カート式電動ブローバック ベネリM2 TTIカスタム風入手

ご無沙汰しております。
生活環境が変わり、すっかりミリタリー熱&ブログ更新が低迷してしまっている今日この頃ですが、
久々に食指が動いて長物をゲットしたので、記事にしておきます。
最近は家で一人の時間があるとひたすらガンプラを作っているので、中々ブログを書く暇がありません。
そんな日々でも、中華トイガンの新製品には常にアンテナを張っていました。
ここ数年、非常に勢いがあって次々にエポックメイキングな製品が生み出されている市場ですよね。
中華トイガンというと品質が劣悪なマルイの電動ガンのコピー品、という非常に悪いイメージが日本のトイガンファンには刷り込まれていると思います。
かく言う私も、色々と中華トイガン相手に痛い目を見てきました。
トイガン業界に関わらずだと思いますが、大陸のメーカーの品質管理や品質基準設定、生産体制等、モノづくりのレベルというか姿勢は、日本のメーカーが作って売っている製品の所謂「常識」で見ると、首を傾げてしまう事が多々あること自体は今も昔も変わっていないと思います。
ただ、製品の機能や仕様、デザイン等は先行品の単なるコピーではなく、あっと驚くような独自性のある製品が目に見えて増えているように感じます。
今回入手したベネリM2も完全オリジナルな製品で非常に興味深く、また同時に中国のモノづくりの大らかさを感じる事になりました。
ではそろそろ本題に入ります。
今年の頭頃から各種SNSで試作品の動画は上がっていましたが、つい最近発売となった電動ブローバックカート式ベネリM2を入手しました。
ありがたい事にAmazonで出品してくれているショップがあるので、Amazonで普通に買えます。
価格は3万円強で、先に発売した同じく電動ブローバックカート式ショットガンであるベレッタM1301とほぼ同等の価格になります。

ベレッタの方もかなり気になったのですが、ベレッタが発売される頃にこのベネリの発売が予告されていたので、ベレッタは見送った次第です。
メーカーはFJSというところで、全く馴染みがありませんね(笑)
ネットで調べると1万円程度でM4系列の電動水弾ガンを製造しているような会社のようです。

正直この程度の水弾ガンであれば、大陸の通販サイトを覗けば聞いたこともないメーカー品が溢れかえっています。
そんな有象無象の1メーカーと思いきや、今回超絶技巧メカを積んだベネリM2、しかもあのジョン・ウィックで登場したTTIカスタムを非常によさげな雰囲気の外観で発売してきました。
さらに当ブログでも幾度にも渡り紹介したカート式ショットガンAKA870のシェルが共用できるとあって、発売ホヤホヤで飛びつきました。
まず結論から言うと、私は作動不良品の所謂「ハズレ個体」に当たってしまい返品したので今は手元にありません(苦笑)
写真は撮ってあるので、各部詳細と不良内容、その後の顛末について書いていきたいと思います。
まずは外箱です。
この手のトイガンは段ボールに製品名だけ印刷されている箱が多いので、しっかり作り込んである方だと思います。
中も緩衝材も軟らかい発泡材をくり抜いてあってしっかりしています。
ストックは分離してありますが、2分もあれば簡単に組付け可能なレベルです。
付属品を見ていきます。
ここで既に不備が2、3あり不安になりました(笑)
付属部品は以下になります。
・バッテリー
・充電器
・水弾ローダー
・シェル10発
・エマージェンシーロードシェルホルダー
・チャージングハンドル
・ネジ2本
商品説明では水弾が付属すると書いてあり、袋が入りそうなスペースも存在しますが私の個体は入ってなかったです。
ネットで他の購入者の写真を見ると入っているようです。
ただ、他の方は逆にローダーが入っていなかったり、本体に「空撃ち厳禁」と書いた帯が巻いてあったりなかったり、
ピンが1本抜けていたり、使わないねじが入っていたりするようです。
私もチャージングハンドル固定用と思われるねじが明らかに長過ぎ、全部締めこんでもチャージングハンドルがガタガタでした。
私の個体&いくつかのネットのレビュー情報から、ろくに梱包出荷チェックが出来ていない事が分かります。
本体からも垣間見えますが、おそらく発売納期に向けて大慌てで生産した為、各種検査や組付け、梱包等がおろそかな物が現状流通しているのだと思われます。
きっと生産現場も、組み立て作業の標準化や各種治具の整備、作業員の教育が不十分な為、不良品が多発しているのだと思います。
後述しますが私の個体は1発撃てば分かるレベルの不良でしたので、全く作動チェックせずに出荷したのか、数合わせの為に作動不良品と分かった上で出荷したのか、そんなところだと思います。
この辺り、日本のまともなメーカーでは考えられない事だと思いますが、向こうではそれなりの規模のメーカーでもかなりずさんだったりします(仕事上、色々な中国メーカーの現場を見てきた上での感想です)。
そろそろ肝心の製品を見ていきましょう。
本体、銃身は樹脂ですが、変なヒケや成形不良は無く、シャープで硬質でしっかりしており、安っぽさは皆無です。
メカボックスは削り出しと思われ、その他作動に関して重要な部品は金属で造られているようです。
部品同士の嵌合もがっちり、印刷等も綺麗に入っていて、価格相応の外観品質、仕様だと思います。
一点気になったのは、ボルトに付いているエキストラクターです。
シェルを排出する重要な部品であり、実銃同様の構造を模してあり好感が持てますが、明らかにワイヤカットで造ったように見えます。
加工面を見れば推測できます。
ワイヤカットは、金属等の板やブロック材を、高電圧を印加した細いワイヤーで断ち切る加工です。
金型が要らず段取りも早いので、よく部品を試作する際に用いられる加工です。
反面、鍛造やダイキャストに比べて1個あたりの加工時間が長く、材料を捨てる部分が多いので量産には向いていません。
この形状であれば鍛造とボール盤で造るのが最適なように思われますので、何か事情があったのかなと勘ぐってしまいます。
シェルはAKAの870シリーズの物と共用可能で、金属製リムに樹脂の筒状の胴体、上下に水弾保持用のパッキンが装着されています。
ネット情報によると水弾は7mm径を使うようです。
初速は水弾1発(0.2g程度)で50m/s程度のようなので、ちょっと優し過ぎますが法定オーバーよりはよっぽどいいですね。
メカ部のバランスが非常にデリケートなようなので安易にパワーアップは難しそうですが、気密周りを強化すれば初速上がるかもしれないですね。
BB弾化もそこまで苦労せず実現できるかもしれません。
バッテリーはLIPOで、表記は11.1V 2000mA 30Cです。
コネクタはタミヤコネクタで、丁寧に変換コードも付属していました。
付属のUSB充電式はちょっと怖いので封印です。
コネクタは汎用規格の物で国内で電動ガンやラジコン用で流通しているものが使えます。
試しにリフレッシャーで電圧を見てみましたが、全セル3.9Vちょっとでちゃんとしてそうでした。
他のレビューを見ても、それなりにまともなバッテリーっぽいです。
11.1Vの物であれば動くのをyoutubeでレビューをあげられている方が確認されておりましたので、心配であれば品質が確実なメーカー品を調達した方が良いと思います。
幸いバッテリースペースは広いでのバッテリーサイズは融通が効きます。
ただ、通常の電動ガンよりも安定作動できる出力設定がシビアなので、VとC値は11.1、30がよさそうです。
ここまでは予想以上の完成度で期待が膨らみました。
いよいよバッテリーを繋いでみます。
基盤で電子制御のメカボックスのようで、バッテリーを繋ぐと内部から青いLEDランプの点滅とブザー音が鳴り、起動を知らせます。
いよいよシェルをマガジンチューブに押し込み、ボルトを勢いよく引いて離すと、引っかかることなく初弾が装填されました。
ドキドキしながらトリガーを引くと、ピストンが解放されエアガン特有のポンッという発射音と同時にボルトが勢いよく後退し、ちょっとしたリコイルを手に伝えてきます。
この瞬間まではめちゃくちゃ感動していたのですが、ボルトが後退し切った刹那、「ガリガリ」という異音と共にノロノロとボルトが前進していきます。
当然シェルも上手くチャンバーに入る訳がなく、ポート内でジャムって終了です。
動画を撮ってyoutubeに上げたので、リンクからご覧になっていただくのが一目瞭然かと思います。
結果としては何度やってもこの現象が発生し、1回もまともに撃てませんでした。
泣き寝入りするにはちょっと眠れない値段の代物ですので、面倒くさいですがメーカーに問い合わせ発動です。
購入検討されている方もいると思いますし、この後しっかり褒めるのでショップ名を出してしまおうと思います。
Amazonで出品されているvoiskyさんという名前のショップです。
現在、この手の中華トイガンショップで国内で知名度が高いのは臥龍商店さんとVoickyさんだと認識しています。
いずれのショップも中華系の方が経営されていると思われます。
amazonのサイトのメッセージ機能で日本語で症状を伝え、自力で解消できる方法がないか?できない場合は返送修理が可能か?問い合わせました。
すると1時間もしない内に怪しい機械翻訳チックな日本語ですが、症状が分かる写真を要望されました。
なので動画を送ろうと思ったのですが、Amazonのメッセージでは動画ファイルは送れず、ならばとクラウドに上げリンクを貼ったのですが、
リンクはamazonにより自動的に削除されてしまう仕様でした。
仕方ないので動画の要所を何枚かキャプチャした写真を送り、次のような中国語で説明を加えました(日本語→機械翻訳より私の拙い中国語の方がマシだと思ったので)。
「枪栓前进太慢了和发出奇怪的声音」
意味は「ボルトの前進が超遅くて、異音が出てます。多分歯車のかみ合いの問題だと思っています」
中国で過ごした3年間がまさか日本のAmazonの買い物で役に立つとは思いませんでした(笑)
これからも中国語力は忘れないレベルでいいので維持したいところです。
すると、また怪しい日本語で「フィードバックをありがとう。今メーカーに症状を伝えて対応を検討しているので24時間待ってください」という旨のメッセージが来ました。
結局次の日に「商品代と送料全額返金するので、返送してください」という連絡が来て、返送して全額戻していただきました。
日本語自体は怪しさ満点ですが、全編通して言いたい事はお互い正確に伝わり、誠意を感じる対応をしていただき終始安心して手続きを終える事ができました。
ハズレ個体を引いてもしっかり返品対応してくれるので、気になる方は一か八かで思い切って買ってみるのも手だと思います(笑)
各種SNSを見てみると、僅かですが購入レビューをあげておられる方が散見されます。
いずれも大なり小なり不具合を抱えており、今回の私の個体と同じ症状の方見受けられました。
もともと出荷直前に不良が見つかり発売が遅延した情報もあるので、おそらくまだ生産体制と設定の微調整が不完全なのだと思います。
製品としてはクオリティが高いと思いますので、本来の設計通りの性能が引き出せれば超楽しい鉄砲だと思います。
ちょっと待って、メーカーが生産に小慣れてきて、ユーザーのレビューや対策情報が増えた頃に買うが吉だと思います。
注意点としては、国内メーカー品と違い、作動安定性、交換消耗部品調達性、アフターサービスは未知数なので、そのリスクを容認できれば買って損はないと思います。
マルイ電動ガンの模倣品であれば世の中的にノウハウが蓄積されているので何とでもなる場合が多いですが、このような新機軸モノはよりリスクが高いですよね。
その分とてつもない魅力も放っていますが。
痛い目を見てもなお、絶対買いなおそうと思っていられる程素晴らしいおもちゃなのは間違いないです。
流行って沢山日本で流通してくれるのを祈るばかりです。
この記事がその一助になれば幸いです。
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ベネリM2買われてたんですね
私も食指が動いたんですが、ベレッタの方買っちゃってて
手が出ませんでした(^_^;)
一時期不良が多くて入荷が遅れてるような話見たからでもありますが
外れ引いたのは残ですね
見てたらやっぱし欲しくなって臥龍商店に入荷予約入れました(笑)
あそこは一応日本に入ってからチェックして送ってるので
まぁなんかあっても国内で対応してもらえるのは楽かなと
電動シリーズ、長モノなら色々いけそうですし
頑張って出していって欲しいですね
私も初期不良の膿を出し切って、ある程度運用情報が出回ってから買おうと思ってたんですが、Amazonで普通に出てきたのでつい手を出しちゃいました。
久々に人柱になった気分です(笑)
遂にトイガン化されたSKSも出荷直前に問題が出たようでまだ入ってきてないようですし、一筋縄ではいきませんがこれからも楽しい鉄砲出してきて欲しいですね。