MG 旧ザク
今「午前10時の映画祭」でザ・ロックが上映しているようですね。
小学生の頃、金曜ロードショーの初回放送を見た時に衝撃を受けました。
ハメル准将が葉巻吸って指輪外して墓参り行くまでのオープニングと、シャワー室でモーションセンサー反応してからのおでこに一発までのシーンはVHSが擦り切れるまで何度も観ました。
完全に頭に刷り込まれているので、この日テレ版の吹き替えしか受け付けない体になってしまいました(笑)
金曜ロードショーでドハマりした時、もうこの映画を劇場で観る事はできないことを心底悔しく思いました。
まさかよりによってこのタイミングでリバイバル上映されるとは、またもや非常に悔しいです(現在中国在住の為)。
来年帰任予定なので、ショーン・コネリーにはあと1年長生きしてほしかったです(苦笑)
次ザ・ロックがまた映画館でかかるのはエド・ハリスの時でしょうかね(不謹慎)。
ちなみにスターウォーズ特別編も同じく小学生の頃劇場公開時に観られず、すごく悔しい思いをしました。
最寄りの駅前の映画館ではやっておらず、電車で錦糸町の楽天地まで行かなくてはならず、親が面倒くさがって連れて行ってくれませんでした。
これも数年前にEP1から順次3Dにリメイクして公開!となって狂喜乱舞したのですが、なんと一番見る価値のないEP1上映後にディズニーに権利を買収され打ち切り(正確には「凍結」)という、ぬか喜びも甚だしい憂き目を見ました。
あとはこれも小学生の時ですがプライベートライアンを友人と観に行く約束をし、当日映画館の前まで来たところで、友人の母親に「残酷な映画だからやっぱり観ちゃダメ」と言われて観られなかった事も、思い出すと昨日の事のように悔しさが胸に湧き上がってきます。
友人と私に教育上悪影響だと思って親心で止めてくれたにもかかわらず、今こうして立派なミリオタに育っているのは皮肉としか言いようがありませんね(笑)
子供がもう既に好きなモノを、親が力ずくで抑制するのは悪手でしかないという事をこの出来事から身をもって学べました。
映画館に纏わる思い出はまだまだ沢山ありますが、昨今は業界が目に見えて萎んでいるように感じられ、自分の子供が物心つく頃には「過去のコンテンツ」になってしまっているかもしれないと思うと一抹の寂しさを感じます。
その代わり新たな世代は新たなコンテンツで様々な思い出を作るのでしょう。
そうやって時代は進んでいくんですね。
とにかく自分の子供と一緒に映画館に行くのは夢ですので、映画館がオワコンになってしまう前にたくさん連れ出そうと思います。
前置きが長くなりましたが、そろそろ本題に入ります。
3年ほど前、日本でMG旧ザクが中古未組立品で安く売っていたのでとりあえず買って積んで置いたのですが、この前帰国したついでにこちらに持ってきて組み上げました。
ランバ・ラル専用機を一般機カラーに塗り替えています。
ランナー付きのままだと嵩張るので、日本で部品切り出し&合わせ目接着しておき運搬し、中国で14日間隔離中に紙やすりでしこしこと合わせ目消しておりました(笑)
手を入れたのはモノアイくらいで、後は丁寧に合わせ目消したり塗装しただけです。
20年以上前の古い作りのキットですが、今見ても非常にカッコイイです。
やっぱり旧ザクは一番好きなモビルスーツです。
このキットでひとつだけ気になるのは、商売上仕方ないと思いますが設定上は「旧ザク→ザクⅡ」の開発順ですが、キットは「ザクⅡ→旧ザク」の順で発売したことによる設計流用です。
つまり設定とは真逆でザクⅡがベースの設計になっており、当然のことながら極力部品は流用となります。
なので腿の側面やバックパックの側面等に「動力パイプの名残り」が垣間見え、「旧ザクなのにザクⅡありき感」という、設定上は矛盾しているディテールがあります。
ただ、最近になって旧ザクの先代のブグ、さらにその先輩のヴァッフの存在がオリジンのアニメ版で設定されました。
ヴァッフ
ブグ
この2機は動力パイプが露出しています。
パイプを出すことで流体パルスシステム(現実で言う油圧システムみたいな物)の効率を上げられ、運動性をUPできるという設定が明示されました。
また、内部スペースも確保され拡張性も高められるというメリットも挙げられています。
露出させるデメリットとしては抗堪性の低下が挙げられています。
コストと抗堪性を優先し旧ザクが量産採用されたが、運用してみたらやはり運動性と拡張性がもっと必要という結論となり、ザクⅡではまた動力パイプが外に出た、というのがオリジン界の開発経緯のようです
後付け設定にしては整合性取れている方かなと思います。
ガンダムはこのような後付け設定の積み重ねで今の緻密で広大な世界観がありますが、最初の最初はどこまで設定されていたのか?知りたいものです。
ちなみにブグという名称ですが、ガンダム黒歴史筆頭である「Gセイバー」で既に20年以上前に使われています。
Gセイバーの時代設定は1年戦争の100年以上後の話ですので、もちろん機体設定としては完全に別物です。
ほぼ「なかったこと扱い」の本作ですが、ちゃんと公式に存在するガンダム作品なわけで、ブグという名前が被っているのは中の人だって絶対把握していたはずです。
なのになぜわざわざ同じ名前にしたのか?非常に気になります。
何はともあれMG旧ザクが発売された時はどうか知りませんが、今はオリジン時空ですが公式で上記のような開発経緯設定がありますので、ザクⅠ開発時に既に動力パイプを外に出す仕様も考えられており、容易にコンバートできるよう設計されていたと考えれば一応脳内補完できます。
動力パイプ匂わせディテールは無い方が絶対いいですが、埋めるのも地味に面倒なのでキットのまま組みました。
まあ、このキットにしろオリジンHGキットにしろ、旧ザクを新規金型を起こして立体化してくれている時点で御の字ですね。
塗装は今回自分の中でベストな「旧ザク色」に出会えました。
クレオスのガンプラ向けスプレー塗料の「MSディープグリーン」と「MSライトブルー」です。
アニメの設定カラーだけどミリタリー感も損なわない、良い塩梅に落ち着いた色合いだと思います。
工程は下記です。
基本的な事しかしていませんが、ひとつひとつをいつも以上に丁寧な作業を心がけました。
1.各部品組み立て、表面処理(#400→#800)、グレーサフ(#1200)
2.基本塗装(ラッカースプレー)
3.部分塗装(エナメル塗料筆塗)
4.デカール貼り
5.スミ入れ(クレオスウェザリングカラーグランドブラウン)
6.トップコート
7.ウォッシング(クレオスウェザリングカラーグレイッシュブラウン+サンディウォッシュブレンド)
8.トップコート
9.ドライブラシ(エナメル塗料金属色)
いつもは手間を省くためにスミ入れとウォッシングを同色で同時にやってしまうのですが、今回は違う色で2工程に分けたのでより深みが出せました。
最後にトップコートするとドライブラシの金属感が削がれてしまうので、今回はウォッシング後にトップコートを吹き全体の印象を一旦馴染ませた上で、ドライブラシでアクセント付けとしてみました。
最後にトップコートしないと塗膜強度は落ちますが、このキットはグリグリ動かして楽しむ向きでは無いので今回は質感を優先しました。
可動に関してはヒジもヒザもいっちょ前に二重関節のくせして全然動きません。
この二重関節のおかげで「ガワラ肘」が出来るのは素晴らしいですが。
足首はお気持ち程度しか動かない始末です。
腰に関節は無く、胴体一体です。
キットが出た時期を考えればまあ及第点と言えるでしょうが、現在の脅威の可動範囲のガンプラ達と比べると残念と言わざるを得ませんね。
ただ、可動の不自由さを差し引いても立ち姿のキマり具合は現在のキットにヒケを取らないカッコよさだと思います。
最近のザクキットに比べると頭でっかちで胴がグラマーで足に対して短く、足の甲が高くて膝が大きくスネが短く、全体的に角ばっていてモールド入りまくりです。
このミリタリー感のあるメカメカしさが私的には超ストライクです。
1/144では08小隊版のHGザクがほぼ同じ特徴ですよね。
以前作ったHG08ザクは色々改造して可動を拡大しましたが、普通に立ち姿固定でもう一体作りたくなってきました。
でも中々再販はされなさそうですし、いつ手に入ることやらですね。
昨年12月からガンプラの工場が拡大し、生産能力が1.5倍になったとの事なので、特にマイナーキットの慢性的な品薄感が少しでも解消されてくるといいですね。
肩アーマーの鉄球のような丸さは特筆すべき美しさだと思います。
最近のザクはこれも可動構造の都合だと思いますが、ちょっと横に長過ぎるキットが多い印象があります。
まあ兵器の装甲なのでまん丸である必要性は無いわけですが、やはり歪な形よりきれいに丸い方が造形的な美しさを感じます。
ちなみにHGUCリバイブシャアザクの肩アーマーは丸みも大きさもいい感じだなと思います。
スパイクがちょっと短小で先端丸め過ぎなのは好みじゃないですが。
武装はとりあえずキット付属の120mmを持たせました(他は合わせ目消し途中で放置)。
マガジンは2個キットに付属しています。
小学生の頃初めてMGザクⅡを作った時に、マガジンが外せて腰に下げられる機構にものすごく感動したのを覚えています。
付属の105mmはちょっと小さく迫力に欠ける印象なので、より大きい旧キットの物を入手して持たせてあげたいところです。
ヒートホークはF2ザクの物です(ラル機付属の大型ヒートホークは派手でイマイチ好きになれなかったので。)
ヒートホークは腰の横に下げるのが一般的ですが、どう考えても邪魔くさそうですよね。
今回のような腰背面も、しゃがんだりした時に干渉しそうですし。
マウントもF2ザクの物で、基部を旧ザクに合わせる為プラ棒で新造し、MMP-78用の対空マガジンホルダーは削り取りシンプルにしました。
頭部の後ハメ化は少しだけ工夫がいりました。
頭部外装を左右貼り合わせる必要があるので、下から内部パーツが入るようくり抜きます。
そうすると首関節のPC基部を切除する事になるので、内部パーツ下部にプラサポで基部を接着しPCを固定しました。
見えない部分の細かい改造ですが、こういう所が狙い通りに上手くできるとすごく気持ちいいです。
モノアイはMSサイトレンズの中にメタリックピンクの反射シートを貼ったものをモノアイ基部パーツに接着しました。
大きさも個人的にはバッチリで気に入りました。
モノアイカバーは着けていませんので、後頭部の操作ノッチは切り飛ばし、モノアイ可動は細い棒等で直接動かします。
MSサイトレンズは細かいディテールが入っているので、今回のようなハイディテールな初期MGキットにはよくマッチすると思います。
逆にディテール少な目のキットには、WAVEのフラットバーニア等のシンプルなパーツの方が合う気がします。
やっぱりザクは何体作っても楽しいです。
現在進行形で3体のザクキットが仕掛かり中で、さらに2体構想中です。
昨年6月からガンプラ復帰して25体弱作ってきましたが、振り返るとまだ1体も「ガンダム」と名の付くキットを組んでいない事に気づきました(笑)
作ったキットはザク、グフ、ドム、ジム系列が9割を占めています。
GUNSTAというガンプラ専用SNSで一覧見られますので、もしよろしければ下記URLご覧ください。
https://gumpla.jp/author/4039
各機種が派生バリエーション豊富とはいえ、自分でもよく飽きないなと思います。
そろそろゲルググも仲間に入れてあげようと思います。
暑くなったらジオン水泳部一気組みとかも楽しそうですね。
という訳で、まだまだガンダムの出番は無さそうです(笑)
お読みいただきありがとうございました。