カート式水弾ショットガン レビュー

先週末に、1年暮らしたホテルからマンションに引っ越ししました。
本社が規定しているセキュリティ基準を満たす物件となると、この地域では高所得者が住むファミリー向けの物件しかありませんでした。
なので一人暮らしでは完全に持て余す広さです。
間取りで言うと、3LDKの2バスルームといったところです(笑)
高層階(28階)かつ周りに高い建物がないので、ベランダは中々の眺めです。
一度は高層マンションに住んでみたいと思っていましたが、まさか中国で叶うとは思いませんでした。
1階に下りればコンビニや飲食店やスーパーがすぐそこで、好立地です。
家賃は家具一式付いた状態で、日本円で10万円ちょうどくらいです。
こちらではマンションの各部屋毎にオーナーがおり、不動産屋の仲介でオーナーを紹介してもらい、オーナーと直接契約します。
契約成立すると、不動産屋は紹介料を払い切りでオーナーから得るという仕組みです。
日本人は部屋をとても大切に綺麗に使うと評判のようで、オーナーにとっては有難い客のようです。
なので中国人相手よりも家賃設定を下げて提示するオーナーが多いようです。
家賃はもちろん、光熱費もネット料金も全て会社持ちですので、節約的な事は一切考えず生活できます。
このあたりは海外赴任してきて良かったなと思える点です。
コロナの影響で世界的に情勢が厳しくなってきますが、新しい住まいで心機一転頑張ろうと思います。
引っ越しも無事成功したので、先日調べた中国トイガンを早速一丁入手してみました。
先日の記事「中国トイガン市場調査」
調べた中で一番気になった、排莢式エアコッキングショットガン「XM1014」です。




日本のBB弾に代わり、中国で一般的な「水弾」を3発同時に発射します。
ベネリM3とM4をMIXさせたような外観です。
日本でもCYMAが「CM373」として全く同じような造形のエアコッキングショットガンを出していますね。

SAIカスタムっぽいカラーリングです。
カラーリングは趣味ではありませんが、造形的には中々いい線いってそうなのと、日本で見たことが無い「排莢式エアコッキングショットガン」というギミックに惹かれました。
シェル20発、水弾2000発セットで日本円で5000円弱でした。
長物としてはかなり安く感じますね。
今回、大手通販サイト「京東(ジンドン)」で買ってみました。
手続きはamazon等と同じような感じで、支払いはネット上でウィチャットペイで楽ちんです。
購入完了後、わずか1日で届きました。
今はコロナ対策もあるようで基本玄関口まで荷物を持ってこず、マンションの1階ロビーで保安員が受け取りサインして、居住区自動ドア前に雑然と置かれています。

ここから持っていく時に特にチェックも無く、ご自由にどうぞ状態です(笑)
小さい物なら宅配ロッカーでやり取りできるので安心ですが、高額な物をこうやって置かれるのはちょっと心配ですね。
まあ一応警備員が常駐しており、家賃相場から住民も比較的民度高めの人しかいないようなので、特に盗難トラブル等は起きないのでしょう。
ちなみに中国は宅配ロッカーもかなり普及していて、受取人不在で再配達となる配達負荷ロスを極力減らしているようです。

日本だとコンビニ受け取りに近いです。
コンビニが無くても、ちょっとしたスペースに無人で設置できるのでより手軽ですね。
ちなみに荷物の発送もこれで出来るようです。
今回はロッカーに入らないので、配達員がマンションのロビーに着いた際に電話を掛けて来ました。
しかし、私のリスニング力では意味不明だったので、とりあえず「放在自動門前面(自動ドアの前に置いといて)」と言うだけ言って電話を切りましたが、ちゃんと届いてました。
同じ日本人駐在員に「そういう時はショートメール送ってもらうといいよ」とアドバイスいただきました。
確かに文章でのやり取りであれば格段に難易度が下がりますね。
まったく中国語知識が無くても日常会話レベルの文章であれば、日本人ならちょっと単語をネットで調べれば6、7割はすぐ理解できます。
今度意味不明な電話が来たら「放在自動門前面」といってもダメな場合は、「給我発短信(ショートメールちょうだい)」といって切ってみようと思います。
好きなモノが絡むと語学力も自然と身に着きますね(笑)
ようやく本題のブツにたどり着きました。
注文したショットガンは箱の裏に直接送り状が貼られて送られてきました。
左上にある「UDL」というのがメーカー名っぽいです。
日本では馴染みのないメーカーですね。
この程度のパッケージなら、ぱっと見よくわからないのでいいですが、マルシンの箱みたいに銃の絵ががっつり入っていたら恥ずかしいですね。
ロビーで送り状に書いてある自分の名前を確認し、部屋まで持っていき開封です。
簡素な段ボール箱の中に、ブリスターで半分解状態の製品が入っていました。
付属品はシェルの他、組み立て用のドライバー、グラス、ローダー、水弾2000発等がありました。
水弾は乾燥状態でかなりコンパクトに梱包されています。
これを1時間くらい水に漬けておくと膨らんで弾丸になります。
触った感じはつるつるで弾力があり、スーパーボールを小さくした感じです。
爪を押しあてながらぎゅっと力を加えると、割れて粉々になります。
この状態で乾燥するとほぼ跡形もなくなります。
容器に入れて密閉しておけば、数か月レベルで縮む事はないようです。
マガジンチューブ先端のキャップはデフォルトでは赤色が付いていますが、ちゃんと黒も付属していて安心です。
感心したのは、機関部の予備パーツが入っていたことです。
排莢する際シェルを弾き飛ばす役割を担っているエジェクターです。
おそらく消耗が比較的早いか破損する可能性が高い為、予備で入っているのでしょう。
意外に細やかな配慮が好印象です。
ちなみにAPSの排莢式ショットガンCAM870のエジェクターは、予備で買うと3000円近くします。

これだけでこのXM1014の半分以上のコストになりますね。
本体を見ていきます。
トリガーとセフティが赤色なのは仕方ないところでしょうか。
とりあえず速攻マッキーで黒く塗りました。
シボが粗いナイロン樹脂なので、よく染み込んで指にインクが移ったりはないです。
重量は1.5kg程度あり、ストックの支柱やストックロックボタン、マガジンチューブ、エジェクションポートカバーは金属製です。
その他の樹脂部はナイロン製のようで安っぽさは無く、粗目のシボが入っています。
取りまわしてみてもヤワさは無く、しっかりした印象があります。
全体な剛性や質感としては、ダブルイーグルのベネリとまんま同じです。

機関部を見てみます。
マルゼンM870等で見慣れている光景です。
奥に見える白い部品が、先ほど予備の入っていたエジェクターです。
マルゼンショットガンと違うのは、ちゃんと薬室にシェルが装填されることです。
排莢のメカニズムもベネリと同じかは分かりませんが、基本的に実銃と同じ(はず)です。
ボルトが閉鎖した時点でボルト右側にある金属製のツメ(エキストラクター)にシェルのリムが引っかかります。
発射後、ボルトが後退するとエキストラクターに引っ掛けられたシェルも一緒に薬室から引き出されます。
引き出されるにつれ、裏側のエジェクター(先ほどの白い樹脂パーツ)が板バネのようにしなっていきます。
シェルが一定距離下がった所でエジェクターのしなりが解放され、ポートの外側に向かってシェルが弾き出されます。
弾き出される際、エキストラクターに引っかかっているリムが支点となり、ポート後方に回転しながら勢いよく排莢されます。
アクションだけでなく、メカニズム含めてそれなりに「リアル」といっても良いレベルだと思います。
エキストラクターは鉄製で頑丈そうなので、そうそう壊れる心配はなさそうです。
とりあえず300回くらい排莢していますが、初回から今まで不具合無くスムーズに作動しています。
シェルはプラスチック製で装飾一切無しの質素な感じです。
ちょっとコスト上げてでもリムは金色の別パーツにして欲しかったですね。
欲を言えば、何かしらリアルめな絵柄がプリントされていれば尚良かったです。
シェルには穴が3つあり、専用のローダーで各穴に水弾を装填します。
お尻はパッキンがあり、ボルト部のノズルとの気密を確保しているようです。
理屈はこんな所にして、そろそろ一番気になる排莢アクションを確認してみます。
装填は実銃と同じ操作です。
チューブに5発、薬室に1発入ります。
エジェクションポートからシェルを入れての装填もスムーズに可能でした。
スプリングはかなりテンション低めで、コッキングはかなり楽です。
いよいよ排莢です。
トリガーを引いた後、素早くポンプアクションすると、勢いよくシェルが排莢されました。
フォアエンドをゆっくり後退させても確実に弾き飛ばされます。
素早くポンプアクションを繰り返してもジャムはほとんど起きず、かなりスムーズで迫力のあるアクションが楽しめます。
動画を撮ってみましたので、よろしければご覧になってください。
シェルも程よく軽いので、実銃のような排莢軌道に繋がっていると思います。
リムを金色に塗ったり、実弾の柄が印刷されたシール等を巻いたら雰囲気出そうです。
マルイ用のシールが発売されているので、日本に帰れたら買って持ってこようと思います。

次に実射性能ですが、箱出しではお話になりません(苦笑)
文字通りのションベン弾が2、3m程度飛んで終わりです。
ただ、家にあるものでほんの少しシェルを加工したところ、とりあえず3倍程度の飛距離を簡単に確保できました。
部屋で的撃ちなら使えるレベルにはなりました。
コッキングがかなり軽くスプリングのテンションはまだまだ上げられそうなので、硬いスプリングにすれば一気にパワーアップできそうです。
次回の記事で詳細書こうと思いますが、構造上BB弾仕様に改造する事もかなり容易にできそうで、BB弾なら水弾の半分以下の重さで体積も小さいので、複数弾発射で飛距離20mくらいなら実現できそうです。
上手くホップアップも仕込めれば30m以上も夢ではないと思います。
次回の記事でそのあたりを深堀りしていきたいと思います。
簡単に言うと、スプリングを強くして、マルゼンシェルのような構造のBB弾仕様のシェルに加工して銃身にインナーバレルを設ければ、インドアサバゲくらいなら十分実用性のある物に仕上がると思います。
というか、マルゼンかマルシン、APSのシェルが流用できれば、その時点でもうBB弾仕様になりますね。
これも是非試してみたいです。
総じて、少しいじって日本向けBB弾仕様にして売らないのが非常に勿体ないと思える逸品です。
BB弾5、6発程度を散弾で20mくらいは飛ばせるようにすれば、シューティングやインドアサバゲでかなり楽しい銃になると思います。
機関部の仕組みはそのままでガワを変えれば、色んなショットガンもモデル化できそうですが、今のところ私が買ったモデルの他には固定ストックバージョンがあるのみのようです。

いつ発売されたか分かりませんが、まだ新発売であれば、今後違うモデル派生も可能性ありそうですね。
メカ的には完全流用で済みそうですしね。
ちなみに送料は上乗せされるとは思いますが、日本からでもこのショットガンを買う手続きはできると思います。
無事通関できるかは分かりませんが(笑)
アリババなどで「XM1014」と検索すると出てきます。
どこかのショップで輸入してくれれば一番有難いところですよね。
全体的な質感はタナカやPPS、マルゼンのM870等に比べると劣りますが、シンプルな構造でガス漏れや部品破損の心配なく、安価で気軽に排莢アクションが楽しめる本銃は独自の魅力、強みを持っていると思います。
少なくともマルゼンM870よりは確実にシェルが弾き出されますし、構造もリアルです。
部屋で空撃ちでガチャガチャ遊ぶなら、断然こっちの方が楽しいのは間違いないです。
久々に鉄砲のおもちゃを手に出来たのが嬉しくて、ひたすら装填しては排莢し、床に散らばったシェルを拾い集めるというループを繰り返しています(笑)
せっかく20mmマウントレールが装備されているので、光学サイトを付けたり、側面にシェルホルダーを追加したらもっと楽しく遊べそうです。
個人的には、ギャングが持っているような短小ショットガンがモデル化されれば超嬉しいのですが。

まだこの銃に関しては書きたい事がるので、次回も続けます。
お読みいただきありがとうございました。
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