陸戦高機動改修型ザク

先日から約20年振りに遊んでいたジオニックフロントですが、無事全59ミッションSランク取得が終わりました。


達成すると、全てのシミュレータミッションで全てのキャラクターと全てのMSが自由に使えるようになります。
アムロのガンダムとシャアのザクとラルのグフを一緒に出撃させる、なんてことが可能になります。

そんな夢のコラボ部隊を編成し1、2回遊んだところで満足し、ジオニックフロントはめでたくお役御免となりました。
100円で10時間以上は楽しませてもらったので、まあコスパいい遊びでした。
次は久々に連邦VSジオン(連ジ)あたりを遊ぼうかなと思います。


これも高校生の頃発売日に買った記憶があります。
ちょうど発売日が中間テストの前日でしたが我慢できず数時間宇宙世紀に滞在し、次の日のテストがボロボロになったのは苦い思い出です(笑)
こっちで中古で100円で入手しました。
連ジはちょうど私が中学生の時にアーケードで稼働開始し、中高通じて続編のDX、Z、ZDXと、部活の無い日はゲーセンに通いつめひたすら対戦に明け暮れていました。

カプコンが開発しただけあり当たり判定の絶妙さや隙の出方等、格ゲー的な駆け引き要素が秀逸で、ある意味ではガンダムゲームの頂点だと思います。
その後もVSシリーズは人気コンテンツとして長く続きますが、私はZ DXまでで引退しました。
2対2での対人対戦がメインコンテンツですが、今のようにネット対戦は普及しておらず、4人が筐体を挟んで向かい合って対戦します。
見知らぬ人同士がリアルで顔を向かい合わせて対戦するのは、ネットには無い緊張感がありました(笑)
(実際熱くなると、大声で挑発したり怒声を浴びせられる事は結構ありました)
人気がある頃はどこのゲーセンも一番目立つ所に設置してあり、常時人だかりが出来ていました。
私の通っていた学校の制服は学ランではなく特徴的だったので、一目で識別できました。
また私&いつも一緒に組んでプレイしていた友人二人とも坊主頭で、5~10連勝を当たり前のようにしていたので、いくつかのゲーセンではちょっとした有名人でした。
全盛期は「〇〇高の坊主コンビは上手い」と、風の噂を聞いてはいい気になったものでした(笑)
ひと昔前のゲーセンは基本喫煙し放題でしたので、私自身は人生通じて一本も吸った事がありませんが制服はタバコ臭かったです。
一言も「吸ってるのか?」と聞かれた事は無かったですが、陰で親はさぞ心配していたんだろうなと、自らが親になった今となっては余計な心配を掛けて申し訳なかったと思っています(苦笑)
きっと部屋とかカバンをこっそり物色して、ライターさえ出てこなくて首を傾げてたんだと思います(笑)
今PS2で連ジをやっても、高度な駆け引きなんて一切出来ないCPU相手としかできませんのですぐに飽きると思いますが、一通り遊んで昔を懐かしもうと思います。
では本題に入ります。
オリジンHG高機動試験型ザクをベースに、陸戦用の現地改修機を妄想設定満載で製作しました。

ドムが実戦配備された当初、まだ数が不足している時期に部隊補強の為にドムの戦闘運用速度に追従できるよう現地改修された、という設定のザクです。
ドムと同様ホバー移動するので、まんま「ホバーザク」と名付けてあげました。
高機動試験型ザク(所謂アイナザク)はデザインは好きなのですが、公式設定上アイナの搭乗した1機しか存在せず、正史に矛盾しないオラ設定ができる余地が限りなく少ないのが個人的に辛いです。
以前にも書きましたが、ガンダム界隈には「オラ設定」という概念が定着しています。
「ぼくのかんがえた~」的な、個人個人の自由に想像した設定を基に、ガンプラ等の二次創作を行う行為です。
そしてオラ設定の振れ幅は十人十色です。
私自身のオラ設定のルールというか、基準は下記の通りです。
・既存の公式設定をなるべく絡め、繋がりを出す
・公式設定に対し可能な限り矛盾が無いようにする
・自分の把握している一般知識(自然法則や科学技術、ミリタリー知識等)的に「さすがにこれは無いな」とはならないようにする
今回で言うと高機動試験型ザクそのもので作ってしまうと、08小隊劇中の1話で撃破されてしまうので非常にオラ設定の余地が少ないです。
劇中仕様から色や装備を変えたり激しいウェザリングを施したいと思ったら、せいぜい「実は他にも複数機作られていた」くらいしか思いつきません。
この安直な「実はもっと機数作られていた」手法は公式設定もしばしばやっていて、ファンからは冷笑や反感を買うケースが多いです。
(プロトタイプドムが実は2機以上作られていてドムキャノンに改造された、等々)
私自身もこの「実はもっといた」設定は安易過ぎると思い、なるべく使いたくないです。
そこで、同じようなデザインで自由に妄想ができ、かつがっつり地上汚れが施せる機体が欲しくてでっちあげた次第です。

グフやドム、水陸両用MS等、様々な機体の試験の舞台であったキャリフォルニアベースには各種試作品パーツの在庫が豊富で、それらを活用してこしらえたという設定にしました。
なので脚以外はベース機体の量産型ザクのカラーで、脚はプロトタイプドムをイメージした試作機カラーです。
量産カラーは好みの問題でオリジン系ではなく正史系イメージで塗りました。
アイナザクとの大きな違いは、腰部が通常のザクのままなのとバックパックです。
アイナザク

ホバーザク

脚部は高機動試験型ザクから持ってきたので、オリジンのドム試作実験機とは微妙に形状が違いますが、試作品はいくつもパターンがあったと想像し自分の中でセーフとしました。
公式設定では、ドムのホバリング動力は各脚に搭載されている熱核ジェットエンジンから生み出されます。
しかしザクよりも脚部重量が大幅に増加し、ザクのジェネレータでは交換後の脚部を制御しきれないと考えました。
また、機体の推進は主に背面と脚部のスラスター頼みの為、ザクそのままのバックパックでは十分な推力が得られず、しかも航続距離も非常に短くなってしまいます。
そこで、補助ジェネレータと強化推進機、及び大型推進剤タンクを搭載したバックパックに換装した、という設定にしました。

開戦当初、高機動型ザクのバックパックの地上転用を検証する為に持ってきていた試験品をベースに改修したという設定です(オリジン世界では、ルウム戦役で既に高機動型ザクが実戦配備されていましたのでアリかと)。
HGUCの高機動型ザクのバックパックが家に転がっていたので、利用する為に都合の良い設定を妄想した次第です(笑)
HGUCの高機動型ザクのバックパックを使い、両側の整流版をカットしたり宙間姿勢制御用っぽいサブスラスターを削り取ったり、着艦フック?牽引用?の天面の取っ手を削り取ったりと、宇宙用っぽいディテールを省いて陸戦用っぽくしました。
さらにヒートサーベルラックを増設しました。
動力パイプはHGUC高機動型ザクの物をカットし、折り曲げ部の切り欠きをパテで埋めました(かなりやっつけで雑なのは反省点です)。
バックパックの補助ジェネレータのおかげで出力に余裕が出たので、ザク標準のヒートホークではなくドムと同型のヒートサーベルを装備しています。

しかしザクのアクチュエータではフルサイズのサーベルは取り回しが難しく、補助ジェネレータの余剰出力では発熱温度も不十分だったので、刀身を通常の3分の2程度に短縮し取り回し向上&省エネ化により実用に耐える発熱温度の確保を図っています。
主に高速移動での一撃離脱戦法で運用していたので、軽量化&右腕の武装取りまわし向上の為に右肩のシールドは外し、代わりに基地在庫の旧ザク用の肩アーマーを取り付けました。
右肩はオリジン高機動試験型ザクの物、左肩はHGUC高機動型ザクの物です。

シールドはおそらくムクの鋼板ではなく、セラミックスや繊維配合樹脂が空間を空けて積層されたような軽量構造だとは思いますが、あの大きさなのでそれなりに重いでしょうし、武装がぶつかって邪魔だったと思います。
グフ以降の後継機種は肩にシールド付けている機種は悉くありませんので、やはり重力下の対MS戦では使い勝手が悪かったのだと思われます。
ただ、逆にザクの先輩である旧ザクにも無かったことを考えると、宇宙空間での対艦戦では効果的な装備だったと考えると辻褄があってくるかもしれないですね。
元々ザクはミノフスキー粒子散布によって遠距離での精密射撃兵器を無効化し、接近戦で目視による対艦攻撃を仕掛けるというコンセプトだったはずです。
そう考えると、敵艦隊へ肉薄時の戦術柔軟性向上や経戦能力維持の観点から、HGUCキットやオリジンOVAで出てくるバズーカ弾倉や武器のラックと考えると自然かもしれませんね。


宇宙空間であれば地球に比べて、右腕の質量が増大しても戦闘行動に影響が出にくい?と思いますし。
様々な機体が開発、実験されていたキャリフォルニアベースにはジオニック社やツィマッド社等、ジオン系MSメーカーの開発関係者も常駐していたと考えます。
しかしメーカーが技術支援したとはいえ、まともな設計及び検証期間も無く現地の有りもので急ごしらえしたので、アンバランスで非常にピーキーな操縦条件の機体だったと想像しました。
その為歴戦のベテランパイロットが搭乗している設定とし、その演出として指揮官機の印である頭部ブレードアンテナを装備、スパイクアーマーに記した階級章は大尉にしました。
ブレードアンテナはオリジン形状がイマイチに感じたので、HGUC高機動型ザクから持ってきました。

パイロットは戦前に士官学校でMS操縦とMS戦術を学び、開戦時の階級は中尉。
ルウム戦役ではMS小隊長をつとめ、その後第二次降下作戦に従軍、西海岸攻略戦の功績を以て大尉に昇格したベテラン士官、といったイメージです。
ドム中心に編成されたキャリフォルニアベース所属のMS中隊を指揮し、ドムの突撃の側面援護や陽動、本隊と分離して奇襲攻撃等、高いMS操縦技量と判断力が必要な任務をこなす実戦経験豊富な指揮官です。
人的資源の乏しいジオン軍にとっては何よりも貴重な存在ですね。
ドムは操縦にクセこそありますが完成された機体だった為、ある程度経験を積んだパイロットであれば容易に機種転換できましたが、本機は熟練した操縦技術が必要なため、新鋭機ではない現地改修機ですが乗りこなせる中隊長が乗っていたという脳内設定です。
ガンダム界では隊長機が僚機より旧型の機体に乗っているケースがしばしばあり、個人的にはかなり好きなシチュエーションです。
(ランバラルの旧ザク、トップの旧ザク、ゲラートの旧ザク、ビッターのF2ザク等)
オリジン系キット可動はどれも抜群で、数年前のHGUCキットではとても出来ないポーズが出来て楽しいです。
いかにも滑走している重心配置にしても接地できて倒れなくて素晴らしいです。


旧いキットを作った後に最新ノウハウが凝縮されたオリジンキットを作ると、ガンプラの進化をひしひしと感じます。
1/144スケールはスペースが無く肉厚が取れず、強度を確保するのが非常に難しいと思います。
昔に比べたら設定画の時点でかなりプラモ化を想定したデザインになっているとは思いますが、様々な制約がある中で小学生~50過ぎのリアルタイム世代おじさんまで、誰でも作れて満足させる商品を次々と創り出すのは並大抵のことでは無いと思います。
文化的にも技術的にも日本の誇れる製品だと思います。
モノアイはレールをくり抜き、ビルダーズパーツのMSサイトレンズを嵌め込み、裏側にキット付属のホイルシールの銀色部をあてがいました。

私の中でこの工作が1/144キットのモノアイ改造の基本になりました。
MSサイトレンズはモールドがあったり中央に窪みがあったりするので、いかにも「カメラ感」が出ていい感じだと個人的には思っています。
シュツルムファウストと持ち手はHGUCの地上戦セットのザク手首を流用しています。


HGUC量産型ザクをメインに、各種武装や歩兵、ワッパ、61式戦車が付属する楽しいセットです。
中でも61式戦車が物凄い完成度で隠れた名品です。
しかも2両付属するのも嬉しいところです。

そろそろ陸戦型ガンダム&ジムに手を出そうと思っているので、その時にこの61式戦車も仕上げようと思います。
(違うセットに入っているホバートラックも絶対欲しくなりますね。。)
今回のザクはキャリフォルニアベース所属、つまり北米戦線で戦ったMSという設定にしたので、よく作っているアフリカ戦線MSとは少し違う色で汚してみました。

オリジンザクはモールドが細かくウェザリングし甲斐がありますね。
見違える程カッコよくなります。
具体的にはクレオスのグランドブラウンでスミ入れ→同グレイッシュブラウン+グランドブラウン少量で全体ウォッシング→タミヤエナメルのクロムシルバーでドライブラシ&チッピングを入れました。
いつもは手抜きでスミ入れとウォッシングを同じ工程で一緒に済ませていますが、今回は別工程で別の色でやってみました。
乾燥にプラス1日掛かりますが、待つ分の恩恵はあるなと思いました。
スミ入れ色とウォッシング色とちょっと違うだけで結構情報量が増えるものだなと、いい勉強になりました。
キットは元が優秀な構造なので、基本工作は前腕、胴体、肩アーマー、肩部の合わせ目消し、ゲート&パーティングライン処理したくらいです。
オリジンザクの前腕合わせ目は消さない作例が多い印象ですが、個人的にはモールドと取るにはデザイン上どうも気持ち悪くてしかも結構目立つので、少し手間ですが肘関節を後ハメ加工して毎回消すようにしています。

個人的にはどんなに塗りやウェザリングが上手でも、明らかに目立つ部分の合わせ目すら消していないと一気に興醒めしてしまいます(ザクのスパイクアーマーの前後分割線など)。
MSは実在しないので、製造手法は実在の工業製品等を参考にしたあくまで想像になるので明確な答えはありません。
しかし戦車模型等と同様、実在したら明らかにおかしい「プラモ然」とした要素は極力排除すべきだというのが持論です。
ちなみに実物大のガンダムが日本の各地に建っていますが、あれもあくまで「実物大の模型」なので、もし中身のある兵器として考えたら全然違う作り方になるはずなので、製造過程を見ても「プラモをリアルに仕上げる」為の参考にはなりづらいです。
でもあの大きさの立像を作る工程は非常に知的好奇心を刺激されますよね。
以前お台場にいた初代ガンダムの製作過程が下記ブログ記事で見られます。
http://laniusbucephalus.blog49.fc2.com/blog-entry-156.html
もうすぐオープンの横浜の「歩くガンダム」も非常に楽しみですね!

個人的にはそろそろどこかにザクを建立してくれてもいいのにと思いますが、ザクだとミリタリー感出過ぎてNGなんですかね。。
以前作ったオリジン旧ザク(頭はHGUC)と並べてみました。

オリジンザクは脚太腕細ミニスカートの体型バランスに違和感を感じ、更にしばしば「オリジン時空」として正史とはパラレルワールド扱いされる印象があり、HGUCキット等と並べるのは個人的に気が引けてちょっと敬遠していましたが、今回の製作を通してカッコよさを見直しました。
こんなオラ設定の変化球ではなく、ちゃんとしたザクを丁寧にストレートで作ってみたくなりました。
最後に余談ですが、漫画0083 REBELLIONではジオン残党のキンバライト基地所属機の中にドムトローペンの脚を着けたF2ザクが登場します。

同じようなコンセプトですごくシンパシーを感じました(笑)
ただビッター少将の乗機はちょっと悪趣味が過ぎ、OVA版そのままのロケットブースターF2ザクを出してくれればなと思いましたが(苦笑)
お読みいただきありがとうございました。