出す事も可能です(「4039RADIO」みたいな感じで起動時にメッセ―ジ表示が可能)。

ドンガラでも十分幸せでしたが、画面が付くとさらに幸福度が数段上がりますね。
本当に素晴らしいおもちゃだと思います。

苦労してせっかく受信専用機にしたので、最低限の操作は会得しようと思います。
下記操作についてはマスターしました。
・FM放送受信、周波数設定
・各特小無線周波数のチャンネル設定、チャンネル操作

これでFMラジオ、及びサバゲ等で無線の受信は可能になります。
付属の説明書は当初ほぼ読む気が無かったので、それなりにちゃんと書いてあるのだと思っていましたが、いざ操作をしようとちゃんと読んでみると全く説明が足りず、役立たずでした(苦笑)


世界には同じように思った親切な人がいるもので「説明書がhot garbageなんで、ここで操作方法まとめとくわ」と記事を残してくれた偉大な先人がいらっしゃいました。
https://www.m4carbine.net/showthread.php?189953-PRC-148-Radio-First-Impressions-and-Initial-Setup-and-Follow-on-Setup-on-Chest-Rig/page24

感謝感激ですね!
あと同じTCA社製のPRC-152について、各モードの詳細を解説をしてくれているサイトも見つけました。
https://mundoairsofter.com/en/2019/12/tca-prc-152a-configuration/

148とは色々と違う箇所がありますが、148に付いてきた説明書の数倍有用です。
この辺りの情報を読み合わせながら、FMラジオ&特小無線受信機としての運用方法を書いてみようと思います。
もしTCA製のPRCを検討されている方がいらっしゃれば、参考にしていただければと思います。

まずは画面の見方とパネルの各キーの説明をしておきます。
下画面が電源を入れ、ロゴ表示の後に出てくる「トップ画面」です。


左の電池マーク:電池残量です。
上段周波数(ICOM0117):選択されているチャンネルです。GRキーを押すと登録されたチャンネルでは無く、個別に設定されている送受信周波数に切り替わります
下段周波数(403.9000):もう一つ設定されている送受信周波数です
右上の□に点4つマーク:このマークがある段の周波数が現在アクティブです。側面のキーで上下段を切り替えできます。
PT FM:飾りだと思います。実物はPTが付いていると暗号化モード、FMも何かのモード操作中を示しているようです。大抵のダミーもこの表示が描いてありますね。
ヘッドフォンマーク:コネクタにスピーカーマイクを繋げると音声出力がそちらに切り替わり、右上にヘッドフォンのマークが出ます。
あとは設定によっては画面下部にDCSとかの文字が出てきますが、あっても無くても今回の運用においてはさほど意味はないと思います。

次にキーの説明です。
MODE:トップ画面で押すと各種オプションメニュー一覧を開きます
GR:トップ画面で押すと上段の周波数と設定したチャンネルのアクティブ切り替え。長押しすると受信できる電波をスキャンします。ちなみに周波数とチャンネルの切り替えは上段でしかできません。
ESC:メニューのキャンセルや、各画面からトップ画面に戻るキーです。長押しするとキーロックON/OFF。
上下キー:各種設定時の選択に使います。
ENTキー:各種設定時の決定キー。トップ画面で長押しで周波数設定画面へ移動。
ALTキー:長押しでFMラジオモードに切替え。数値やメッセージ設定時の桁送り。

全部は説明し切れてないと思いますが、上記が頭に入っていればFMラジオ及び特小無線を受信する操作は十分できるようになります。

次に側面キーです。


上から1、2番目の小さいキー:上下段の周波数どちらをアクティブにするか選びます。設定を変えるとボリューム調整キーになる?ようです。
中央長方形のキー:PTTスイッチです。私の個体は内部基盤を破壊してあるのでただの飾りと化しています。
一番下のキー:モニターキーです。押すと「ザー」と鳴りますがイマイチ用途が分かりません。他のボタンと同時押しで工場出荷状態に戻す時に使います。

ちなみにPTTを殺す為に側面のキー基盤丸ごと断線すると、上下段の周波数切り替えは出来なくなります(下段が使えなくなる)。
特に問題は無いですが、何か使い切れていない感じがして気持ち悪いですね。

最後に天面です。


左のダイヤル:電源ON/OFFスイッチ兼ボリューム調整用です。一番左に回しきると電源が切れます。
真ん中のダイヤル:チャンネル切り替えダイヤルです。クリックして回り、全部で16段あります。
あとはダミーをお持ちの方なら分かるように、アンテナベースと外部6PINコネクタです。

では、まずはFMラジオ運用です。
これはゴミ説明書にもさすがに操作方法が明記されていました。
「ALT」キーを長押しするとFMモードに入り、画面に受信周波数が表示され、スピーカーから受信音声が出力されます。


上下キーを押すと0.1MHzずつ周波数を調整できます。
長押しすると1.0MHzずつ高速で送ります。
スキャン機能はFMモードでは使えないようなので、受信周波数は自力で探す必要があります。
こちらのFMラジオの番組表は見つからなかったので適当に周波数を変えていると、ザーという音からかすかに中国語の歌が聞こえてきました。
「おおっ」と思い窓際に行ってみるとクリアに音が出てきました。
前回行った加工を施してもFM電波、及び他の周波数も受信できることを確認しました。
ちなみにアンテナをTRI製の長ーいブレードアンテナに換えてみたら、さらにクリアに拾いました。


アンテナが飾りじゃなくてちゃんと機能するのを実感し、何か感動しました。
普通のFMラジオでも、アンテナ延ばせば聞こえやすくなるなんて当たり前なんですけどね(笑)
TCA148付属のホイップアンテナは、残念ながら初期アフ時ではおそらくオーパーツで見かけない仕様なので、実物旧型を狙いたいところです。
付属のアンテナ


旧型アンテナ


おそらくですが実物アンテナも機能すると思います。
ハンドセットを繋ぐとハンドセットからの音声に切り替わります。


受信機化加工でマイクとPTT配線は切ってありますが、スピーカーはちゃんと生きていました。
以上でFMラジオの操作周りはOKです。
説明書を見ずに直感で操作しても問題ないレベルの単純さですね。


次に無線受信です。
チャンネル登録をせず、周波数を毎回設定して受信するだけなら非常に簡単です。
トップ画面でENTキーを長押しすると、下の画面に移動します。


これが周波数設定画面です。
一番上の「RX」が囲われている状態でENTキーを押します(RXはReceiverの略、つまり受信周波数です)。
ENTキーを押すと文字が反転します。


この状態で上下キーを押すと、1プッシュ毎に設定したステップ(何kHz飛びかの設定)で周波数が増減します。
1ステップ何kHzかはオプションの「STEP」で設定できます。
特小周波数を設定する場合は2.50がおススメです。


ただし、この方法だと例えば数百MHz動かそうと思うと、この操作では非常に時間が掛かってしまいます。
そこで、ENTキーを押して反転したら、次にALTキーを押します。
すると一番左の数値が点滅しはじめます。


この状態で上下キーを押すと、その桁の数値が0~9まで順に変わります。
狙いの数値に合わせたらALTキーを押すとひとつ右の桁の設定に移ります。
これの繰り返しで数値を決定していきますが、最後の2桁はこの操作では決定できません。
この2桁については最初の操作法の上下キーで数値上限で合わせる必要があります。

RXの下のTXは送信周波数なので、受信専用機に改造したこの148には無用です。
設定方法自体はRXと同じです。

その下のON/OFFや数値は気にしないでも大丈夫?だと思います。
SQLはスケルチといって、ノイズフィルタの強さの設定みたいな感じです。
POWは送信出力です。送信不可能なのでどの数字でもいいですが、万が一を考えて一応最小の0.1にしておきました。

設定を終えたらESCキーを押してトップ画面に戻り、アクティブな周波数が設定した数値に変わっていれば完了です。


他の無線機等からこの周波数で発信された電波を受信すると、スピーカーから音声が出てきます。

これでこの無線機が対応するどの周波数でも受信できるようになりますが、サバゲ等で特小無線を受信運用する上では少々不便です。
特小無線を使った事がある方なら分かると思いますが、「〇〇MHz」等周波数を合わせるのではなく、「〇〇ch」というチャンネルを選択しますよね。
各チャンネルは決まった周波数が登録されており、ネットを調べれば各社のチャンネルと周波数の対応表がすぐ出てきます。


サバゲの定例会やイベント等では、その日の朝に「赤チームは〇ch、黄色チームは〇chでお願いします。」といった感じでチャンネルを決める事が多いと思います。
逐一上記の対応表を見ながら周波数を合わせてもまあいいのですが、ゲーム開始まで時間が少なかったり、仲間内だけで使うチャンネルを別途準備しておいて、状況に合わせて即座にチャンネル変更が必要な場合もあると思います。
そうなるといちいち周波数を設定するのは不便ですよね。

TCA148には予めチャンネルを設定できる機能がありますので、これを使わない手はありませんね。
冒頭に説明しましたが、本体上部中央のダイヤルがチャンネル切り替え装置です。


16段階クリックし、1~16ch割り当てできます。
さらにオプションの「ZONE」設定が1~8まで変更でき、各ZONEで16ch設定が出来るので、計8×16=128chの設定が可能です。


この辺りの詳細は説明書に記載が全く無く、仕組みが理解できるまで何時間も弄り回していました(苦笑)

チャンネルの設定方法を書いていきます。
今回はICOMの特小チャンネル1~20chまで設定してみました。
まずは1chの設定です。
1.トップ画面にします。
2.本体上部のノブを反時計回りに回らなくなるまで回します。
3.側面の一番上のキーを押し、上段をアクティブにします。
4.GRキーを押し、チャンネル表示にします(下画面ではICOM0117)


この状態で、先ほど書いた周波数設定を行います。


今回はICOMの1chである422.05MHzに設定しました(他社も基本同じチャンネル周波数設定です)。
ESCキーを押してトップに戻ります。
これで近隣の誰かがICOMの1chで発信をしたら、この148は受信してスピーカーから声が聞こえてきます。

これで一応チャンネル登録OKなのですが、せっかくチャンネル名を編集する機能が付いているので設定しましょう。
オプションの「CHANNEL」をONにして、同じくオプションの「NAME」でチャンネル名を編集設定できます。


NAMEを押すと、現在選択しているチャンネルの名称を0~9、A~Zまでの8文字で設定できます。
文字の入力方法は周波数設定と同じで、ALTキーを押して左から1文字ずつ動かし、上下キーで文字を選択していきます。


私はこのチャンネルを「ICOM0117」と設定しました。
残念ながらチャンネル名は16個しか割り振る事ができず、ZONEを切り替えても周波数は変わりますがチャンネル名称はZONEごとに共通です。
ICOM特小は20chありますので、ZONE1では1~16chまでしか登録できません。
なのでZONE2の1を17ch、2を18ch、3を19ch、4を20chで割り当てました。
1~4までは2チャンネル分共通名称なので、「ICOMの1ch(ZONE1時)と17ch(ZONE2時)」という意味で「ICOM0117」と設定しました。
これで1chは完了です。

本体上面のノブを1クリック時計回りに回し、同じ要領で周波数と名称を編集します。
チャンネル名称は上記と同じ法則で「ICOM0218」としました。

こんな感じで16chまで完了させます。
17ch以降はオプションの「ZONE」で1~2に切り替え、反時計回りで回らなくなるまでノブを回した位置から17chから順に設定します。
これで数秒の操作で即座にICOM特小の1~20chに合わせられるようになりました。

他にも色々と設定できる機能はありますが、発信出来ないと無用だったり、些細な機能だったり、効果がよく分からないものばかりなので割愛します。

上面のダイヤルで電源を入れてボリュームを調整し、チャンネルを合わせてラジオポーチに収めるという動作は、特小を仕込んでいるダミーでは中々実現できない楽しさだと思います。
2000年代ODA御用達のTAC-T製のような、筐体の露出が多いポーチに入れる場合も見栄えしていいですね。


液晶以外はBB弾が直撃してもなんともない強度は持っていると思います。
液晶を外側に向けるなら、アクリル板などで防弾対策が必須だと思います。

永らくただの飾りだった特小未対応のRACALアーバンも、ようやく日の目を見る事ができそうです。


THALESのハンドマイクも特小未対応実物を持っていますので、2000年代中盤ODA装備であればこれにイヤホン挿して使うのもいいですね。


実コネで特小対応に加工済のヘッドセットも使えると尚ありがたいのですが、こちらでは入手不可能ですので、帰国した際に検証してみようと思います。

148ダミーの裏蓋を開けて特小無線をぶち込んで使った方が、見た目ほぼ同じで送信できて運用上は間違いなく優秀ですが、「148を直接操作して遊べる」というのは、人によってはそれを補って余りある満足度を提供してくれると思います。
夕方や暗所でバックライトを光らせたら映えそうですしね。
装備着て写真を撮る方には新たな撮影レパートリーが生まれると思います。

法を犯さず特小電波の送信も出来たら最高だなとは思います。
ただ、数年前にTRI製の152を某業者が特小無線として認証を通して販売したのですが、実は対策不十分で却下され、既に買ってしまった人がもし電源を入れたら法律違反になってしまうという騒ぎがあったようです。
不十分だった原因や却下された経緯は私はよく分かっていませんが、「特小はアンテナが付け替えできてはいけない」という条件があるにも係わらず、一旦認証が通った152は簡単にアンテナ付け替え可能だった事が原因のようです。

「特小無線はあんな小さい筐体で作れるんだから、148や152みたいなデカい図体で特小作るのなんて簡単じゃん」と思いますが、技術的には出来ても、法的な手続きや制限の絡みで商売的には旨味がないからいつまで待っても世に出て来ないのかもしれませんね。
ただ、中に特小を仕込んで、ダイヤルをジョイントで繋いで、キー位置を合わせるような構造のダミーを作れば、ダイヤルでスイッチ&ボリューム操作、正面パネルでch設定などのボタン操作が出来るダミーは比較的安価に作れそうな気はするのですが、それはそれで中途半端で売れる見込みないんですかね(苦笑)
もしアルミで筐体作っちゃったら、中の特小の電波がめっちゃ遮断されちゃうでしょうしね(笑)
(アンテナを変更する等、特小無線機を加工したらその時点で違法みたいです)

アメリカ等の無線免許の仕組みは包括免許制といって、免許さえ持っていれば無線機の認証は不要で、免許で許可されている範囲であれば自由に電波を発射していいそうです。
つまり講習等を受講して試験にパスして免許を取得すれば、このような実動PRCも即時自由に使えるようになるようです。
羨ましいですね!
この界隈の情況や各種背景は全くの無知なので、法律が改正される希望があるのか無いのかすら分かりませんが、そうなる日が来るといいなあと夢は持ち続けようと思います(笑)
まあ今後は特小無線ではなく、BLEやネット回線を利用したトランシーバーに取って変わってくる可能性もありそうですし、サバゲ用無線がどう進化していくか?楽しみですね。

何度かに渡ってTCA148について書きましたが、とりあえずこれで一旦完結になると思います。
あとは無事に日本に持ち帰って実戦投入するのみですね。
後日記事にしますが、56式弾帯が激安で手に入ったのでポーチに入れてみましたが、素晴らしい重量感です。
ポーチに入ったままボリュームを調整したり、引き出してキーを操作したりしてみると、実際の使い勝手がどうだったか?追体験できて興味深いです。

お読みいただきありがとうございました。  


2021年10月23日 Posted by 4039  at 13:04Comments(0)無線機

TCA PRC-148可動レプリカ 受信専用加工 ファイナル



「MY G-SHOCK」という、カシオ公式のカスタムG-SHOCKのサービスが始まるようですね。
https://gshock.casio.com/jp/products/mygshock/


ベゼル、バンド、ガラス等を自分の好きなように組み合わせて、「自分だけのG-SHOCK」を作れるサービスです。
結構前からNIKEがやっていたり、近年ではNew Balanceもやっていたと思うので、アイデアとして真新しさは特に感じませんが、G-SHOCKで出来るようになるのは素直に嬉しいです。
まだ注文はできませんが、既にWebサイトでカスタマイズ操作ができ、綺麗なCGで着せ替えできるので遊んでいるだけでも結構面白いです。


公式サイトでは190万通りとしていますが、3連遊環の色もそれぞれ選べ、その組み合わせまで含めると6億超通りの組み合わせがあるらしいです(笑)
現状は日本国内配送のみの対応で通常3~5週間で届くらしいですが、生産キャパは1000本/月程度を見込んでいるようで、ローンチ直後は注文が集中して数か月待たされるかもしれませんね。
このサービス限定のカラーも存在し、ローンチでは90年代に発売したモデルの復刻カラーが登場するそうです。


初期アフ米軍装備的にはちょっと惹かれましたが、防水表記が日本仕様の「BAR」なのでいらないですね。
(米軍装備的にはBARではなく、欧米仕様のm表記の方が自然と言えます)
まあ各色限定500本のようなのでどうせ転売ヤーが一瞬で買占め、メルカリ等でバカみたいな転売価格で出回るんでしょうね...。
今後もMY G-SHOCK限定のカラー展開は続くと思うので、G-SHOCK好きは要チェックですね。

では本題に入ります。
無線の事について書いてありますが、ド素人が無様に藻掻いた様を綴った記録です。
なのでほんの少しでも無線関係の知識をお持ちの方にとってはハナクソ以下の事しか書かれていませんので、これ以上読み進めても得る物は何もないので悪しからずです。

前回、前々回とTCA製PRC-148可動レプリカの送信機能オミットについて書いてきましたが、今回さらに加工を加え、ひとまず完了としましたのでまとめておこうと思います。


過去記事
TCA PRC-148可動レプリカ
TCA PRC-148可動レプリカ 受信専用加工続き

今までの記事でもしつこく書いていますが、日本には電波法という法律があり、免許が無い、または免許があっても認証されていない無線機から電波を発射すると違法となります。
また発射せずとも、「容易に発射できる状態」で所持していても違法性が問われる場合があります。
この「容易に発射出来る状態」というのは曖昧な表現で、具体的にどういう状態を言うのか?の定義はありません。
なのでグレーな部分が非常に多い分野だと思われます。

今回のTCA製や、TRI製、FCS製等のPRC148/152可動レプリカ達は勿論日本で認証を通っておらず、そのまま使うとたちまち違法です。
「所持していても電源を付けなければOK」というのが通説というか建前としてまかり通っている印象ですが、バッテリーを繋げた状態で公共の場(サバゲ場等)に持ち出したりすると、たとえ一度も電源を入れていなくても、通報等されて警察官が来て検閲されたら検挙される可能性が十分あると思います。
その時来るのがいじわる職務勤勉な警察官なのか、余計な仕事をしたくない寛大な警察官なのかで判断は変わると思いますが。
ちなみにですが、免許を持っていなくて認証も通っていない無線機がアマゾン等で普通に売っていますが、販売業者が逮捕されたという話は聞いたことがありませんよね。
多くの業者は売れるまで倉庫等にその無線機を在庫している、つまり所有している訳ですが、これについてはトライスさんのブログに下記のような言及がありました。
「売ってるんだから大丈夫だと思い込んでしまいますが
脱法ハーブ同様、販売に関しての規制がありません。
何故かというと、電池を外した状態で、
触れる事が出来ないパッケージされている時点では
電波を発射する事の出来ない、ただの機械部品としての扱いだからです。」

いずれにしても、個人が電源を入れて自由に遊ぶ為には完全に送信できなくする必要があります。
この「送信できない」というのがどういう状態か?も明確な基準がありませんので、自己判断するしかないのが難しい所ですね。
前回までで私はこの「送信できなくする」為の加工として下記を実施しました。

PTT不能化加工
・本体PTTスイッチのコネクタを外す
・6ピンコネクタのPTT配線を切断

VOX機能(音声を検出し、自動で送信する機能)不能化加工
・本体のマイク配線を断線
・6ピンコネクタのマイク配線を切断

もしかしたらこれでも十分なのかもしれませんが、誤作動をしたり、設計仕様上「実はこのボタンとこのボタンを同時押しすると送信動作をしてしまう」みたいな、一定の条件下で意図せず電波が発射されてしまう可能性は捨てきれません。
法律違反は「想定していなかった」では済まされませんからね(もちろん取り調べる側も気づかなければセーフですが、あまり良い考え方とは思えません)。
また、本体PTTはネジを外して筐体を開け、コネクタを繋げれば復旧しますし、配線もちょちょっと半田付け等で繋げれば復旧可能です。
なので、まだこの程度の加工では場合によっては違法と判断されてしまう可能性がゼロではないと考えました。

ここで他の無線機の話ですが、前回少し書いた中国Baofeng社のUV5Rという無線機を認証に通す場合、PCに繋げて発射出来る周波数をソフトで適応範囲に書き替え、再度書き換え出来ないようにPCとの接続部をボンドで埋める等で物理的に破壊すれば実際に認証通っているようです。


ここから、「工具等を使って、基盤上の一部部品を交換しないと復旧できない」というレベルまで持っていけば「送信できない」と胸を張って言えると考えました。

そうと決まればまた内臓に出てきてもらいます。


既に何度か分解しているので、スルスルとここまで行けるようになりました。
今回は裏蓋側の基盤の裏側に用事があるので、裏蓋に固定されているビスを外し、基盤の裏側を確認しました。


固定ビスが18本もあり明らかに過剰だと思うのですが、普通の無線機もこんな感じなんですかね?
どういう設計思想なのか皆目見当もつきませんが、部分的に少しでも浮いたら(裏蓋との導通が途切れたら)不具合があるのでしょうか。

無線機は完全に素人なので手探りですが、まずは「電波を出す根源を破壊すれば、当然送信出来なくなるだろう」と考えました。
電波の根源は「水晶発振器」なるモノのようです。


詳しい原理はさっぱりですが、電圧を掛けると固有の振動数で発振するそうです。
身近なところでは上記のG-SHOCKみたいなクオーツ時計にも水晶振動子が入っていますよね。
同じく電波を利用するパソコンやスマホにもたくさん入ってるんでしょうね。
この水晶発振器で発せられた「電波の種」みたいなものを回路上で増幅して最終的にアンテナに乗せて放出する事を「送信」と言うイメージで合ってるんですかね?
水晶発振器がどんなものかを目に焼き付けた上で基盤を見ていくと、どうやら右下にいる赤丸で囲んだヤツがこの148の発振器のようです。


早速こやつを叩き割ろうと思ったのですが、少し冷静になり再考しました。
きっと受信する時にも周波数の検知は必要なはずで、基盤を隅から隅まで見渡しても発振器らしきモノはこれ一個です。
もしこれが送信にも受信にも必要な部品だとすると、破壊すると送信だけでなく受信も出来なくなってしまいます。
一応無線機の受信回路図を調べてみましたが、確証は全くありませんがやはり回路内に発振器は必要なようです。


受信機能は無くしたくないので、この部品に下手に手を出すのはやめておきました。

その後も色々と無線機関係のブログ等を拝見していたところ「ファイナルトランジスタ」なる物が故障すると発信が出来なくなるようです。
トランジスタは発振器で発振された電波を増幅する部品で、通常は何段階かに分けて増幅され、最後に増幅する為の部品がファイナルトランジスタのようです。
他のハンディ無線機で実際にこの部品を破壊して受信専用に加工している実例も見つかり、色々な無線機の基盤写真と見比べながら、この148のファイナルトランジスタは基盤中央ちょい上にいる2個の黒い部品であると判断しました。


部品の形状、基盤上の他部品との繋がりや、他の無線機のファイナルトランジスタ同様に裏側に放熱用クッションがあったのが判断材料です。
ちなみにこの部品にレーザー刻印が入っていたのですが、ネットで調べても情報が得られませんでした。
刻印を検索して製品が特定できれば安心できたのですが。
この148はUHFとVHFに対応しているので、対の形で2個配置されているのも合点がいきました。
後戻りできないですが、「最悪ドンガラになってもいいや!」と勇気一発、ペンチでもぎ取りました。


これでもうこの148は「受信機」もしくは、受信機能まで死んでいれば「ただの文鎮(笑)」と呼んでも差し支えないはずです。
ただ、トランジスタは「電波を増幅する装置」なので、今の状態でも基盤が何らかの要因で発信動作を起こした場合、水晶発振器は発振をするはずなので、微弱ですが厳密に言えば電波を発射しているという事になります。
この辺りもどう解釈すればいいか悩みますが、ネットを色々見る限り「PTTを殺せば受信機として認められる」という認識が一般的なようなのでこの処理自体保険のような位置づけと考えればいいかもしれません。
逆に変に壊したので回路が誤作動して電波を出してしまうというオチもあるかもですが(苦笑)

本体PTTの処理は一工夫加えました。
本体側面のPTTスイッチ部のネジを外すと、パネルとボタンが簡単に外せました。


どの箇所もそうですが、変に接着や嵌め殺しをしている箇所は無く、非常に素直に作られている感じで好印象です。
PTTスイッチの基盤から、接点であるドーム板をナイフでこそぎ落としました。
(上の写真は既にドーム板を取り除いてあります)


透明なフィルムでラミネートされているだけなので、カッター等でフィルムをカットすれば簡単に破壊できました。
前回行った側面スイッチ基盤ごと断線させると、PTTの上下にいる3つのボタンも全て不能になってしまうのが少し不満でした。
不能でも運用上ほぼ不都合はありませんが、こういうのは雰囲気モノですので、ボタンを押したらちゃんと反応して欲しいのが男心というものですよね(笑)
今回の加工を行った事で、PTTスイッチを基盤から完全に破壊し、かつ他のスイッチはライブになるので一石二鳥でした。

組み直すついでに電源は通電可能に復旧しました。
これで流石に電源を入れても「容易に電波を発射できる状態」とはみなされないと判断した為です。

完全に不安がゼロではありませんが、PTT、及びマイクは切断してあり、一般的にはこの処置だけでOKのようですので、大丈夫と判断します。
むしろネットではVOXが付いている機種であってもPTTスイッチを殺すだけで「受信専用化」と謳っている場合が多く、それに対して突っ込みが入っている様子も見かけません。

ここまで色々と細々書いてきましたが、読まれた方の中には「こんなことまでしなくて大丈夫だろ。こいつビビり過ぎ。」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
正直な話、こうやってネットに載せずに一人で家でコソコソ遊ぶだけなら、ここまでしなくても全然大丈夫だと私も思います。
生まれてから一度も赤信号を渡った事が無い、特別な標識が無い2m以下の歩道を自転車で通った事が無い、車で法定速度を1km/sも上回った事が無い成人は皆無だと思います。
「別に誰にも迷惑かけてないからいいでしょ」「そんなルール知らなかった」「標識見過ごしてた」といった風に、「ナチュラルな違法行為」は世では茶飯事と言えるでしょうし、それをいちいち咎める風潮は全国どこを探しても見つからないと思います。
今回言及している電波法においても、例えばこの148を買って来てすぐ電源付けて、家の中で特小無線の周波数に合わせて受発信していても、誰かに迷惑をかける事もバレる事も無いと思います(イケナイ周波数で電波飛ばしてたら警察にバレますが)。

なので、見方によっては今回私のやっている事は「考え過ぎ」なのかもしれません。
「ここまでしなくちゃ実動PRC持てないのか...」と尻込みをする必要はないと思います。
ただ、こうしてネットに載せる以上は中途半端な事は出来ないですよね。
私をリアルで知る方々もこのブログに目を通してくださいますし、たとえその気が無くとも堂々と法律を犯している事を公にするのは、法規上も倫理的にも悪い事だと思います。

「ならそこまでしてブログ記事にしなきゃいいじゃん」と自問する時もあるにはありますが、私は他の方のブログやSNS投稿から沢山の情報や知識を授けてもらい、日々の楽しみを与えてもらっています。
貰ってばっかりじゃ悪いと思うのが人情というか、構成員が能動的に作用しあった方が、社会も、組織も、趣味の輪も、効率的に高度に発展していくものだと考えています。
大好きなミリタリー趣味業界の健全な発展を願い、ブログという形で微力ながら何か貢献できればと思う心が、4年半記事を書き続けているモチベーションの一端を担っています。
無論「俺こんなコト知ってるんだぜ!こんなすごいモノ持ってるんだぜ!どうよ!」と、電脳の海の中から地球に向かってドヤ顔したい欲望も一端を担っています(笑)
清廉潔白からは程遠いうすら汚れた人間が書いている駄文の山ですが(笑)、これからもたまには当ブログに遊びに来て何かしら持ち帰ってくれれば幸いです。

お読みいただきありがとうございました。  


2021年10月18日 Posted by 4039  at 18:33Comments(2)無線機

TCA PRC-148可動レプリカ 受信専用加工続き



先日手に入れたTCA製PRC-148ですが、無免許でも合法的に電源を入れて遊べるにはどうすれば良いか?引き続き色々調べています。
前回の記事「TCA PRC-148可動レプリカ

前回の記事でも書きましたが、日本の電波法においては「免許の無い人間が受信のみを目的としてアマチュア無線機を使用する場合は、無線機から容易に電波が発射できないような処置が必要」という認識です。
この「容易に」という表現が曖昧ゆえ、どこまでやれば良いかのはっきりとした定義が無い認識です。
PTTを押せば即発射できる無線機であっても電源を入れなければいいのか?電池を抜いておけばいいのか?本体のボタン操作で意図的に発射が出来なければ電源が入っていてもいいのか?送信デバイスを外したり破壊しなければいけないのか?ケースバイケースなのかもしれませんが、ネットを見ていても処置は人それぞれで正解は分かりません。
前回の記事で「本体&外付けPTTスイッチを作動しなくすればOK」と考えていましたが、まだ不十分である可能性が高いという事が判明しましたので、今回追加で加工を実施しました。

説明書を読んでいると、TCA(おそらくTRI等の他社製も)の148/152共に「VOX機能」という機能が付いていることが分かりました。


Voice Operated Transmissionの略のようです。
普通に考えれば「VOTじゃないの?」と思うところですが、「Transmit」を「Xmit」と略して記載する事がある為だそうです。
最近流行りの「DX」と同じカラクリということですね(デラックスって読むと笑われちゃいますよ!)。
略称の中に略称使うなんて、素人にとってはチンプンカンプンなのでやめていただきたいですね(苦笑)

VOXは無線機としては結構一般的な機能のようで、一定以上の音量を感知すると、PTTを押さなくても自動で発信する機能です。
つまり両手が塞がっていても、無線機に話しかるだけで通信できる便利な機能ということですね。
しかし今の私にとってはありがた迷惑極まりない機能です。
たとえPTT機能を殺してあっても、VOX機能が生きている限り電源を入れると違法な無線機と判断されかねません。

TCAの148はVOX機能はOFF、および感度を5段階で設定が出来ます。
OFFにすればどんなに声を掛けても発信する事はありませんが、本体のボタン操作で簡単にONに切り替えられます。
具体的にはMODEボタンを押してメニューを呼出し、「VOX」をOFF以外の感度設定にすればアクティブになります。
つまりこの状態では前回の記事で書いたように、電波法について総務省が言及している「無線機から容易に電波が発射できないような処置」が出来ていないとされる可能性が非常に高いと思います。
数秒間のボタン操作でVOX機能をONにして、「わーっ!」と声を浴びせれば違法な電波出し放題なわけなので、それは流石にアウトだろうと私は思いました。

なので、胸を張って電源を入れる為には、この厄介なVOX機能を物理的に作動させなくする必要があります。
作動させなくする為には、この無線機の「聴覚」を殺せばいいと考えました。
耳が無ければ一切の音声を検出できませんので、VOXをONにしても作動する事はないはずです。
無線機にとっての「耳」、即ちマイクですね。
本体、及び外付けのマイクの配線を切ってしまえば「耳無し148」となり、どんなにVOX感度を上げようが、無音の世界を生きる孤高のラジオと化した148君にはどこ吹く風になるわけですね。

作戦が決まったので実行です。
まずは外付けの方です。
前回の記事で書きましたが、6ピンコネクタの各配線の役割は下記になります。


マイクの配線は「D」なので、これを切れば外付けマイクを繋げても能無しになります。

次に本体です。
本体のマイクは前面の右上に空いている小さい穴の裏に配置されています。


前回のPTTカットは裏蓋を開けて隙間からの作業で対応できましたが、今回はフロントパネル側基盤の加工があるので、前後パネルを外しごっそり基盤を引きずり出してみました。


プラスドライバー1本でここまで分解できます。
コネクタ類は普通に手で抜き差し可能でした。
デカい図体に比べて中身はかなりシンプルな構造ですね。
実物はもっとごちゃごちゃしているんでしょうかね。
ちなみにネット掲示板等を見る限り、中身は手のひらサイズの安物ハンディ無線機と同じレベルのシロモノのようです(苦笑)


上画像は中国Baofeng(宝峰)社のUV5Rという無線機で、日本のアマチュア無線愛好家の間では「安くてそれなりの出来」で有名な機種のようです。
こちらでは1500円くらいで買え、日本でも3000~5000円で買えるレベルの無線機ですが、TCAやTRIのPRCの中身はこれと大差ないようです(笑)
まあ我々ミリオタにとっては中身は二の次、この姿形こそが大切ですね!

まずは外付けマイク配線のカットです。
前回の記事でやったのと同じ要領で、「D」刻印が入っている配線をカットしました。


次に本体マイクです。
無線機関係は完全に素人の私ですが、これだけシンプルならマイクに繋がっている配線も一発で分かりました。
フロントパネル裏側から見て左上にある丸型のデバイスがマイクですね。


ここに繋がっている青白2本の線をニッパーでカットしました。
これで本体側の「耳」も潰せたはずです。

これでめでたく「耳無し148」になったはずで、VOXをONにしてどんなに大声で話しかけても勝手に電波を発射する事は無くなったはずです。
前回の記事でも書きましたが、現状私の個体はそもそも電源ONに出来ませんので、この加工でもまだ不十分であったとしても法的には問題無いと言い切れます。
電源を入れる為にはしっかりと事前にチェックが必要ですね。

他にもまだ必要な処理があるかもしれませんので、もう少し無線周りの知識を付けあらゆる可能性を考察し、絶対に大丈夫と自信が持てた日が来たら電源を復旧しようと思います。
本当は電波発信の源である水晶振動子を外せば大丈夫なのかもしれませんが、勉強不足でどれがそのデバイスなのか?また外しても受信機能に影響が無いのか?等が分かりませんので実施できていません。

SNS等でPTTスイッチだけ殺して電源を入れてしまっている投稿をいくつか見かけましたが、VOX機能が使える状態だと依然として違法性があると判断される可能性が高いと思いますので、投稿は消すなり修正しておいた方が無難かと思われます。
それで警察に捕まるという事はまず無いかと思いますが、ただでさえ肩身の狭いこの業界ですので、余計な波風は立てないに越したことはないと思います。
ミリだけでなく、アマチュア無線関係の方々にも迷惑が掛かってしまいますしね。

今の世の中、簡単に様々な情報を手に入れられる事ができるようになりました。
無限に転がっている情報を精査したり複数の情報を繋げたりして、情報を「知識」に昇華させるセンスやノウハウがより一層大切になってきていると感じます。
今回もこの148を入手した事をきっかけに色んな情報に触れ、私の中で新しい知識が育ちました。
新しい知識が既存の私の中の知識と有機的に結び付きさらに高度な知識を生んでいく、この快感がたまりませんね。
昔は学校で勉強させられるのが大嫌いでしたが、自主的に勉強するのって本当に楽しいですね。
子供の時からこういう考えを持てていれば、今頃もうちょいイケてる人生になっていたかもしれません。
少なくとも中国の片隅でゲヘゲヘ言いながら謎の無線機を弄り回す人生では無かったと思います(笑)
自分の子らには「勉強する楽しさ」というものを上手く教え込みたいと思います。
これからも色んな事に興味を持ち続けて勉強して、いろんなムダ知識を養っていこうと思います。

お読みいただきありがとうございました。  


2021年10月17日 Posted by 4039  at 00:35Comments(0)無線機

TCA PRC-148可動レプリカ



日本国内のオークションサイト等でもTRI製やFCS製と共に時たま見かけますが、ふとこちらのECサイトを眺めていたら、TCA製のPRC-148が手ごろな価格で出回っていたので手に入れてみました。


日本の相場の半額以下で手に入りました。
TRI製は10年近く前から、TRIから独立した?社名を変えただけ?のTCAも4、5年前には既に発売していた認識ですが、色々とデリケートな事情がある製品だからなのか、持っている人が少ないからなのか、日本のブログやSNSで詳細を目にする事が非常に少ないので、今回少し細かくレビュー&考察しておこうと思います。

私は永らくスパルタンエアソフト製の148ダミーを実コネ特小加工した物を使用しています。


数ある148ダミーの中でもスパルタン製が至高の質感と言われていますが(今はどうなのか?追っていないので分かりませんが)、今回のTCA PRC-148はまさに「次元が違う」レベルです。






正面、側面のキーやコネクタ類は全てライブで、今までモールドでしか見たことがなかった身には感動ものです。
当然天板もアルミ製で、長いアンテナを取り付けて負荷が掛かっても基部がもげる心配は皆無です。


ボリュームスイッチは可動するレプリカは多いですが、真ん中のダイアルもちゃんとクリクリ回ります。


バッテリーの固定ノッチも実物と同じ構造、操作でバッテリーを脱着します。


上半身(本体)がアルミ、下半身(バッテリー部)がプラという構成で、このハイブリット材質構成を再現しているダミーは未だに存在していない認識です。


無論ネジも本物で、外せば筐体を分解可能です。
アルミ部分はアルマイト処理で、実物も同様にアルマイト(のはず)なので、非常に好印象です。
光沢アルマイトのヌメっとした独特な手触りと艶感は、塗装やその他の表面処理では出せない質感ですよね。


152は実物見たことがないので推測ですが、アルミ筐体に塗装だと思います。
塗装であればアルミの上だろうとプラの上だろうと質感にほぼ差は出ませんが、アルマイトとなると素材が活きてきますね。

どこかで聞いた噂では、実物のバッテリーケースがそのまま装着できるようです。
日本の家に実物バッテリーケースがあるので、帰国したら試してみようと思います。
画像で見る限り取り付け部の構造は実物準拠のようです。


この操作で遊べるだけでもご飯3杯分ってやつですね。
ちなみに付属のバッテリーケースは中にリチウムイオン電池(18650)を4本入れて使用ます。


ボックスは実物に比べて肉厚が無いのか軟らかい樹脂なのか、ちょっと軽薄な感触ですが、まあ及第点な質感です。
何より実物が換装出来るなら何も問題無しですね。
実物バッテリーケースは日本国内で3000円程度でゴロゴロしてますしね。
蓋にはちゃんとパッキンが入っていて好感が持てます。
一応仕様上はIPX6らしいです。

説明書によると駆動電圧は7.4Vで、18650は1本3.7Vなので、2本×2本の並列回路のようです。
実物は12.8Vのようなので、実物バッテリーは装着できても通電はやめておいた方がよさそうですね。。
充電は実物と同じような付属のアダプターを使って行います。




いちいち蓋を開けて中身の18650を直接充電する手間が省ける上、雰囲気があっていいですね。

実物をこの目で見たことが無いので正確な比較はできませんが、ステッカー類は一部「TCA」等のロゴが入っていますがいい感じで雰囲気があります。




足りない部分は他メーカーのステッカーで補おうと思います。

しっかりとしたハードケースに入っているのも何か特別感というか、個人的には点数高いです。


ペリカンケースを模しているっぽいですが、バルブ部分はモールドでパッキンも無く、気密性は無いただの箱のようです。
質素なボール紙のパッケージにすれば1000円くらい安くできそうですが、個人的にはこっちの方が嬉しいです。

後述しますが、ただのFMラジオだとしてもこの外装なら、ある程度の装備フリークの方ならお金を出す価値は十分あるなと思いました。
ポーチに入った状態で数m離れれば他社のプラ製ダミーと見分け付きませんし、おまけに重いので完全に自己満アイテムではありますが(笑)
ちなみに重量は上半身が450グラムで、バッテリーボックスが電池込みで330gでした(中の18650で前後しますが)。
合わせて780gですね。
実物はwikiによると約870gとありましたので、これが標準バッテリー込みの重量であれば約90グラム差です。
まあリアルな重量感と言えるのではないでしょうか。
バッテリーボックス内部には空きスペースがあるので、90グラム分の錘を入れれば簡単にリアルウェイトにできます。

バッテリーボックスを実物に換えて、本体は壁とかにガリゴリぶつけていい感じにアルマイトを剥がせばマテリアルの真価を発揮できそうですね。
プラ製では戦車模型やガンプラのように塗装で再現するしかないですからね。
まあ塗装でもリアルな見た目に出来ますので、これも「本当にアルミが剥げてるんだぜ!」というニッチな自己満ですね(笑)

現状国内ではレアなアイテムなので、装備好きの方が集まった時のネタとしては威力抜群だと思います。
PCR-148/152周りは装備好きの方であればほぼ通る道のはずですからね。

外装だけでも十分お腹一杯ですが、本製品の最大の魅力であり同時に最大の問題点として、実物通り電源が入って無線機として稼働します。
結構しっかりした内容の操作説明書も付いてきます。


動くのはもちろん嬉しいのですが、日本では特定の電波以外は無免許で無許可の無線機から電波を発射したら違法になってしまいます。
この148で発射しても勿論アウトです。
そのままの状態で電源入れて持っていても法的にはアウトと取られる可能性が高いです。
電池抜いてあればセーフ(?)というのが一般的な解釈のようです(個人的にはそれではちょっと不安ですが)。
価格もあると思いますが、この法的に厄介な部分が日本であまり出回らない最も大きい理由だと思います。

こちらの国の法律は詳しくないですが、どの国でも怪しい無線機から勝手に電波を発射したら基本アウトだと思いますので、手に入れて即、電源を入れる前に下記を施しました。
1.本体側面のPTTスイッチを断線させた
2.6ピンコネクタ部のPTT線を断線し、外付けPTTでの操作を不能にした
3.本体とバッテリーケースの接点を不通にした

1.2.を施すことで、PTT=電波発射スイッチが無効になりますので、UI上で何をどう操作しても電波を発射させる事はできないはずです。
加えて3.を施したので、そもそもバッテリーを繋いでも電源が入りません。
中国の電波周りの法律はほぼ知らない上、何かあると大変面倒なので安全をみて電源自体入らないようにしておきました。

日本国内であれば、1.と2.までやればまず完全に違法性は無いと認識しています。
(万全を期すなら、電波を発射する為のデバイスを取り外すべきだと思います)
総務省は「アマチュア無線機を使用するには.無線従事者の免許と無線局の免許が必要です。免許の無い方が受信のみを目的としてアマチュア無線機を使用する場合は、無線機から容易に電波が発射できないように処置してください」と言及しています。
引用元:https://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/re/syuchi/musenkishiyouminasama.pdf

ただ、「容易に電波が発射出来ない処置」とは具体的にどのようなものなのか?はどこを見ても言及がありません。
他の省庁関係のHPでも明確に「これならOK、これではNG」という説明はありません。
敢えて濁しているのだとは思いますが、同じ処置だとしても状況によって違法性の有無を判断する為の「余白」としているのでしょう。

上記処置を実行する為に、届いて10分もしない内に裏蓋のネジを回し始めました。
開けるとこんな感じでした。


裏蓋側にも基盤が固定されていて、本体側へいくつか線がコネクタで繋がっており、ほぼ全てのコネクタを外さないと完全に開けられませんでした。
ちなみに裏蓋にもバッテリー同様、ちゃんとパッキンが入っています。


仕様通りIPX6の実力があれば、サバゲ中にゲリラ豪雨に降られたくらいでは浸水して壊れる事は無さそうです。
蓋は接着されているという噂も聞いていたので、普通に開けられて良かったです。
裏側は部分的にアルマイトで黒く染色されていません。
アルマイト皮膜は通電しませんので、通電性を確保する為に剥離してあるのだと思います。
静電気対策の関係?でしょうか。
工程が増えて歩留まりも結構下がると思うので、「ガワだけではなくてちゃんと動く機械としてモノづくりしてるんだな」という好感を持てました。
切削痕は見当たらず、平面部がほんの少し波打っていてエッジもキンキンに立ってないので、オール削り出しではなさそうですね。
ダイキャストで大方の形を出し、ネジ穴やボタン穴は切削、防水面や嵌合部など寸法公差が厳しい所は一部切削で出しているのだと思われます。
ネットを探してみたらTCA製と思われるアルマイト前の筐体の写真を見つけました。


正面の画面及びキー部の凹部や裏蓋の基盤が載る面は切削痕がありますので、少なくともこの部分は切削で出しているようですね。
ネジ穴、及びその周りのテーパーはボール盤で加工していると思います。
まあこの大きさの箱型形状を削り出しなんて、それなりの数量産される工業製品では非常に非効率でやらないはずなので、実物も同じくダイキャストだと想像しています。
この業界は(車とかもそうですかね?)何でもかんでも「削り出し」をありがたがる風潮がありがちですが、鍛造、鋳造、射出成型等、作る物によって最も合理的な手法で作られている事こそが「スマートで美しい」と私は思います。
今回のような実物の存在するレプリカやトイガンであれば、実物同様の材質、工法で作られているのが至高だと私は思います。

話が脱線しましたが、1.の処置を進めます。
私はこういう電気工作周りは全くの素人ですが、側面PTTスイッチは裏側から伸びている線が1本だけでしたので単純明快です。
引っこ抜く前の写真を撮り忘れましたが、この線を引っこ抜けば本体PTTは機能しなくなるはずです。


写真の側面のコネクタ部の裏側にPTTスイッチがあります。
線はコネクタで結合されていたのでまた挿し直せば復旧できますが、その為にはネジを回して裏蓋を空けて、ピンセット等を使ってコネクタを挿さないといけませんので、電源が入ったとしても総務省が述べている「無線機から容易に電波が発射できないような処置」にはなっていると思います。
まあ私の個体はそもそも電源が通電しないので挿さっていたとしても問題無いですが。

次に2.の処置です。
天面の6ピンコネクタから外付けのPTTを接続しても作動不能にします。
コネクタの裏側を見ると、ニョキニョキと6本の線が生えています。


コネクタは実物ヘッドセットが使える仕様なので、実物と同規格だと考えました。


写真だと見づらいですが、コネクタ底部にはA~Fまで刻印が入っています。
U283等の6ピンコネクタは、それぞれ下記の役割を担っているそうです。


何故かオランダ軍のRT-3600という無線機だけはBとDが反転しているようですが。
まあ6本全部ぶった切ってしまえば確実にPTT含め全機能を殺せますが、スピーカーは残しておきたいので今回はとりあえず「C」の配線だけ切りました。
これでPTT付のスピーカーマイクを繋げてスイッチを押しても送信はできず(=電波は発射できず)、受信した音声は聞こえてくるはずです。
ただ、本当に思い通りの状態になっているかは現時点で不明ですので、もし通電させるならしっかり事前にチェックしないといけませんね。
繰り返しになりますが、今回はそもそも電源が入らないようにしているので、もしこの処置が効果を発揮していなかったとしても問題無しです。

3.に関しては作業に集中していて写真撮り忘れましたが、本体底部のある電源との接続部を一部断線させました。

あとはバッテリーボックスの18650電池は抜いておけば、流石に「すぐに電波を発射出来る状態の無線機を保持している」とはならないでしょう。
中身を開ける自信がない場合は、本体外側底部の電極を接着剤等で完全に埋めてしまえば、ほぼ破壊に近い状態で電源入れられなくなるのでそれだけでもOKだと思います。
簡単に手で剥がせる絶縁テープを貼ったくらいだと、総務省の言う「無線機から容易に電波が発射できないような処置」にはなっていないかもしれませんので注意ですね。
(「接着剤で埋めれば良いけど、絶縁テープ貼るだけじゃダメじゃね?」というのも完全に私の主観ですので悪しからず。)
総務省に電話して聞けばケース毎にOK NG判断してくれるんですかね?日本に帰ったら電話してみようと思います。

ただ、1~3をやっても、復旧に必要な工具や手順書を無線機の傍らに置いていたりして「いつでもすぐに復旧して違法な電波を発射しちゃうぞ」的な意図を感じさせたら違法性を問われる可能性もありそうですね。
この曖昧さがある限り、ほんのわずかでも個人でリスクを負うのを避けたい場合は中途半端な処置はおススメしません。
電波は目に見えないし臭いもないので、万一気付かないで発射してしまっても「そんなつもりないし、知らなかった」では済まされないですからね。
100%大丈夫にしたいのであれば、基盤抜いて完全に破壊してドンガラにしてしまえばOKですね。

3.は比較的楽に復旧出来るような細工にしたので、日本に持ち帰って電源入れても大丈夫な確信が持てたら、3.に関しては復旧してみたいなと思います。
電波発射機能を殺しても特小無線の電波は受信可能&無加工で実物ヘッドセット対応なので、サバゲで実物ヘッドセットで無線を聞くだけの運用ならできるはずです。
自分から発信出来ないのは片手落ちですが、過去ギアフェス等のイベントゲームではHQからの無線連絡を聞けるだけで十分だった場合もありましたので、聞く専用でも使い道なくはないかなと思います。
148本体の操作で電源入れて、プリセットしておいた特小のチャンネルに合わせて、実物ヘッドセットから音声を受信する、というのは既存の特小加工ダミーでは出来ない事ですので、現状このラジオだけの唯一無二の楽しい体験になりそうですね。

あと考えられる用途としては、FM電波を受信してラジオ聞くくらいでしょうか(笑)
ネタアイテムとして、サバゲ場のセーフティやキャンプでテーブルに置いてラジオ流したら趣きがあるかもですね。
アンテナも飾りではなく本当に機能するので、長いアンテナ付ける意味を見出せそうです(アンテナが特小やFMラジオの周波数を拾うのか?はよく分かりませんが)。
ただ電波発射不能に加工しても外観では分かりませんので、不特定多数の人が集まるサバゲ場では「違法な無線機を持ち込んで作動させている」と誤解され、あらぬトラブルを招きかねませんが。。

ちなみに電源を入れるとこんな感じのようです(私の個体ではなく、ネットから画像を引っ張ってきました)


せっかく入手したので色々ポチポチいじってみたかったのですが、万が一にも法を犯すわけにはいきませんので、涙を飲んで電源入れずに断線しました。

いっそのこと内蔵は全部取り出して、プラ製ダミーと同じようにがらんどうにして特小無線機仕込んでもいいかもしれません。
液晶窓があってボタンが押せるので、うまく裏側に特小無線機を配置できれば、外からいちいち裏蓋を開けずに表からボタン操作で直接中の特小無線機を操作できるように出来るかもしれません。
日本ではないですが、別の無線機を上手くPRC-148ダミーの筐体に仕込んで表から操作できる改造事例もありました。

https://www.youtube.com/watch?v=1-27ltLQkUo

日本で調達すると3~4万円はくだらないので、がらんどうにするのは勇気がいるかもしれませんが、一通り装備が揃っている方には「最後の仕上げ」として拘るには相応しいアイテムだと思います。
特に「DCUと56式弾帯着ればとりあえず再現OK」な初期アフODA装備のような、極シンプルなセットアップ時にこのような拘りアイテムをあしらうと一味も二味も違ってくると思います。
実物のがらんどうを購入するよりははるかに気軽ですしね。
完全コスプレアイテムとして、どこかのメーカーがこの外装構成で1万円くらいでがらんどうバージョンを出してくれれば助かるんですけどね。
結構な拘りがなければダミーラジオなんて2000円以下のプラ製で十分で、世の中的に需要がないんでしょうね。
こんな駄文をここまでちゃんと読んでくださっている方は、多分「この外装で1万ならドンガラでも全然買うわ!」と思う方だとお見受けしますが、おそらく超少数派だという事をご自覚ください(笑)
もちろん私もその少数派の一員なのは間違いないです(笑)

今回入手に当たって無線愛好家の方々のSNS等を調べましたが、無線機としてはTCA(TRI)の148/152は所謂「変わり種」扱いで、興味本位で手に入れる方はいるものの、まともに研究はされていないようです(中身がブラックボックスという事情もあるようですが)。
かといって(日本の)ミリオタに対しては価格と電波法の絡みで「欲しいは欲しいけど、ちょっとね...」と二の足を踏まれ、なんとも中途半端なアイテムになってしまっている印象です。
外装に余計なコストが掛かっているのは確実ですので、日本目線で見る限りはミリオタ向けに振り切った方が(がらんどうダミーや、操作できるけど無線機能無し等の仕様)売れると思うのですが、他の国では今の仕様でウケていたりするんですかね?
もしかしたら中東の紛争地等ではリアルに戦争で使われてるかもしれませんね。。
素人なので全然分かりませんが、仕様書の通りであれば結構高性能のようで、現役の軍用ヘッドセットがそのまま使えるので。

いっその事アマチュア無線の免許を取得して無線機を認証して、合法的に所持してみようかと少し調べてみましたが、かなりハードルが高そうです。
アマチュア無線免許自体は超簡単に取れそうですが、肝心の無線機の認証が壁になりそうです。
発射できる電波の強度(周波数も?)を認証できる範囲に限らせる為には、PCに繋いで然るべき制御ソフトを用いてROMを書き換えなければいけないようです。
こちらのECサイトでPCと繋ぐコネクタを売っているのは見かけましたが、完全素人の私では全く出来る気がしませんのでスルーしました。




日本でも認証されたと思われる(=技適マークが貼付されている)TCA製152の写真は見たことがありますので、不可能ではないのかもしれませんが、それなりの知識と手間が掛かる事は間違いないと思います。

メーカー側が諸々認証を通せば、日本で特小無線機として実働PRC-148/152レプの発売は理論上は可能だと思いますが、色々と手間を掛けて作ったところで一体何個売れるんでしょうね?
いくらリアルとは言え、4万円前後したら一定以上の境地に達した重度ミリオタしか買わないと思いますので、4~500個売れれば御の字でしょうか?
ソフトや一部ハードウエアの換装だけで対応できるのであれば開発コストはほぼ掛からなさそうですが、認証周りを日本の代理店や有志のファンがフォローした上で、TCA社が旨味を感じてくれれば実現する可能性は無くもないのかな?と個人的には思います。
完全受注生産にすれば、メーカー側の在庫リスクはなさそうですしね(販売店のリスクは残りますが、数個程度なら大抵のお店は大丈夫なんじゃないかと思います)。
いずれにしても、常時全国どこのショップでも買えるような状況は生まれ難いと思いますので、認証済実動PRC発売に希望をお持ちの方は常にアンテナを張って、いつでも入手できる状態でチャンスを待ち構えておくべきだと思います。
もしこれがメジャーな趣味で何万個、何十万個売れる確証があればとっくに出ているんでしょうが、こういうときにニッチ趣味の窮屈さを感じますね(苦笑)

今回入手して実際に触ってみた個人的な結論としては、TRI、TCA製のPRC-148はたとえ不動品であっても、現状流通しているプラ製ダミーでは決して味わえない満足度を提供してくれる逸品だと感じました。
個人的な感覚で言えば、「不動品で2万円以下なら買い」といったところです。
稼働品は電波発射不可能に加工し、上述したようなリスクを容認できるのであれば手を出しても良いと思います。

個人的には現状の不動品でも満足で、さらにサバゲで実ヘッドセットで受信専用&雰囲気のあるFMラジオとして使えるようになれば御の字です。
長ーいブレードアンテナ付けてぶん回したり、がっつりテンションかけてプレキャリ等にアンテナを固定しても基部がへし折れる心配のない148ダミーが欲しい、という方にもかなりおススメです。
ダミラジのアンテナ基部折れは対策が難しく、多くの装備ファンが抱える共通の悩みだと思いますので(苦笑)

気付いた事をとにかく書き込みましたので煩雑な内容になってしまいましたが、少しでもこの記事が入手を検討されている方のお役に立てば幸いです。
お読みいただきありがとうございました。

2021/10/15追記
説明書を読み解いていると、この148にはVOX機能なるものが搭載されている事が分かりました。
このVOX機能も不能にしないと、依然として電源を入れれば簡単な操作で即電波を発射出来てしまいます。
別記事で改めて詳細書こうと思います。

  


2021年10月12日 Posted by 4039  at 18:34Comments(0)無線機

初期アフ無線IC-F3S風 特小無線機運用



来年2月にとても楽しそうな貸切ゲームにお誘いいただきましたので、今からぼちぼち準備を始めようと思います。
ご本人も既に宣伝しているようですので、ここでも載せておきます。


「GEAR FREAKS GAME」、略して「ギアフリ」ですかね。
かっこいいポスターですね!ちゃっかりした人の仕事でしょうか?

今年50回以上(内2回は東北遠征)はサバゲをしていると思われる、正真正銘のサバゲジャンキーであるぽん太先生主催のゲーム会です。
「装備好きならではの、ちょっと凝ったゲーム会」がコンセプトのようです。

ご本人曰く「ギアフェスリスペクトのゲーム会にしたい」とのことでした。
ギアフェス(ギアログ)というと、ここ一年は系譜イベント「ユルゲ」の連続開催により「装備好き同士の交流メイン(=ダベり)イベント」というイメージがあるかもしれませんが、ギアフェス(ギアログ)は毎回ゲームシステムが非常に凝っていて、ゲームそのものもすごく楽しいです。
そのギアフェスのDNAをリスペクトし、ぽん太さんアレンジの「装備好きがゲーム重視でサバゲ&交流を楽しむ会」ときたら、春を待たずして、新年号を待たずしてヴァイブス大炸裂は免れませんね!
現在、絶賛プロジェクト計画中のようですので、もし気になる方がいらっしゃったらぽん太さんのブログ「ANNUAL LEAVE」やツイッターを随時チェックしてみてください。

宣伝はこのくらいにして、そろそろ本題に入ります。
ギアフリでは無線装備推奨らしいので、この機会に永らく放置していた初期アフ装備での特小無線の運用を考えました。
順番が前後しましたが、当然私は初期アフODA装備で参加予定です(笑)

私の手持ちのPRC-148はトライス様で特小&実コネクタ加工をしていただいているのですが、初期アフに合う特小加工済みのヘッドセットがありません。


上記写真のように実物RACALアーバンは持っているので、ショップに特小加工に出せば多分間に合うのですが、DIYでローコストで手軽なアイデアを思いついたので先にそちらを実践してみました。

初期アフODAはPRC-148の他に、分隊内通信用にソルジャーインターコムというシステムを運用しており、そのシステムの無線機がIC-F3Sでした。



キットにはIC-F3S専用ポーチも付属していたようです。
私も同型を持っていますが、メーカーや製造年は不明で果たしてキットの物なのかは分かりません。


まあぱっと見同じなのでよしとしています。
ちなみにコレにそっくりな見た目でIC-F33/44用の少し小ぶりなポーチもあるので要注意です。


このポーチだとIC-F3Sを入れるとバックルが閉まりません。


私は知らずにこっちを先に手に入れ、F3Sが入らなくて「専用ポーチなのに何故入らない!?」と、ハズキルーペのCMの渡辺謙ばりに絶叫しましたが、東北の心のアニキTJ1さんに教えていただき、無事F3Sサイズを手に入れ事なきを得ました。

F3Sは裸でBALCSに引っ掛けていたりする運用も多く目にしますが、ちゃんとこのポーチに入れて運用している例も見かけます。



ポーチに入れてしまえば、アンテナだけしか見えませんね。
なのでアンテナだけF3Sのものを出し、ポーチの中身は特小無線機を入れれば外観はF3S同様にできます。
アイデアは固まったので、後は工作あるのみです。
早速ダンボールとガムテープで切った貼ったし、予備のアンテナを使ってこんなモノを作ってみました。


私の持っている特小無線機はこれまた旧型のIC4008Wです。


詳しくは知りませんが、米海兵隊で同型(4008M)を運用していたようですね。


海兵隊装備だったら、「20ch」の印刷を消せばサバゲ用無線機そのままで実物装備となるわけですね。
うらやましい限りです。

4008WはF3Sに対してかなり小型なので、先ほどの「詰め物」と一緒にポーチに入れることでF3Sポーチイン時の外観に似せることができました。


ちなみに本物をポーチに収納した時はこのようになります。


ほぼ同じ外観にできました。
これでポーチの蓋を閉めている限りは、F3Sが入っているように見えますね。

次にヘッドセットです。
ヘッドセットはソルジャーインターコムキットにTELEXのスティンガーが入っていたようです。
三叉配線で特徴的な形状のヘッドセットです。


私も実物を持っていますが、断線していたものをとりあえず形だけ結線しただけのものなので、当然不動品です。



実用復旧化は不可能と判断しています。

そこで、得意の妄想発動です。
彼らグリーンベレー隊員はヒゲもロクに剃らずに、国から支給された品を勝手に切ったり縫ったり塗ったりしちゃう不良なわけですから、キット同梱のヘッドセットを使わないのもお茶の子さいさいでしょう(笑)
まあまじめな話、スティンガーはクセのある使い心地でしかも結構嵩張るので、毛嫌いした隊員はいただろうと思いました。
実際にODA隊員が着用しているミリフォトはほぼ見たことないレベルですしね。

そしてF3Sのコネクタは日本で出回っているICOM特小無線機と同じで、一般にも広く普及しているもののはずです。


したがって、「スティンガーがどうにも使いづらく、自前でICOM用のヘッドセットを調達した」という設定とすれば、市販のICOM用ヘッドセットで代用しても不自然ではないと考えました。
国内大手の通販サイト等で「っぽい」ヘッドセットを探してみようと思います。
最悪の場合、無線は原則聞けるだけでもギアフリでは用は足せそうなので、実用重視でなるべく目立たなくて聞きやすいイヤホンで行くのもありかなと思っています。

年末のバタバタソワソワからの正月ボケで、2月なんてあっという間に来てしまいますので、今の内から少しずつ装備構想を練っていこうと思います。
こうして目指す目標(イベントごと)があり、それに向けて装備を考えている時がなんか一番ワクワクしますよね(笑)

お読みいただきありがとうございました。  


2018年12月27日 Posted by 4039  at 00:51Comments(0)初期アフガン小技紹介自作,DIY無線機