スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上記事の更新がないブログに表示されます。
新しい記事を書くことで、こちらの広告の表示を消すことができます。  

 Posted by ミリタリーブログ  at 

OPERATION MOUNTAIN SWEEP



今回はちょっとした映像を見たのをきっかけに表題の作戦について少し調べましたので、記事にしようと思います。
下の映像は2002年8月25日にAP通信が報道したニュースです。


「Operation Mountain Sweep」と銘打たれた作戦ですが、8月18日から26日に実施されたアフガニスタン東部でのアルカイダのメンバーおよび物資の捜索を目的とした作戦だったようです。
参加した部隊は第82空挺師団、レンジャー、その他特殊部隊や航空支援等のようで、かなり大規模だったようです。   

下記参考にしたサイトです。
URL
https://www.globalsecurity.org/military/ops/oef-mountain_sweep.htm
http://www.aparchive.com/metadata/youtube/e7b4ff277905e66bf0e2764313633c33

この作戦にグリーンベレーも参加していたと思われます。
ニュース映像を見ていると、初期アフ好きの方ならよく見覚えのある人物が登場します。



トップ画にもしましたが、この方ですね!



この番組中では「Commander Jeff」と呼ばれていますが、Getty Imagesの解説では「Commander Geoff Bruce」とあります。
発音はどちらも「ジェフ」ですが、どちらの綴りが正しいかは分かりません。

Geoff氏は19th SFG所属と思われます。
根拠となりそうな情報はいくつかありますが、下記写真も一根拠です。


左から2番目にいるおじさんは、以前考察した「Profiles From The Front Line」に出てきたRandy Watt少佐です。
この方は雑誌の表紙を飾るほど色々なメディアに露出しておりますので、様々なサイトに書いてある経歴も信憑性が高いと思われます。
上記番組中にもあるように、このRandy少佐は19th SFGのいずれかの中隊の中隊長のようです。
そしてこのRandy少佐の後ろに立っている隊員がGeoff氏と思われます。

ちなみに過去記事に書きましたが、手前の隊員と奥の隊員も同番組中に19th SFGの密着場面で登場しています。



したがって、同じ場所に写っているGeoff氏も19th SFGのどこかのODAの指揮官と推測できます。
ちなみに一部のサイトではODA924とされています。
これを信じれば第1大隊ブラボー中隊ということになりますね。
そうなるとその隊員と作戦会議をしていたRandy少佐は第1大隊ブラボー中隊の中隊長だったのかもしれません。
またそうなると、以前記事にしましたが、Randy少佐と共に戦闘に参加して負傷したとされる下記写真のLayne Morris軍曹も第1大隊ブラボー中隊の隊員だった可能性が高いです。


参考URL:https://en.wikipedia.org/wiki/Layne_Morris

ちなみに同じ19th SFGで有名なODA961は第2大隊チャーリー中隊です。




もうひとつ有名な19thのODAとして、自伝も出版してメディア露出の多いRegulo Zapata氏はODA995ですので、第5大隊チャーリー中隊ですね。





第3大隊じゃないの?と思われる方もいるかもしれませんが、19th SFGは当時第1、第2、第5大隊の構成だったようです。
欠番の理由はわかりませんが、ODA995に所属していたRegulo Zapata氏が自分で書いた本に「第5大隊に所属していた」と書いてあるので間違いないでしょう。


私はこの本を読んでいて冒頭に「5th Battalionに所属していた」と出てきたところで、「当時のSFGって3個大隊じゃないの???」といきなり小1時間頭を抱えて悩みました(笑)
19th SFGが第1,2,5大隊構成というのは下記Wikipediaに記載があり、本の内容と合致したのでそれで納得としました。
Wikipedia「アメリカ陸軍特殊部隊
こんな調子なので、一向に読解が捗りません(苦笑)

ちなみにODAの3桁表示の意味は以前記事にまとめましたので、よろしければ下記で復習ください。
記事リンク:「ODA 3桁表示の意味

19th SFGは州兵のためかわかりませんが、装備が(良い意味で)野暮ったく個性的で個人的にファンなので力を入れて調べているので、大分解明が進んできた感があります。
今回話題にした写真が本当にODA924だという裏をもっとしっかり取りたいところです。

というわけで、このOperation Mountain Sweepに参加したグリーンベレーは19th SFGと推察できました。
したがって本作戦時と思われる下記写真達は2002年8月18~25日頃に撮られた19th SFGの写真と考えられますね。
ちなみに下記写真達はGetty Imagesのサイトで撮影日や場所が記載されており、Operation Mountain Sweepの作戦地域、日程と重なるので信憑性は高いと思われます。

真ん中に写っている方はGeoff氏と思われます。


この写真の左から3番目の方もGeoff氏と思われます。


どちらも顔の風貌に加え、M4の構成や塗装の掠れ具合、BALCSの肩部の謎の出っ張りが見分けたポイントです。
このダクトテープぐるぐる巻きの肩の出っ張りはどうなっていて何の為なのか?未だ謎です。
(肩パッドのベルクロ剥がれ防止にダクトテープ巻きは他の写真でも散見しますが、BALCSの構造上こんな出っ張りは出ないはず...。)


上の3人並んで歩いている写真は「夏の初期アフ装備といったらこれ」といえるほど代表的な写真ですね。
WL BALCS、WL ELCS、Bijan'sニーパッド、LC-2ベルト、サファリランド6004、ベースボールキャップ、H-250、シュマグ、塗装されたSOPMOD M4と、まさに鉄板アイテムの見本市です。

ちなみに冬装備はこのあたりの2001年末の5thのイメージが王道でしょうか。





Geoff氏の写真の話に戻りますが、特徴的な柄のシュマグを巻いています。
この柄のシュマグをしている人が他のいくつかの写真で登場します。




2,3枚の写真に登場している、先ほど説明した会議中の写真の一番奥にいた下写真の隊員もこの柄のシュマグを着けていますね。


おそらく現地でまとめて調達したのか、現地人から贈られたものだと推測します。
何十、何百枚も同じものが在庫してあったとは思えませんので、せいぜい10枚程度だと考えると、この柄を着用している人は皆同じODAなのかもしれませんね(ODA924?)。

また、以前も記事で書きましたが、Geoff氏と上述の隊員は謎のチェストリグを装備しています。




赤枠で囲った部分からストラップやベースの仕様が微かに垣間見れます。
ポーチはELCSのものだというのは分かるのですが、それ以外は現状完全に謎です。
この時期は多種多様な個人装備が投入されていた上、最近の装備に比べて資料が乏しく、潰れてしまっているメーカーもあったりするので特定は困難を極めます。
この方々の装備を解明、再現するのが私の初期アフ道のひとつの大きな目標になっています。
ことあるごとにこれらの写真を眺めて、新たなひらめきを長い目で期待しようと思います。

私はサバゲで着る装備を考える際、ミリフォトの人物そのものを再現する事にはあまり執着せず、「辻褄が合っているオリジナル構成」を目指しています。
(想定した部隊や妄想した設定で明らかに不自然だったりオーパーツだったりしない装備)
なので今回のように、何年何月、どの部隊、どの場所でどういう作戦行動をしていたかまで信憑性の高い情報がある写真は資料として非常にありがたいです。

今週末もまだまだ暑いと思いますが、「平成最後の初期アフ夏の陣」として、気合いを入れてがっつり着込んでゲームしてこようと思います(笑)

お読みいただきありがとうございました。  


2018年08月31日 Posted by 4039  at 23:53Comments(0)初期アフガンODAミリフォト