ジム リアルタイプ風

先日から始めた、今更感MAXというか逆に2周回って新鮮なPS2ゲームのジオニックフロントですが、着々とSランク攻略が進んでいます。
全59ミッション中、Sランク未取得は残すところ後5ミッションになりました。

敵の配置や装備、ルートが把握出来ていないとSランク取得は不可能なので、基本トライ&エラーの覚えゲーになります。
「覚えゲー」とか書くと単調で作業的な内容と感じてしまうかもしれませんが、これこそがこのゲームのキモというか、快感を感じられる仕組みになっています。
敵の装備や配置、挙動に関してランダム要素(運要素)が皆無なので、一度失敗して「じゃあ次こうしよう」とフィードバックした内容はほぼ100%うまく働きます。
つまりPDCAサイクルがとてつもなく綺麗に回せます。
ミスる事はまず無い程度の適度なアクション要素もあるので、ダイレクトに「思い通りにいった感」が脳に心地よく響き、成功体験が病みつきになります。
複雑過ぎる要素や難し過ぎるアクション操作要求は、時としてプレイヤーのやる気を削いだり、過度なストレスを感じる原因になってしまうと思います。
(それ故に達成した時の快感も増幅するという側面はあるとは思いますが。)
特に、どんなに対策しても最終的に運が左右する要素に関しては、個人的には物凄いストレスを感じます。
なんかコンピュータの掌の上で転がされているというか、努力が直接的に報われている気がしないのが嫌です。
SEKIROは超高難易度で挫折者が多い事で有名なゲームですが、私はドハマりしました。

数えきれないくらいの回数死ぬ難しさでしたが、決して理不尽ではなく「良質な難しさ」だったからハマったのだと思います。
ボスの動きのパターンを覚え対策を講じ、的確に実践しない限り絶対に倒せませんが、逆に実践出来れば運は関係なく絶対に倒せる仕様でした。
難しくリトライ回数は非常に多いですが、一回一回努力した分がしっかり成果に結び付いている感覚が非常に心地よく、のめり込んだのだと分析しています。
ちなみにトロフィー機能を見れば、大体何割くらいの人が最後までクリアしたか分かります。
なんと25%程度の人しか全クリしていない事がわかりました。
(ネットに繋いでいないユーザーはデータに含まれませんが)
こんなにも多くの人が途中で投げ出しているとは驚きました。
まあマリオ2なんてもっとクリア率低いんでしょうけど(笑)

ゲームだけでなく、勉強でもスポーツでも仕事でも、努力が報われたと思えてこそもっと頑張ろうとなり、更なる高みに登れますよね。
自分の子供にも部下にも、そのような「正のスパイラル」に乗ってもらえるよう図らっていきたいところです。
ちょっとカッコつけた事を言ってみたところで、本題に入ります。
先日発売されたプレバンキットのジム・ナイトシーカーをベースに、オリジン風味の「素ジム」を作ってみました。




基本ナイトシーカーの部品流用で、胸部とバックパックと武装をガンダムから分捕りました。
数か月前にナイトシーカーのキット情報が発表されたその日から、リアルタイプジムへの改造を構想していました。

胸部とバックパックさえ何とかすれば、後はまんま素ジムです。
発売され中国でも無事キットを入手でき現物確認しましたが、思惑通りでした。
無事にこうして形に出来て感無量です。
切った貼ったの工作が必要だったのは胸部だけで、かなりお手軽ミキシングです。
(ガンダムとナイトシーカーの2体を使うので、コストはお手軽ではありませんが...)
ナイトシーカー付属の頭部バイザーが青かったので、MSVのリアルタイプ風のカラーリングに仕上げました。
トップ画のポーズはMSVキットの箱絵オマージュです。

ちなみにMSVキットは公式の作例でこんな感じです。

「味がある」と言えばそうなんですが、やっぱり今の目ではちょっと満足できませんよね。
このキット見てから今回作ったオリジンジムを見ると、まあよくここまでモダンになったわねと思います。
ジムと言えば緑のバイザーに鮮やかなレッドの胸部、頭と手足腰は「ジムの色」としか形容できない色合いのグリーンが一般的なカラーです。

ただ、私は子供の頃からこの「ジム色のジム」があまり好きではなく、足腰手足はガンダムと同じ白い方が好きです。
モールドやディテールが多く、ウェザリングされてばっちいと尚良しです。
小学生の頃に読んだ近藤和久先生の「MS戦記」に出てきたジムのおかげで、私のジムに対する性癖が決定づけられました。

ブルーディスティニーやコロ落ち等々、「外伝」と言われるシリーズは今でこそ沢山ありますが、この作品が所謂元祖のようです。
クライマックスのジャブロー降下作戦でのジム登場のシーンは何度も何度も読み返し、脳裏に焼き付いています。
密林での死闘が繰り広げられます。



ミリタリー感ばっちりのこれらのジム達に、小学生の私は相当影響を受けました。
ジムは汚れていてなんぼ、という定説が私の中で植え付けられました。
ちなみにMS戦記は他作品(たしかZ)の連載開始の都合上、なんとも尻切れトンボな感じになってしまうのが残念です。
ジャブロー降下作戦の後、宇宙へ撤退したところで終わってしまいます。
本来であればここからソロモン、アバオアクーと転戦し大盛り上がりになったのだと思います。
実際は唐突に最終ページに主人公が搭乗したゲルググの残骸が寂しく描かれ、「彼の安否についての記録は確認されていない」という一文で締めくくられます。

小学生当時はこの終わり方がすごく切なくて、しばらく「MS戦記ロス」になったのを覚えています。
だいぶ経ってから、無事生きていてこの後も逆シャアの時代まで永く戦い続けている事を知りました。
今になって穿った見方をすれば「せっかく掘り下げたキャラだし、他の作品でも使い回せるかも」という思惑でとりあえず生死不明にしておいたんじゃ、とか考えてしまいます。
そういう考えが頭に浮かんだ時点で、心に残る切なさなんて微塵もありませんね。
子供の頃は純情だからこそ、強烈な思い出が多いんでしょうね。
この近藤版ジムに近しいテイストである、リアルタイプジムのカラーリングは必然的に好みです。
数年前HGUCで一部の機種がリアルタイプのリバイバルキットで出たので、いつかジムも出てくれる日を夢見ています。

もう少し大きくなった中学生になった時も、ジム愛を大いに刺激された出来事がありました。
以前の記事でも書いた富士急ハイランドのガンダム・ザ・ライドです。

ここに出てきたジムも悶絶するほどカッコよかったです。

ほぼMGのVer1.0造形のはずなので、入手して当時の私の工作技術では再現できなかったこの2機を再現したいです。

しかし旧いキットで永らく再販掛かっていないようで、こっちでは全然売っていません。。
キットとザ・ライドの設定資料集を入手でき次第、取り掛かりたいキットのひとつです。
そんな訳で、私のジム性癖は完全にリアル系ミリタリーテイストなのです。
そもそもガンやミリタリー好きになったのも、こういうミリタリーテイストのガンダム作品の影響が大きかったと思います。
もちろん80~90年代を代表する戦争映画やアクション映画、あとはこち亀からも多大な影響を受けていますが。
そろそろキットの話に戻します。
バンダイはあと胸部さえ新規造形すれば、他のジムキットの金型流用で素ジムをキット化出来るはずです。
おそらくちょっと待っていれば公式キットとして出てくると思いますが、我慢できませんでした(笑)
ただ「絶対出るだろ!」と思ったキットが意外と出なかったりするんですよね。。
(MG旧ザクVer2.0が待てど暮らせど未だに出ていないのは非常に残念です)
切った貼ったの改造をしたのは胸部の1パーツのみです。
ナイトシーカーの表面部を切り取り、ガンダムのコックピットを削り擦り合わせて接着、隙間をパテで埋めました。


同系列キットなので面の角度や広さ、幅等全て同寸だったので簡単でした。
コックピット以外もガンダムの胸部とジム系胸部(カスタム系ジムではなく、ジムキャノン胸部)とはディテールが違いました。
私の腕では細かくやっていくとドツボに嵌りそうだったので、目立つ首両横のショルダーマグナムとバルカン部を削り落とすのみで妥協しました。
オリジンガンダムは首の両横にバルカンとショルダーマグナムという装備がついています。
これらはいかにも試作機的な贅沢な装備で、量産型のジムでは当然オミットされただろうと想像し、削り取りました。

ラインマークや各種数字マーキングは特に何も設定は考えず、リアルタイプジムの絵と説明書の作例を眺めながら、手持ちのデカールを思うままにペタペタいきました。

今回、2度心が折れかける失敗をしました。
ひとつはラインマークです。
マスキングテープでマスクして塗装しましたが、テープの質が悪く(スーパーでひと巻15円!)、線が細く貼り付け面積も小さかったので貼り付け面に隙間ができてしまい、非常に汚くなってしまいました。

白と赤の塗料で筆塗である程度はリカバリーできましたが、ガタガタの線を見れば見る程目を背けたくなり、ここで一度心が折れかけました(笑)
最終的にはがっつりウェザリングして、個人的にはなんとか見るに堪えるレベルにまでは誤魔化せたと思います。
次に基本塗装、デカール貼りまで終わった後のトップコート塗装で大失敗をしました。
デカール貼り終わる頃にはかなり出来上がって来ていて、早く完成形を見たくて加速度的に気がはやってしまいます。
トップコート塗装は失敗すると誤魔化しが非常に難しいので、失敗しないよう万全の環境が整った時にやるべきなのは良く理解しています。
分かってはいるのですが、飲み会でしこたま飲んで酔っぱらって帰って来た日に、つい我慢できずやってしまいました。
悪い事に雨上がり直後だったので湿気が高く、塗り方も雑で見事に盛大に白化してしまいました。

これは「かぶり」といいます。
塗料を塗布した際、溶剤が蒸発する際に気化熱によってパーツが冷えます。
湿度が高いとこの時生乾きの塗面が結露し、水滴と混ざった状態で乾燥して白化してしまいます。
単純に塗料の攪拌不足で艶消し剤がダマになっていたり、厚塗りし過ぎた場合も時も同じように白く濁ってしまうようです。
あとはウエザリング工程を残すのみの所で、本気で心が折れかけました。
今回たまたま白い部分が多い仕様で本当に助かりました。
白被りが赤やグレーの部分は塗り直したり、番手の高い紙やすりを慎重に当て、クリア層のみ削り落とす等して何とかリカバリーしました。
暗色が基調だったら、一度塗膜をある程度削った上で塗装からやり直しになるところでした。
プラモで焦りは本当に禁物ですね。
小学生の頃から自分に言い聞かせ続けてはいるのですが、まだ直りません(苦笑)
最近は同時に2つのキットに仕掛かる事で、片方が乾燥等で進められない間はもう一方を進めて気を紛らわしていましたが、今回はこのジムしか仕掛かっていませんでした。
自制心をもっと鍛えなければいけませんね。
以前製作した、同シリーズのジムスナイパーカスタムと共演です。

スナカスは少数生産のエース向け機体です。
カラーリングや武装からも、特殊部隊といった設定が似合います。
一方、ジムは一般部隊感丸出しです。
ミリフォトでも特殊部隊と一般部隊が一緒に映っていると、特殊部隊の特殊感がより際立ちますよね。
敢えて不釣り合いな2体をこうして並べるのも、戦場のリアル感が出ていいかなと思います。
スナカスが登場したのは一年戦争末期なので、ア・バオア・クー決戦時の一コマといったところでしょうか。

ジオン軍にはキマイラ隊のような少数精鋭の遊撃部隊が組織されていました。

旧日本海軍も新鋭機とエースパイロットを集めた第343海軍航空隊を組織し、戦争末期の本土防衛で活躍しましたよね。
キマイラ隊を見るに、そんな感じの用兵思想が大戦末期のジオン軍にもあったのではないかなと想像しています。
余談ですが343航空隊を題材にした映画「太平洋の翼」は、旧い映画ですがストーリーも特撮もなかなか見ごたえがあり、面白い映画だったと記憶しています。

円谷英二特撮、三船敏郎や加山雄三や渥美清まで出てくる超豪華な映画です。
アマプラ等でも見られるので、興味ある方は是非。
ジオンのエース部隊の攻撃によって連邦軍の前線が一部崩壊し、そこの火消しに派遣されたのがこのスナカスの特殊部隊といったところでしょうか。
隊列を再編中のジムに状況を聞いている、といったイメージです。
せめてもう1体くらい同じジムがいればもっと雰囲気出せそうですが、かなりコスト効率の悪いニコイチなのでもうやりたくありません(苦笑)
おとなしく公式で素ジムが出る日を待とうと思います。
もしくは写真合成で複製ですかね。
オリジン系連邦MSはカッコいいんですが、ジム系もガンダム系も、基本どれも構造が同じなので変わり映えが無く、作っていて飽きてきます。
なので、そろそろ同じオリジン系列のガンキャあたりに手を出そうかと思っています。

なかなか設定の練り甲斐がありそうなキットなので、調達前から色々想像が膨らみます。
お読みいただきありがとうございました。
なかなかハードコアなゲーム過ぎて普通のガンダムファンはとっつき難かったでしょうね(もちろん俺は好きでしたが)
隠密任務のみマニングの旧ザクが活躍しますが。
大人になって改めてやった今だからこそ、このゲームのスルメ要素を堪能できてます。
稀に見る完成度のガンダムゲーだと思います。
PS5で続編出てくれたら最高ですね!
ジオニックフロントは弟が持っていたのですが、いつもオープニングだけ見て中身は弟任せでした^ ^;
ナイトシーカーとガンダムのニコイチでカッコいいジムが手に入るんですね…!昔、MGver1.0のジムを素組みで作り、ジムらしからぬスマートさに惚れ惚れしたのを覚えています。
オリジンガンキャノンで「老兵いまだ消えず」みたいなのを作りたいなと考えていました。次回作も楽しみにしています!
343空の活躍を検証した「源田の剣」という本をちょうど読んでいるのですが、精鋭部隊が血みどろの戦いを繰り広げている様子が生々しいのと同時に、何故かザクのプラモを作りたい衝動にかられています。
ジオフロはオープニングだけでも後世に語り継がれるべき名作だと思います。
まあ主人公機のガンダム潰してまでノーマルジム欲しい人は稀ですよね(笑)
MG ver1.0のジムはジム史上最高のイケメンだと思います。
イケメン過ぎた故賛否両論でしたが、私も好きです。
ガンキャは本日ちょうど納品しましたので、近い内に出来上がると思います。
343航空隊の本を今読んでおられるとは、すごい偶然ですね!
旧日本軍の航空機とザクは立ち位置的に多くの共通点がありますからね。